県議会の品位と良識を保持するための申し入れ
2023年3月23日に日本共産党千葉県議団は、予算委員会での「しんぶん赤旗」購読に関する質問について、なんらの論証もない一方的な発言に対し、議長と予算委員長へ申し入れをおこないました。
【申し入れ全文】
県議会の品位と良識を保持するための申し入れ
千葉県議会議長 佐野 彰 様
同 予算委員長 今井 勝 様
2023年 3月23日
日本共産党千葉県議会議員団
民主主義を基盤とする議会は、「言論の府」である。そのため、議会における議員のもっとも重要な権利は「発言の自由」であり、それが基本的に保障されなければ、議員はその職責を果たすことはできない。
しかしながら、発言の自由があるからといってどんな内容の発言も許されるというものではなく、おのずから節度と良識をもち、何よりも事実に基づくものでなければならない。議員は、自己の発言に責任をもつことが求められている。その点において、2023年2月定例県議会での予算委員会質疑にて、自民党中村実議員の黙過できない発言があった。
同議員は2018年決算審査特別委員会以来、度々「しんぶん赤旗」の各部局における公費購読について取り上げてきた。その内容は、いずれも県庁各課における「しんぶん赤旗」の公費購読が、あたかも公務員の中立性・公平性を損なう「ゆゆしき事態」であり、その部数が増えることは「時代に逆行する」かのような質問である。しかし、同議員はその明確な根拠や具体的な理由などには言及していない。
なんら事実も示せず、論証もない一方的な発言は一政党の機関紙に関わる問題で済まされるものではなく、千葉県議会会議規則第113条にある「議員は議会の品位を重んじなければならない」に抵触し、地方自治法第132条が禁じる「無礼の言葉」の使用に他ならないことを、その都度、わが党県議団は再三再四指摘してきた。それにも拘わらず今予算委員会においては、なんと11の部署名を名指し「およそ理解が得られない理由で購読している課がある」との発言を同様に論証なしに行っている。同議員には、議会の品位と良識を汚してきたことへの反省の一欠けらも見えないと言わざるを得ない。
とりわけ重大なのは、部長答弁に対し「県民の方々におよそ理解されえない理由」などと論証なしに決めつけ、さらに「来年の予算委員会で改めて同じ質問をする」と最後に予告まで行っていることである。一連の発言は、個別の部署に対する過度な圧力になりかねないものであり、到底容認できるものではない。
自民党所属の同議員による県庁各部局が各種施策の立案・実施等のために行っている「必要な情報収集」(農林水産部長)を妨げるような発言を、具体的な事実を示さず行うことは議会の品位と良識に関わる大問題である。
よって、議長並びに予算委員長におかれましては、県議会の品位と良識を保持するべく、しかるべく対処をされるよう申し入れるものです。
以上