2022年度県予算について緊急重点要望を行いました

お知らせ

2022年度県予算について緊急重点要望を行いました

日本共産党千葉県委員会と千葉県議団は連名で、新型コロナ対策をはじめとした県民が直面している困難や要望の実現に向けた積極的な予算となるよう、緊急に重点要望を行いました。

【申し入れ全文】

千葉県知事 熊谷俊人 様

2021年11月25日

日本共産党千葉県委員会  

日本共産党千葉県議会議員団

2022年度県予算緊急重点要望

 第2次岸田文雄政権が発足しました。しかし同政権には、多くの国民が望んでいだ安倍晋三・菅義偉政治の中身を変える姿勢が見えません。
 首相は、「森友」問題での「赤木ファイル」や、安倍元首相による「桜を見る会」前夜祭の費用補填、河井克行元法相夫妻の巨額買収事件での党本部からの1.5億円資金提供についての再調査も拒否しています。日本学術会議への人事介入や、沖縄・辺野古米軍新基地の建設強行など強権政治も改まっていません。首相が自民党の「党是」である改憲に「精力的に取り組む」と明言していることは重大です。
 岸田政権は、気候危機の打開やジェンダー平等の実現に後ろ向きであり、「新しい資本主義実現会議」を立ち上げ、緊急提言を発表しましたが、この間、後退させてきた社会保障の改悪をそのままに、家計消費を冷え込ませ、中小企業の淘汰、大企業への支援など、安倍政権の「アベノミクス」を危険な方向で加速するものです。これでは国民の暮らしを立て直すことはできません。
 政府が11月12日に示した新型コロナウイルス「第6波」対策は、「最悪の事態」を想定といいながら、病床確保策や保健所機能の強化の具体性・実効性が乏しく、「原則自宅療養」の方針は撤回しないままに、病床削減を進める「地域医療構想」を強行しようとしています。無料検査も健康上の理由でワクチン接種を受けられない人などに対象を限定しています。これでは次の感染爆発に備えて、万全の手を打ち尽くしているとは言えません。

 こうしたもとで、いま千葉県に課せられている責務は、国の政治とコロナ危機から県民の命と健康を守り、地域経済の再生に全力を尽くすことです。そのためには、国の方向に従順に従い、県内財界の要望には積極的に応じ、その一方で、県民が直面している困難や切実な願いを直視しない、これまでの県政の大胆な転換は避けて通れません。
 この立場に立ち、貴職の全面的な責任において初めて編成される来年度予算案が、県政を大本から切りかえるものとなるよう、以下、要請するものです。

一、コロナ対策と経済・社会活動の両立を

 昨年来から新型コロナウイルス感染拡大が繰り返され、多くの県民の命が奪われ、日常の経済・社会活動が痛めつけられています。新規感染者が減少傾向にある今こそ、次の「第6波」に備えた対策の抜本的強化が求められています。

(1)大規模検査の実施で確認した「陰性者」によって、日常の経済・社会活動を再生さるという「千葉方式」を促進する
①ワクチン接種と一体で「いつでも、誰でも、無料で」の大規模・頻回PCR検査を行うこと。


②クラスター発生しやすい事業所、学校、保育所・幼稚園、家庭などでの自主検査が無料となるよう支援すること。

(2)医療提供体制・保健所への支援
①コロナ患者受け入れの有無に関わらず、「受診抑制」や一般診療縮小などで収入が減少したすべての医療機関への補てんを行い、医療従事者へは慰労金を支給すること。


