県行政の真摯で誠実な議会対応を促す適切な措置を求め議長に申し入れました

お知らせ

県行政の真摯で誠実な議会対応を促す適切な措置を求め議長に申し入れました

2022年3月18日

千葉県議会議長   信田光保 様

同予算委員会委員長 木下敬二 様

日本共産党千葉県議会議員団

県行政の真摯で誠実な議会対応を促す適切な措置を求める申し入れ

 3月8日に開かれた2022年(令和4)年2月定例県議会予算委員会において、わが党の加藤英雄委員は、この間、公立小・中(千葉市を除く)、県立学校で大きな問題となり、速やかな解消が求められている教員未配置について質した。
この質疑に対する県教育委員会の答弁は、全体として不誠実であり、極めて遺憾である。
例えば、新年度スタート時点からの定数内欠員不補充・定欠未配置の要因について、県教委が「大量採用に伴い、講師登録者数が減少している」ことをあげたため、加藤委員は小学校では5年前より9人しか採用が増えていないことを示し、「大量(採用)といえるのか」と見解を求めたが、県教委は「熱意溢れる優秀な人材の採用に努めている」などと述べた。
また、加藤委員は、今年度の小学校教員採用に関して、未配置の要因となる正規教員の急な退職、転入による学級増、二次合格者と再任用予定者の辞退の昨年度実績(人数)を明らかにし、教員募集人員にどう反映しているのか、質した。県教委は「見込み数等を踏まえて勘案していく」と答えた。これに加藤委員は、重ねて「勘案(しているなら)来年度4月、始業式時点の定欠未配置はなくなるという理解でよいか」と質問したが、県教委は「年度当初から配置できるよう人材確保に努める」と的外れな答弁を行った。
これらは、「議会質問への答弁」とは到底云えず、まさに、「はぐらかし」「逃げ」に他ならない。加藤委員が限られた質疑時間を割いて、「聞かれたことに答えていない」と再三にわたり批判し、かみ合った答弁をするよう促したのは当然のことである。
このような県教委の姿勢では、議会での質疑は成り立たず、行政側と議会との信頼関係を根底から掘り崩し、議会軽視ともいえるものであることを厳しく指摘するものである。
あらためて云うまでもなく、憲法に基づき、地方自治体は、議事機関である議会および執行機関である首長が、住民による直接選挙を通して住民の意思を反映するという、二元代表制を採っている。この制度を有効に機能させるうえで、長と議会が相互に抑制と均衡によって一定の緊張関係を保つことが重要であり、議会には、自治体運営の基本的な方針の決定や行政監視、積極的な政策提案が求められている。
県教委には、議会質疑において、仮に自らの責任や取り組みの不備が厳しく指摘・批判されたり、異なる見解を持つ質問であったとしても、真摯で誠実に質問に向き合う責任がある。
よって、わが党は、今後、このようなことが二度と繰り返されることのないよう、貴職が県行政に対して、真摯で誠実な議会対応を促す適切な措置を講じることを求めるものである。
 以上、申し入れる。

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