陸自オスプレイの「暫定配備」の受け入れに関する申し入れ

提言・要望

陸自オスプレイの「暫定配備」の受け入れに関する申し入れ

千葉県知事  森田健作 殿

2020年1月28日 日本共産党千葉県委員会
同  千葉県議会議員団

陸自オスプレイの「暫定配備」の受け入れに関する申し入れ

 昨年12月25日木更津市長は、陸自オスプレイの「暫定配備」受け入れを表明しました。同市長は河野防衛大臣との面談で「暫定期間を5年以内とする」ことなど4点の合意を得たことを森田県知事に報告し「暫定配備計画に協力する」と述べました。知事はこの考えを応諾した旨を、記者会見で明らかにしています。
 貴殿のこの対応は「県民の安心・安全」に対する知事としての責務を放棄したものと言わざるを得ません。同時に、安保法制(戦争法)のもとで日米軍事一体化が進行し、安倍政権による「戦争する国」づくりが進められている中で、木更津をオスプレイの拠点とするものです。日本共産党千葉県委員会と千葉県議団は、憲法9条の立場を堅持し、県民の安全と平穏な生活環境を築くために、陸自オスプレイの暫定配備計画の受け入れ撤回を求め、以下の申し入れを行います。

1.県として防衛省に陸自オスプレイ運用の確実な情報提供を強く求めること。
千葉県から防衛省への再質問に対する同省からの回答(令和元年12月24日付け関防企基第5707号)において、陸自オスプレイの運用等に関する情報共有について「事柄の性質上、防衛省・自衛隊において行われるべきもの」として、情報提供を拒んでいます。軍事優先で地方自治体の意思をないがしろにするような国の姿勢は断じて容認できません。

2.事実上の恒久配備と言える「暫定配備」を容認する姿勢は改めること。
木更津市長が河野大臣と合意したとされる「暫定配備期間を5年以内とすること」について、河野大臣は「5年以内を目標として対応できるように頑張りたい」と述べたに過ぎず、5年以上の配備が続く可能性を否定していません。恒久配備になる可能性が高くなっています。

3.少なくとも訓練地域として想定される自治体での説明会を確実に開催するよう、県として国に求めること。
防衛省は、オスプレイの訓練地域について、木更津駐屯地周辺、習志野、富士、相馬原などの演習場を想定するとしており、木更津市以外の住民も事故の危険や騒音等の被害をこうむることになります。これまで住民への説明会は木更津市内で行われただけであり、県内各自治体での説明会を行っていません。

4.県民を事故の危険や騒音被害にさらす、陸自オスプレイの木更津への暫定配備計画の撤回を国に求めること。
オスプレイは、機体構造の欠陥が指摘され、重大事故が相次いでいます。防衛省は、配備された場合、オスプレイは、「住宅地の上の飛行」も、「早朝・深夜の飛行」も、「低空飛行」も行うとしています。騒音による被害、オスプレイの機体そのものや落下物の危険や事故が起きる可能性があります。

以上