②現在、重点医療機関が確保しているコロナ病床はそのまま維持し、感染急拡大時に直ちに対応できるようにすること。


③「自宅療養ゼロ」にむけて、当初の計画通り臨時医療施設1000床分を確保すること。あわせて、ホテル療養に必要な部屋数を確保しておくこと。


④感染した妊婦は、症状の有無に関わらず「原則入院」とすること。


⑤国に対して「原則自宅療養」の方針撤回を求めること。

(3)保健所等の体制の抜本的強化

①保健師をはじめ、職員の増員に全力をあげ、長時間過密労働の改善をはかること。


②すべての保健所に検査課を設けること。


③人口10万あたり1カ所の保健所をめざし、当面、人口20万に1カ所となるよう保健所を増設すること。


④県衛生研究所の体制を増強すること。

(4)業者への十分な補償
①県として、営業と従業員の雇用を維持・継続できるよう支援を拡充すること。


②持続化給付金・家賃支援給付金の再支給と継続、雇用調整金コロナ特例の継続を国に求めること。


③各種支援金・協力金の申請手続きを簡素化し、速やかに支給すること。申請書類等の不備がある場合は、申請者の実態に応じて柔軟かつ丁寧に対応すること。


④緊急な資金繰りができるよう、借り換えや条件変更などで柔軟に対応すること。


⑤納税緩和制度を拡充し、税免除、執行停止の措置を積極的に活用できるようにすること。


⑥感染急拡大のリスクが懸念される「Go To」トラベル・イートや「ディスカバー千葉」のようなとりくみは当面見送り、地域ごとに飲食業、観光業および関連業者に直接支援が届くやり方をすすめること。

二、コロナ危機を乗り越えて、安心して暮らし、生きる希望が持てる県政へ

 コロナ禍を通じて、貧困と格差が拡大し「弱肉強食」の新自由主義の歪みが露呈しました。命と暮らし、地域産業を守りぬく政治へ切りかえがますます重要となっています。

(1)介護、保育、障害者福祉などケアを支える

1.ケア労働者の待遇改善

①公費による介護・福祉従事者や保育所職員、学童保育指導員の賃金引上げを求めるとともに、県独自の支援を強めること。


②配置基準の見直しを国に要求し、雇用の正規化、長時間労働の是正に努めること。

2.生活に困っている人・世帯などへの支援

①生活保護制度は、必要な人がすべて利用できるよう保護申請の「門前払い」や扶養照会、本人の状況を無視した過度の「就労指導」はしないこと。


②生活福祉資金貸付制度を充実させるとともに、母子父子寡婦福祉資金貸付の違約金(延滞金)不徴収など制度を拡充すること。


③「生活福祉資金特例貸付」や「住宅確保給付金」の拡充を国に働きかけるとともに、必要とする人への県独自の支援を行う。


④フードバンクや子ども食堂など民間団体のとりくみに支援すること。


⑤住まいを失うことのないよう、県営住宅の新規増設、建替え、修繕を実施すること。


⑥県営住宅家賃減免制度の周知を徹底し、その利用を居住者に積極的によびかけること。

(2)医療・福祉の拡充

1.安心して必要な医療が受けられる医療体制の整備
①「千葉県地域医療構想」を撤回し、病床削減の押しつけをやめ、すべての医療圏で必要なベッド数を確保すること。


②診療報酬の抜本的な増額、新感染症に対応した診療報酬体系の抜本的充実を国に求め、看護師の配置基準と労働条件の改善をすすめること。


③県立病院の医師と看護師の確保・養成、夜間救急・小児科・産科の体制強化、総合地域周産期医療センターの充実を進めること。


④地域医療を疲弊させた県立病院再編計画は廃止し、県立病院存続と充実をすすめること。


⑤看護師養成校の定員を抜本的に増やし、保健師等修学資金貸付制度の増額、貸付枠の大幅拡大を行うこと。

2.医療費の負担軽減
①中学3年までの通院・入院医療費の窓口完全無料化を早期に実施し、高校3年生までの無料化を促進すること。


②難病患者の負担の引き下げを国に求めるとともに、県として、ぜん息など小児慢性特定疾病の医療費助成を拡充すること。


③70歳から74歳の窓口負担2割への引き上げを元に戻すよう国に求めること。


④入院食費の負担増、「患者申出診療」(混合診療)、紹介状なしの大病院受診追加徴収など患者負担増や保険外診療拡大の撤回を求めること。


⑤来年10月からの75歳以上の窓口負担引き上げ、風邪など少額受診やかかりつけ医以外の受診追加負担、一般病床患者からの居住費徴収、市販品類似薬の公的保険外しなど、新たな医療費負担の中止を国に迫ること。


