新型コロナウイルス「緊急事態宣言」延長に伴う一般会計第二次補正予算の緊急提案
千葉県知事 森田健作 様
2020年5月12日
日本共産党千葉県議会議員団
新型コロナウイルス感染対策にご尽力されている県職員、医療スタッフをはじめ関係者 の皆様に心からの敬意を表し、感謝申し上げます。
政府は、新型コロナウイルス感染緊急事態宣言を延長しましたが、このままでは医療体 制のひっ迫は止められず、国民の暮らしも持ちこたえられません。いま、早期に感染拡大を抑え込み、医療崩壊を防ぎ、日々の経済活動を再開して県民生活を守ることは、県政の優先課題であり、その要は、検査・医療体制づくりと、暮らしと営業への補償を抜本的に強化することです。
国がこれまでの枠を大きく超える財政的措置の責任を果たすとともに、県自らも予算、人員、知恵を大限に結集させることが求められています。
わが党は、その立場から、別紙の通り、2020(令和2)年度千葉県一般会計の第二次補正(組み替え)について緊急提案するものです。以下、その主旨を述べます。
1.PCR検査を大幅にふやし、医療体制、感染防止策を抜本的に強める ①医師が必要とする検査が速やかに行えるよう、県の責任で二次医療圏(9カ所)ごとに ドライブスルー方式などを含むPCR検査センターを設置する。(13.5億円) ②重症・中等症患者を受け入れている医療機関は、病床や医師・看護師等の確保、一般診 察縮小などによって病院経営は厳しく、財政的補償が必要である。(240億円)なお、今後「受診抑制」による病院・診療所・開業医への支援も検討すべきである。 ③医療機関だけでなく、クラスター発生が危惧される高齢者、障害者、子どもなどが利用 する施設でマスク、消毒液などが不足しないよう、県の責任で十分に支給・備蓄する。 ④感染者に対応する職員は大きな不安を抱えながらも、献身的に従事しており、せめて、「防疫等作業手当」を支給し、日額を引き上げるべきである。(18億円) ⑤感染対策上、他部署からの対策本部、保健所等への職員派遣は当然であるが、それによって職員を派遣した後の部署で長時間過密労働や職務遅延が生じないように、臨時職員 採用に踏み出すべきと考える。
2.休業・自粛要請と補償は一体であり、営業と暮らしへの支援を拡充する 十分な補償がなくては、県からの要請に応じ、感染拡大防止に協力できません。中小企 業再建支援事業の支給は、少なくとも複数回実施し、対象も売り上げ50%以上減少を 緩和する。(200億円)今後、事業所に対する手厚い家賃補助の検討が求められる。
3.発想を転換して、不要不急の大型事業見直しや、借入などで必要な財源を確保する 国がさらなる財政支援を行うべきである。そのうえで、国まかせではなく、県としても 独自に当初予算に計上した不要不急な事業の凍結・先送りなどを大胆に行うとともに、 不足する場合は、起債(借金)で賄う。起債については、国に「防災対策」「緊急防災・ 減災」扱いでの「コロナ特例」を認めるよう柔軟な対応を求めつつ、県独自に民間資金 等による起債を行う。こうした一時的な起債は、県民の理解が得られるものと考える。
以上