新型コロナウイルス感染「第7波」を抑え込むための緊急要請を行いました。

お知らせ

新型コロナウイルス感染「第7波」を抑え込むための緊急要請を行いました。

日本共産党千葉県委員会と同県議団は熊谷俊人県知事あてに、新型コロナ感染「第7波」を抑え込み、感染リスクを最小限にしながら日常の社会経済活動を可能にするため、緊急要請を行いました。

【申し入れ全文】

2022年7月15日

千葉県知事 熊谷俊人 様

日本共産党千葉県委員会

日本共産党千葉県議会議員団

新型コロナウイルス感染「第7波」を抑え込むための緊急要請

 知事も7月7日の定例記者会見で、「間違いなく第7波に入りつつある」と述べているように、新型コロナウイルス新規感染の急拡大が始まっている。オミクロン株は、これまで主流だった「BA・2」から、より感染力が高いといわれる「BA・5」への置き換わりが進み、7月14日には4097人もの新規感染者が確認された。直近7日間平均の感染者数は、6月中旬の約400人から2500人(7月13日)を超え、短期間に6倍以上の急激な増加となっている。とりわけ東葛、千葉、印旛、市原など都市部での感染増加傾向は顕著であり、県内の高齢者施設、学校、保育所(園)、医療機関などにおけるクラスター発生も続いている。
 知事は、高齢者施設利用者など重症化の可能性が高い人への防止対策をすすめるとしながらも、その一方で、熱中症対策やオミクロン株の特性を理由にしたマスク着用緩和維持を打ち出し、報道によれば、知事会において、濃厚接触者特定方針緩和を主張している。飲食店などについても、感染防止対策認証事業における基準を緩和し、「営業制限については検討していない」と述べている。
 とりわけ重大なのは、無症状感染者への検査に対する県の消極的な姿勢である。県は、感染不安者を対象にした大手薬局店などでの一般無料検査事業を5月で打ち切った際に「感染拡大傾向時の事業であり、新規感染者は減少傾向にある」ことを理由にあげていた。ところが「第7波」の感染急拡大となっているにもかかわらず、「一般検査と感染拡大との相関性は確認できない。静観する」などと、別の口実を持ち出し、再開を拒んでいるが、全国知事会は、検査対象の拡大や費用の全額負担を国に求めている。
 度々強調してきたように、公衆衛生および感染症対策の基本は、徹底した検査によって、感染者を保護・療養することにある。新型コロナウイルスの特性の一つは、無症状の感染者が多数存在していることであり、感染症対策の基本を堅持してこそ感染拡大抑制と社会経済活動の両立が可能となる。昨年末から5月中旬にかけて約24万人が一般検査を受け、うち1万3400人余の陽性が確認されており、仮に、検査を受けていなければ、これらの人は、知らないうちに感染を拡げていた可能性は否定できない。あれこれの口実を並べて、無症状者への検査を渋るなどということは断じて許されない。こうした姿勢を改めるよう、厳しく指摘するものである。
 7月、8月は、海水浴、観光、帰省などで県内外の人の移動が増大するレジャーシーズンである。このままでは、いくどとなく繰り返されてきた感染拡大の大波によって県民の命と健康、地域経済に深刻な影響をもたらすことは避けられないと言わざるを得ない。
 よって、感染リスクを最小限に抑え込みながら、日常の社会経済活動を可能とするために、以下の事項について緊急に要請するものである。

【要請事項】

1.県対策本部として「第7波」との認識をきちんともち、「第6波」までの教訓をいかした感染急拡大を最小限に留めるための対応・対策を県民にただちに示すこと。

2.希望者へのワクチン接種と併せた無症状者への徹底したPCR等検査について
①5月で中止した無症状者と対象とする一般検査事業を速やかに再開すること。
②クラスター(感染集団)発生の可能性が大きい高齢者施設などの職員、利用者に対する無料頻回検査を週1回程度実施し、9月以降も継続すること。
③市町村と協力し、希望者への早期ワクチン接種をすすめること。その際、4回目のワクチン接種については、対象となる人への十分な周知をはかるとともに、必要な場合は、県ワクチン接種会場の増設なども検討すること。

3.保健所および医療提供体制の抜本的な強化
①医療機関おける病床確保と十分な補償、必要な臨時医療施設および宿泊施設の準備を怠らず、在宅療養者を極力減らすこと。
②感染者の健康観察および入院・宿泊施設での療養・保護は、保健所の責任で感染者に対して能動的に対応すること。そのために、保健所の常勤職員の大幅増員をすすめつつ、臨時的な人員体制の強化をはかること。

4.人流の抑制にともなう営業制限・自粛要請への十分な協力が得られるよう、飲食店、観光業者および関連業者への十分な補償を準備しておくこと。

5.国に対して、成田空港の利用者への検査をはじめとする万全な感染防止対策を求めること。

以上

緊急要望書を手渡す:左2人目より、加藤英雄県議団長、みわ由美県議、
浅野ふみ子党県副委員長、白石ちよ党花見川区県政対策委員長、丸山慎一前県議