⑥後期高齢者医療制度の速やかな廃止を国に求めるとともに、財政安定化基金の活用などによる県独自の負担軽減策を講じること。


⑦「現物給付」による「ひとり親家庭等医療費等助成」の自己負担金をなくし、所得制限の緩和を図ること。

3.高すぎる国保料・税の負担軽減へ

①国保への県補助金を復活し、全国知事会が求めている1兆円の国庫負担の増額をはじめ協会けんぽ並みの保険料を実現するために県の責任を果たすこと。


②各市町村の保険料引き下げのための法定外繰入削減や加入者の実態を無視した「収納対策」をやめること。


③県として、ひとり親家庭の子どもの国保料・税均等割り分の減免制度を設けること。


④短期保険証や資格証明書の発行中止、国保法第77条(国保料)、地方税法第717条(国保税)にもとづく保険料(税)軽減、国保法第44条にもとづく窓口負担の軽減について、実効ある制度になるよう市町村に働きかけること。

4.必要な介護が受けられ、保険料・利用料の負担軽減を

①要支援者向けの「介護予防・日常生活支援総合事業」の対象を要介護5の人まで拡大し、要介護者の介護保険給付外しに反対すること。


②訪問・通所介護など在宅サービスの総量規制強化をやめるよう国に求めること。


③利用料「2割負担」、「3割負担」、介護施設利用の低所得者への「補足給付」(食費・居住費軽減)縮小の撤回を国に要求すること。


④高額介護サービス費の負担上限額引き上げ、軽度者生活援助原則自己負担、軽度者福祉用具・住宅改修原則自己負担、要介護1・2の通所介護の地域支援事業移行、65歳~74歳および75歳以上の利用料原則2割に反対すること。


⑤市町村が実施する新総合事業におけるサービスの後退を食い止めること。


⑥住民税非課税世帯からの利用料徴収はやめるよう国に求めること。県として、介護保険料・利用料の本人負担の軽減をはかること。


⑦特養ホーム建設への県補助金(一床あたり450万円)を維持するととともに整備計画を抜本的に引き上げ、入所待機者解消をはかること。

5.減らない公的年金、老後の生活を支える年金制度に

①物価上昇時でも賃金が下がれば年金額を引き下げる「マクロ経済スライド」の強化による年金支給額抑制の仕組みをやめさせること。


②高額年収者の年金保険料引き上げを国に求めること。


③株価吊り上げのために年金積立金をリスクマネーに投入することを中止し、計画的な取り崩しで給付にまわすよう政府に要求すること。


④一定額以上の所得高齢者への年金一部支給停止、支給開始年齢のさらなる引き上げ、公的年金等控除を含む年金課税見直しをやめるよう国に求めること。


⑤最低保障年金制度導入を国に求めること。

6.保育所や学童保育の待機児の解消へ

①認可保育所を抜本的に増設し、速やかに待機児童を解消すること。


②鉄道高架下、空き店舗利用、企業主導型保育など保育環境の悪化を招かないように県の支援を強めること。


③学童保育の大規模・過密化を解消すること。

7.虐待から子どもの命と尊厳を守る
①増え続ける児童虐待へ対応できる十分な態勢を整えること。そのために県立児童相談所の増設や必要な建替えを早期に行い、一時保護所の過密化解消をはかり、十分な職員を確保すること。


②児童養護施設と里親支援の拡充をはかること。


③県の責任で児童相談所のマニュアルの徹底・実行、市町村、教育機関等との緊密な連携などすすめること。

8.障害者(児)への支援拡充
①袖ケ浦福祉センター廃止強行を中止し、入所者の民間施設への移行を無理強いしないこと。同施設は、より必要な施設改修や人員体制の強化などで充実させること。


