新型コロナウイルス感染症の 再拡大にともなう緊急要請
2020年7月20日
千葉県知事 森田健作 様
日本共産党千葉県議会議員団
新型コロナウイルス感染症の再拡大にともなう緊急要請
新型コロナウイルス感染症「緊急事態宣言」解除後、東京など大都市部を中心に感染が再拡大している。千葉県も、県が「再度の協力要請等の判断基準」の指標にしている、直近7日間平均新規感染者数は25.9人(7月19日現在)で、指標の10人以上/日を大きく超えている。同じく、新規感染者数の1週間単位の増加比も1.66となり、指標の1.5を上回っている。これは4月7日に緊急事態宣言が出された時点より高くなっている。また、PCR検査の陽性割合は5.29%(7月17日現在)で、指標の7%以上に迫っている。院内感染や介護施設、学校等での集団感染(クラスター)も続いている。
このような状況は、きわめて憂慮すべき重大な事態に直面していると言わざるを得ない。いま、全力で感染拡大防止対策を強めることが求められており、その要は、これまでの枠を超えたPCR検査の抜本拡充と、徹底した補償と一体の休業要請である。
そこで、貴職に対し、以下の事項について、緊急要請するものである。
【要請事項】
1.行政検査の対象を「濃厚接触者」等に限定せず、県の方針として感染が疑われる人すべてに速やかな検査を実施し、陽性者を確認して隔離と治療をおこなう
①市中感染が広がっている地域では、住民全体を検査対象にすること。
②感染拡大地域では、医療従事者と入院患者、介護・障害者施設等の職員と利用者、保育・幼稚園等の職員と幼児、学校教職員と児童・生徒は定期的に検査すること。
③PCR検査センターの増設など検査体制をさらに拡充すること。
④これまでの分に加え、重・中度症者の病床を十分に確保すること。その際、透析患者、妊婦などの感染者が入院できる病床確保を怠らないこと。
⑤軽症・無症状者むけ施設を十分確保すること。
⑥県の所管部署および保健所の人員増など感染症対策の体制強化をはかること。
2.医療機関や介護・福祉事業者への支援を急ぎ、医療および社会福祉基盤の崩壊を防ぐ
①コロナ患者受け入れの有無にかかわらず、病院経営の危機に直面しているすべての医療機関へ減収補填を行うこと。
②今後も大量に必要となるマスク、防護服、消毒薬など感染防護具を十分確保し、優先的に配布すること。
3.安心して感染拡大防止に協力できるよう休業補償を拡充する
①感染状況に応じて地域や業種を限定した「休業要請」を行うこと。「GoToトラベル」は、実施見送りを国に進言し、宿泊・観光業者へは直接支援に切りかえること。
②中小企業再建支援金は、委託業者まかせにせず、県の責任で速やかに支給すること。
③同支援金は、申請手続き・審査の思いきった簡素化、売り上げ減少率(50%以上)の条件大幅緩和、複数回の支給などを行うこと。