受験シーズンにおける痴漢加害の防止と被害者の救済に関する緊急申し入れ
2023年2月17日に日本共産党千葉県議団は、受験シーズンにおける痴漢対策の強化や被害者の救済などについて、千葉県知事・県教育庁・県警本部長に対し緊急に申し入れをおこないました。
【申し入れ全文】
2023年2月17日
千葉県知事 熊谷 俊人 様
千葉県教育長 冨塚 昌子 様
千葉県警察本部長 田中 俊恵 様
日本共産党千葉県議会議員団
受験シーズンにおける痴漢加害の防止と被害者の救済に関する緊急申し入れ
痴漢は、もっとも身近な性暴力であり、性犯罪です。被害者の人権を踏みにじり、心身ともに深く傷つけ、苦痛を与える行為は、絶対に許されるものではありません。
昨今、インターネットやSNS等で受験生をねらった痴漢行為を煽る投稿が厳しい批判を受けているのは当然です。その後の人生を左右する入学試験日をターゲットにした極めて悪質かつ卑劣な痴漢行為を見過すことなく、県が痴漢を防ぐためのアクションを起こすことは、極めて重要です。
日本共産党は「痴漢ゼロの千葉県」をめざしてアンケート調査を行い、議会でも質問してきました。専門家からは「痴漢等の性暴力被害に遭うと、強い不安感などの症状があらわれ、精神的なダメージを受けるにもかかわらず、被害を受けたことを声に出しづらい」と指摘する声が出されています。
都営地下鉄では、「痴漢は犯罪行為です。何かお困りのお客様や、お気付きのお客様は、駅係員、乗務員、警備員または巡回中の警察官までお知らせください」というアナウンスを流し、加害行為を抑止するうえで、一定の効果をあげています。
そこで、県としても痴漢ゼロをめざして、関係機関とも連携・協力して対策を強化していただきたく、以下の事項を緊急に申し入れます。
1.受験シーズンの公共交通機関における対策を普段に増して強化すること。そのために、関係機関と連携し、女性専用車両の拡大、駅女性係員の増員、電車内の巡回警備、警察官による巡回、音声によるアナウンスや電車内の動画、電光掲示板での痴漢加害防止の呼びかけなどを行うこと。
2.県警においては、痴漢被害が発生した場合には、迅速な対応を行うとともに、遅刻せざるを得ない状況に至った証明書等を発行すること。また、同様の対応を行うよう鉄道会社など関係機関に働きかけること。
3.入試日に、痴漢被害を含めて本人の責めによらない事由で遅れた場合は、救済措置の対象となることを周知すること。また、受験の機会が保障されるよう各学校などに働きかけ、必要な対応を講じるよう要請すること。
4.県として、関係機関と連携し、実態を調査すること。その際、二次被害が生じること
のないよう慎重におこなうこと。また、加害を生まない対策、被害を受けた人の救済に
ついても、関係機関と連携してとりくむこと。
以上