②重度心身・精神障害者(児)医療費は窓口完全無料にし、65歳以上で新たに重度障害になった人の対象除外をやめること。


③グループホームとともに障害者支援施設、障害児入所施設などの定員増を図り、利用者本人の選択の機会を保障すること。


④施設等の職員の待遇改善や研修の充実をはかり、入所者・利用者の命と人権を守ること。

9.生存権を保障する生活保護制度

①生活保護の申請および受給する権利を守り、相談者に対する窓口での対応を抜本改善すること。通院移送費や各種一時扶助の適正な支給を促すこと。


②生活扶助や住宅扶助、冬期加算の引下げの撤回、冷房費加算を国に求めること。


③後発医薬品押しつけや医療扶助給付の減額、母子加算の見直し、一定期限での保護打ち切り導入などに反対すること。


④ケースワーカーを増員し、基準を大きく超えている担当世帯数を減らすこと。


⑤無料低額宿泊所、脱法ハウスへの指導・対策を強化すること。

(3)非正規から正社員へ、均等待遇

1.非正規労働者、とりわけ女性と若者の労働条件の改善

①労働契約に賃金の最低保障額や休業手当の支給などを明記するルールや、ギグワークなどの無権利な働かせ方を広げる規制緩和をやめ、権利保護のルールをつくり、シフト制労働者の権利を守るよう、国に求めること。


②労働者派遣法を抜本改正し、派遣は一時的・臨時的なものに限定し、正社員との均等待遇など、派遣労働者の権利を守る派遣労働者保護法を整備するよう国に求めること。


③パート・有期雇用労働者均等待遇法や解雇規制法を制定するよう、国に働きかけること。


④中小企業への賃上げ支援を抜本的に強化しながら、最低賃金を1500円に引き上げるとともに、全国一律最賃制の確立を国に要求すること。

2.人間らしく働ける社会の実現

①残業時間の上限を「週15時間、月45時間、年360時間」とし、連続11時間の休息時間(勤務間インターバル制度)を確保し、「残業代ゼロ」の高度プロフェッショナル制度を廃止するよう国に求めること。


②過重労働による脳・心臓疾患対策や自殺予防のとりくみを強めること。

③違法行為へのペナルティ強化、違法性が疑われる離職率が高い企業や、時間外労働・不払い残業などの法令違反で摘発された企業の公表、調査や指導の強化を国に求めること。

④外国人労働者の低賃金、人権侵害を抜本的に是正するよう国に求めること。

⑤高校生や若者への労基法など労働者の基本的権利と雇用のルールの周知に努めること。

⑥ジョブカフェなどの増設、充実を進め、若者の就職活動を支援すること。

⑦青年や失業者などを雇用した中小企業への就職奨励助成金制度を創設すること。

⑧庁舎管理などの特定業務委託における賃金水準・支払い管理を徹底すること。

⑨県有施設の空調機器などの総点検を行い、不備がある場合は速やかに対処し、職員の労働環境を改善すること。

(4)教育予算を大幅に増額し、一人ひとりの学びを保障する

コロナ感染を通じて、20人程度の少人数学級の実現は、子どもたちの学力習得、安全確保、様々な不安・ストレス解消をすすめ、教員の多忙化を解消するためにも極めて有効であり、そのためには必要な正規教員の確保・増員が急務です。あわせて、学費負担の心配なく学べる支援の拡充は切実です。また、教育の自主性を守り、生徒、教員、保護者のコミュニケーションをさらに強める必要があります。

1.少人数学級の拡大

①国に対して、義務標準法、高校標準法の早期改正を求め、学級編成基準を一学級30人から20人にすること。

②国待ちにならず、県独自に少人数学級を計画的に拡充すること。

③緊急措置として、プレハブ建ても含めて必要な教室数を確保すること。

2.教員の抜本的増員で、多忙化、長時間労働の実効ある解消策を進める

①教職員の給与等に関する特別措置に関する条例を改正し、「1年単位の変形労働時間制」に関する条項は削除すること。


②「学校における働き方改革推進プラン」を実効あるものとし、業務削減を大胆に進め、教職員の負担軽減を図ること。


③先生一人当たり授業持ち時間に上限を設け、子どもたちと向き合う時間を確保すること。

④「運動部活動のためのガイドライン」を学校、関係団体、保護者や生徒を含む関係者の議論を通じて定着させ、教員の過重負担を軽減し、顧問(教員)および生徒の適切な休養を保障すること。


