「オミクロン株」の市中まん延防止にむけ、対策強化を緊急要請しました

お知らせ

「オミクロン株」の市中まん延防止にむけ、対策強化を緊急要請しました

日本共産党千葉県委員会と千葉県議団は、12月24日に、国内でも市中感染がはじまっている、新型コロナウイルス「オミクロン株」のまん延防止にむけた取り組みの強化を緊急要請しました。

申し入れ全文は以下の通りです。

千葉県知事 熊谷俊人 様

2021年12月24日

日本共産党千葉県委員会
日本共産党千葉県議会議員団

新型コロナウイルス「オミクロン株」の市中まん延防止に向けた緊急要請

 新型コロナウイルスの新たな変異株「オミクロン株」が世界で急拡大している。日本国内においても、厚労省によれば空港検疫などで同変異株の感染者は200名となり、その濃厚接触者は、7800人を超えている。(23日時点)県内でも感染者が確認され、都内では海外渡航歴のない人の感染が明らかになっている。大阪、京都などは「市中感染」がはじまっている、とのことであり、県民の不安は日々高まっている。
 いま、直ちに同株による感染拡大を防ぐ有効な手立てを講じなければ、同変異株による「第6波」の危険性は極めて大きく、事態は重大である。
 「オミクロン株」について、世界保健機関(WHO)は、最も警戒度が高い「懸念される変異株(VOC)」に指定したが、感染力の強さや、重症化リスク、ワクチン効果への影響など詳細は十分明らかにされていない。
 このようなもとで、同株の性質や危険性について解明することを急ぐとともに、最悪の事態を想定した監視、感染拡大防止の体制を強めることは喫緊の課題となっている。

そこで、以下の事項を緊急要請するものである。

 なお、感染拡大にともなって実施する「ワクチン・検査パッケージ」は、人流を促進し感染拡大の不安を解消させるものではなく、より慎重さが求められる。むしろ事業者への直接的で十分な補償によって、コロナ収束まで営業と雇用、地域経済を維持すべきである。

【緊急要請事項】

1.水際対策(空港検疫)は、切実かつ重要であり、その責任は国にあるが、成田空港を抱える千葉県として国まかせにすることなく、万全な対策を国に強く求めること。
①空港検疫を「抗原定量検査」から、より精度の高い「PCR検査」にもどすこと。
②すべての海外からの入国・帰国者は、原則、14日程度の施設待機とすること。
 そのために必要なホテル借り上げなど施設確保は、費用も含め国の責任で行うこと。

2.「オミクロン株」の市中感染拡大を何としても抑えるために、「デルタ株」をまん延させた苦い教訓を生かし、重症化を一定抑えると云われる3回目のワクチン接種と一体に、「感染拡大前」こそ、無症状の感染者を確認・保護するためのPCR等検査を大規模に実施すること。
(1)3回目のワクチン接種について

①この間、2回のワクチン接種を受けた人の感染(ブレイクスルー)が各地で起こっている。医療関係者や、高齢者・障害者・児童の施設従事者・利用者などに対する3回目のワクチン接種を可能な限り前倒しで実施すること。
②県内市町村とも協力し、集団接種会場確保など、すべての希望者が速やかにワクチン接種できる態勢を整えること。
③国に対して、必要なワクチンを確保し、県および市町村に対して、その状況を速やかに伝えるよう求めること。

(2)「感染拡大前」のPCR等検査等について
①医療関係者、高齢者・障害者・児童等の施設従事者・利用者および事業所、家庭などクラスター発生の可能性が高いところで、定期的なPCR等検査を無料で行うこと。
②繁華街や公共交通の主要駅などで「いつでも、だれでも、何度でも、無料でPCR等検査」を受けられる体制をただちに構築すること。
③現状、一週間あたり最大80件の「オミクロン株」ゲノム解析の能力を大幅に引き上げること。

3.病床ひっ迫による自宅療養中の感染者死亡を絶対に繰り返さないため、原則、入院または施設療養とし、「第6波」に備えた万全な医療提供体制を整えておくこと。
 12月16日時点で73病院939床を確保していることは一定評価できるものの、現在の整備計画(フェーズ3)では病床数1736、臨時医療施設・入院待機施設病床数約200、宿泊療養確保部屋数2000で合計4000弱である。これは「第5波」における自宅療養・宿泊施設療養者の最大時の3分1程度にすぎず、すでに「宿泊療養施設はひっ迫」と、知事も述べている。
①必要な病床を確保し、医師・看護師の体制をとるため、コロナ患者受け入れの有無に関わらず、減収補てんなど県内医療機関全体を支える支援を強化すること。
②臨時医療施設のさらなる増設・増床をはかること。
③感染が疑われる人が身近に受診できる「発熱外来」を維持するため、支援を拡充すること。

4.空港検疫による感染者確認により、県内保健所は、濃厚接触者(550人)への対応に追われ、疲弊していることが報じられている。人員増など保健所体制の強化をはかること。

以上

要望書を手渡す(右2人目より)みわ由美・加藤英雄県議、斉藤和子前衆議院議員、浅野ふみこ県党副委員長