雹による農作物への被害に対する支援を緊急に要請しました。
6月3日の降雹により被害を受けた農家に対して、見舞金をはじめとする支援を緊急に行うよう、
日本共産党千葉県委員会と同千葉県議団は県知事に対し緊急要請を行いました。
【申し入れ全文】
2022年6月20日
千葉県知事 熊谷俊人 様
日本共産党千葉県委員会 日本共産党千葉県議会議員団
農作物への降雹被害に対する支援を求める緊急要請
6月3日の降雹により、県の調査では県内5市において、キャベツ、ネギ、こまつな、えだまめ、キウィフルーツ等の農作物、農業生産施設(ビニールハウス)が影響をうけ、その被害額は17億6630万円におよんでいる。とりわけ、梨は、市川市、船橋市、松戸市、鎌ケ谷市などで227ヘクタール、16億4619万9千円にも達する甚大な被害であった。
梨農家からは「幸水、豊水など全面的にやられた。もうがっかりだ」「ランクが下がると5キロで数千円も減収。傷があるともっと値が下がる」「売れないのに用意した出荷用段ボール箱など支払いがある」「病害を防ぐ消毒代がかかる」「共済などは雀の涙ほどしかもらえない」「防災ネットを張れというが、風通しが悪くなりダニがわく」など深刻な訴えが寄せられている。さらに「キャベツは全滅。畑に埋めている」「出荷前にやられ売り物にならない(ネギ農家)」との悲痛な声が届いている。
県は、降雹被害を被った農家のこうした声を真摯に受け止め、全体の被害状況の掌握に努め、それにふさわしい県の支援を拡充することが緊急に求められている。
県は、農産物については、自然災害による収量減少や価格低下などの際、収入減少を補償する「収入保険」や、収穫共済の加入促進をはかり、農業生産施設は、次世代産地整備支援事業(生産力強化支援型)によって支援する旨を明らかにしている。また、災害対策資金の発動について検討中とのことである。しかしながら、これらは、今回の降雹被害実態や農家の経営状況からみても不十分さを否めない。
これでは、千葉県の基幹産業である園芸、野菜の再生産に大きなダメージを与え、農家の生産意欲を削ぎかねない。よって、下記の項目を緊急要請するものである。
【要請項目】
1.降雹被害を受けた農家に、当面の経費を確保できるよう早期に見舞金を支給すること。
2. 多少の傷があっても、食することが可能な農作物は、県が速やかに積極的に買い上げて、学校給食の食材やフードバンク、子ども食堂などに無償提供すること。
3.収入保険および共済加入における農家の負担軽減のための補助を拡充すること。
4.速やかに災害対策資金を発動し、再生産に必要な資金(無利子)を確保できるようにすること。その際、貸付限度額や償還期間、償還据置期間などを最大限活用しやすくするとともに、場合によっては事実上の返済免除も検討すること。
以上