⑤定数内教員はすべて正規教員とし、「ハーフタイム」の再任用は、定数枠から外すこと。

⑥非常勤講師の待遇改善をはかること。

⑦産休、育休、病休の代替教員をただちに配置するため、学校職員定数条例における「県単定数」を大幅に増やし、年度当初から採用し教員未配置の解消を図ること。

⑧学校における単純労務委託事業の入札のあり方を見直し、相当の賃金が支払われるよう改善すること。

⑨国に法制度の改正を求め、教職員に残業代を支払うこと。

3.老朽化した学校施設の改修、エアコン増設、生徒の学びの場の保障を

①特別支援学校の設置基準に(2022年4月施行)に見合うよう校舎の新・増設を促進し、教室不足の解消をはかり、必要な人員を配置するなど教育条件を引き上げること。

②児童生徒の急増で過密化している特別支援学校のトイレを増設、改修を行うこと。

③特別支援学校のスクールバスを増やし、長時間通学を解消すること。

④夜間高校に通う生徒にとって重要な役割を果たしている給食を、全校で再開すること。

⑤雨漏り、壁・床の剥がれ、排水不良など老朽化した学校施設の改修予算を抜本的に増額し施設改修を進めること。また、トイレの洋式化を促進すること。

⑥県立学校の特別教室、教科準備室、体育館、職員室へのエアコン設置を県費負担でただちに行うこと。

4.憲法にもとづく教育へ、「県教育振興基本計画」を撤回し、「教育振興に関する大綱」を抜本的に見直す

①侵略戦争美化、憲法否定と結んだ「愛国心」「道徳教育」の押しつけをやめること。

②いじめなどの問題は子どもたちの命を守るという基本姿勢を最優先に貫くこと。教職員が精神的にも時間的にもゆとりを持って子どもたちと向き合い、集団による検討・対応が可能となる体制と環境を整えること。問題の隠ぺいがないようにすること。

③「次期県立高校改革推進プラン(原案)」(2022~2031年度)で計画している県立高校「10組程度」の統廃合は止めること。

④県弁護士会の「警告書」(2020年9月)を重く受け止め、県立高校生徒の人権を侵害する頭髪・服装指導を直ちにやめ、生徒の意見を反映した校則、「生徒心得」にあらためること。

5.教科書採択に関する全面公開

①教科書採択に関する資料の全面開示、教科書選定審議会の公開及び、逐語録による議事録の作成・公表を行うこと。

②教員や保護者らの意向が十分に反映され、かつ真理・真実に基づいた教科書の採択をめざすこと。

6.教育費の負担軽減

①私立高校の経常費助成をさらに引き上げ、授業料減免制度を近県並みに拡充すること。

②施設整備費を含む学費全体に対する減免制度を創設し、教育費負担の軽減を図ること。

③就学のための給付金(非課税対象)支給対象を県独自に拡充すること。

④県として給付型奨学金制度を拡充するなど家庭の学費負担軽減に努めること。

⑤私立幼稚園に通う家庭への授業料直接助成制度を新設すること。

⑥低所得家庭の子どもたちへの学習支援を抜本的に強めること。

⑦小・中学校の給食費無償化にむけ、県として支援すること。

7.私立幼稚園教育の充実

①幼児の発達年齢に適した教育のため、私立幼稚園の学級定員減をはかること。

②私立幼稚園教職員の待遇を公立幼稚園なみに改善するため、県として支援を強めること。

(5)中小企業、農林水産業支援で地域経済の再生

コロナ危機を通じて、外需と訪日外国人観光客インバウンドだのみの経済政策の脆弱さが露呈しました。中小零細企業の振興や千葉県の特性を生かした農業、水産業、観光の振興などに軸足をおいた経済政策への転換をはかる必要があります。また、深刻な消費不況を引き起こし、コロナ禍で暮らしと営業を直撃している消費税は、直ちに5%に引き下げることがますます切実となっています。

