安倍晋三元首相の「国葬」に反対し、出席しないよう、知事と議長に申し入れを行いました

お知らせ

安倍晋三元首相の「国葬」に反対し、出席しないよう、知事と議長に申し入れを行いました

日本共産党千葉県議団は熊谷俊人県知事・佐野彰県議会議長あてに、安倍晋三元首相の「国葬」に反対し、出席しないよう求める申し入れをおこないました。申し入れ全文は以下の通りです。

【申し入れ全文】

2022年9月7日

安倍晋三元首相の「国葬」に反対し出席しないよう求める申し入れ

千葉県知事 熊谷俊人 様
千葉県議会議長 佐野彰 様

日本共産党千葉県議会議員団

 8月31日に政府は安倍晋三元首相の「国葬」について、参列者を三権の長や国会議員、海外の要人、それに地方自治体の代表など最大6000人程度とすること等を決定した。「国葬」について、報道各社が行った世論調査の結果を見ると、産経新聞(8月20~21日)「反対」51.1%、毎日新聞(8月20~21日)「反対」53%、読売新聞社(9月2~4日)「評価しない」が56%と多くの国民が反対している。このような国民世論のもとで9月27日に「国葬」が強行されること自体が許されるものではない。
 そもそも「国葬」は法的根拠がないばかりか、憲法違反であることが明確になった。この度の「国葬」は、時の内閣により特定の人物を特別扱いするものであり、憲法14条の「法の下の平等」に反する。また、岸田首相は8月10日の会見で「国葬」を「故人に対する敬意と弔意を国全体としてあらわす儀式」だとのべ、憲法19条の「思想及び良心の自由」に反するものである。
 このような「国葬」に巨額の税金が注がれることも、国民から大きな批判を受けている。ようやく政府は直接かかわる費用だけで2.5億円も支出し、その他の警備や外国来賓の接遇費と合わせると合計16億5千万円に上ることを明らかにした。しかし、過去の例を見ても、この費用をはるかに凌ぐ規模になることは容易に推察できる。2019年に行われた現天皇の「即位の礼」では、警備関係諸費、約38億円、外国賓客滞在等関係経費、約50億円、合計約90億円が予算計上されていた。国会での議決もなしにこのような巨額の税金を費やすことは、無法に無法を重ねることになり、国民の理解が得られるものではない。
 これらにより、わが党は「国葬」を強行すべきではないとの立場を明らかにしている。
 このような「国葬」に、県を代表する立場である知事、議長が出席することとなれば、憲法に定める「法の下の平等」「思想及び良心の自由」についての良識が問われるとともに、県として弔意を表明するものと受け止められ、県民への弔意の強制につながりかねない。また、県民も納めている巨額の税金が「国葬」に注がれることに目をつぶることに他ならない。

よって、貴職におかれては安倍晋三元首相の「国葬」に反対し、出席しないよう求めるものである。

以上

申し入れをおこなう日本共産党千葉県議団:加藤英雄県議団長(左)みわ由美県議(右)