1.大企業呼び込み方式を転換し、地元の中小規模事業者支援

①大企業への立地補助金を廃止し、中小企業振興条例を実効あるものにすること。

②「小規模企業振興基本法」および「同基本計画」の具体化をすすめ、小規模企業の維持発展に力を入れること。

③地元業者の仕事づくりにつながる住宅リフォーム助成制度を創設すること。

④県発注の公共工事で労働者が低賃金のもとにおかれている現状をあらためること。まともな労賃を保障するため公契約条例を制定すること。

⑤制度融資の拡充、信用保証制度の改善など、中小規模事業者の経営を支えること。

⑥大型店の無秩序な出退店を規制し、商店街・商店への支援予算を大幅に増額すること。

⑦消費税率5%への引き下げを国に求めること。

2.農林水産業の再生および振興

①米価暴落対策に全力をあげ、米作農家を支えること。そのために、余剰米の買い取りで市場から隔離し、在庫米は生活困窮者支援にまわすことや、ミニマムアクセス米輸入中止を国に迫ること。

②「TPP11」や日米貿易協定(FTA)、日欧経済連携協定(EPA)、日英EPAからの撤退を国に要求すること。

③農家の自家栽培を原則禁止とする種苗法「改正」に反対し、撤回を求めること。

④米の直接支払交付金制度の復活を国に求めるとともに、県独自の価格保障、所得補償を実施し、農林水産業の後継者育成をはかること。

⑤営利企業の農地所有解禁の撤回を国に申し入れること。

⑥老朽化した排水路改修などインフラ整備を農家の負担増なしにすすめること。

⑦CSF(豚コレラ)、BSE(牛海綿状脳症)対策、口蹄疫、鳥インフルエンザなどの各種感染症の監視体制を強めること。CSF(豚コレラ)ワクチン接種を行うこと。

⑧新規就農者への支援を、国の制度に上乗せした県独自の制度を創設すること。

⑨全国平均を下回る千葉県の食料自給率引き上げに努めること。

⑩農作物へのジャンボタニシや有害鳥獣被害対策や台風など自然災害被害への補償を強化すること。

⑪公共建築への国産材利用促進など林業振興策をすすめること。

⑫漁業経営の大半をしめ、漁村社会と豊かな魚食文化を支えてきた小規模沿岸漁業と漁協の役割を維持・重視した施策をすすめ、魚価安定対策や資源管理にともなう休業・漁獲制限などに対する所得補償を充実させること。

⑬小笠原諸島の海底火山噴火にともなう軽石による漁業資源および県内漁業者への影響を注視し、必要な対策を講じること。

(6)災害に強い千葉県づくり

2019年の連続した台風災害からの復旧はいまだに成し遂げられていません。近年の自然災害が大規模化しており、熱海市での盛り土による土石流被害は法整備の不備を浮き彫りにしました。災害は「必ずおこる」との立場で備えを怠らないことが重要です。

1.避難所でのコロナ感染防止対策

①クラスター発生を防ぐため、県の責任で保健所職員や医療関係者など専門的スタッフを避難所に常駐あるいは巡回させ、感染拡大防止対策を徹底させること。

②避難所は、体育館、公共施設だけでなく、旅館、ホテル等に分散・小規模化させること。

③自宅、知人宅等で在宅避難する場合は、市町村とも協力し、避難所に来なくてもマスク、簡易トイレ、保温用シート、食料、水などの支援が受けられるようにすること。

2.災害時のライフラインの確保および避難所生活の改善など

①県と各市町村および市町村と医療機関、高齢者、障害者、学校、保育所、幼稚園等との通信手段確保に最善をつくすこと。

②停電、断水が長期化しないよう、発電機と燃料、飲料水などを十分に確保するとともに、医療機関、福祉施設、学校など教育施設に速やかに配置できるようにすること。

③避難所の冷暖房の整備、雨漏りの緊急点検、トイレの洋式化などを行うこと。

④避難所での温かい食事の提供、入浴の確保、プライバシーの保護などを徹底すること。

⑤福祉避難所の整備をさらにすすめるとともに、人員体制、備蓄状況、避難計画(経路)などを掌握し、必要な県の支援を強めること。

⑥帰宅困難な小中高校の児童生徒、教職員への水、非常食、毛布等の備蓄、保護者との連絡方法など万全を期すこと。

⑦「避難指示、勧告」の伝達方法、要配慮者のいる世帯への対応を絶えず改善すること。

⑧緊急事態に対応できる十分な職員を確保すること。

3.被災者の住宅再建、生活支援

①「一部損壊」「半壊」への支援をさらに拡充させるとともに、あわせて、国に対して生活者再建支援制度を改善、支援限度額の抜本的引上げ(当面500万円)を求めること。

②いまだに残されている被災住宅の修繕を早期に完了させる手立てを講じること。

③県営住宅、UR賃貸住宅、民間賃貸住宅、ホテル・旅館など応急的な住まいの確保体制を整えておくこと。その際、地域コミュニティの継続に努め、「関連死」などを招かないようにすること。

4.土砂災害の防止

①盛り土そのものを規制する法整備を国に求めるとともに、県独自に規制する条例を制定すること。

②土砂災害警戒区域(同特別区域)の指定の有無にかかわらず、住民に災害発生の危険がある区域であることを繰り返し周知徹底すること。

③対象住宅戸数にかかわらず急傾斜地崩壊防止工事へ県の補助を抜本的に拡充すること。

5.河川氾濫対策

①市町村の意向や河川氾濫、洪水発生状況ふまえ、県管理河川の水位計の設置個所の見直し、増設をすすめること。

②河川全体の必要な流量を確保するため、予算を抜本的に拡充し、日常から河道掘削、樹林管理、水門の改修・整備をすすめること。

③予定している堤防の構築は早期に完了させること。

6.耐震化、消防力の整備など防災対策の促進

①石油コンビナートのタンクの耐震化、津波と液状化への対策、周辺住民への安全対策や避難訓練などをすすめること。

②コンビナート企業に防災対策の進捗状況を定期的に明らかにさせ、住民に公表すること。

③戸建住宅やマンションの耐震診断、耐震工事への県の助成を拡充・新設すること。

④建築確認検査の民間任せなどを抜本的に改め、建物の中立・公正な検査体制確立と安全確保をはかること。

⑤公的、民間を問わず、医療、福祉、教育施設などの耐震化を促進すること。

⑥国の整備指針をふまえ、消防ポンプ車、はしご車、化学消防車、救急車、救助工作車、消防水利整備、現有台数比で84%の消防職員の増員について、県として支援すること。

⑦消防団員の処遇改善、日常の団運営の民主化に引き続き努力すること。

⑧各地の自主防災会が必要な備蓄や訓練などを行い、災害時に適切に機能できるよう、県も支援すること。

(7)大型公共事業の浪費をやめ、消費税に頼らない暮らし・福祉の財源を確保

命と暮らしを支える財源を確保するためには、県内財界の要望にそった不要不急な大型開発を根本から見直し、先送り、凍結、中止することが避けて通れません。公共事業は、不要不急な巨大開発ではなく、住民本位、安心・安全の街づくりに直結するものに切り換えることが求められています。

1.不要不急な巨大開発の浪費をやめる

①過大な見積もり、見通しのない「つくばエクスプレス沿線開発」「木更津金田西区画整理事業」を抜本的に見直すこと。新たな巨大事業の浪費となる「千葉港長期構想」にもとづく「千葉港港湾計画」や「千葉県営水道事業長期施設整備方針」は撤回すること。事業収束した「千葉ニュータウン」について、新たな県民負担を生じさせないこと。新たな工業団地の造成は行わないこと。

②莫大な事業費を要する市川市(外環道)と成田市を結ぶ北千葉道路の未事業分15キロの建設計画は、道路の必要性や費用対効果などを再検証した上で、抜本的に見直すこと。

③圏央道、北千葉道路などの巨大道路や臨海道路を抜本的に見直すこと。

④破たんした「かずさアカデミアパーク構想」の県負担の軽減に努めること。

⑤第二湾岸道路の具体化には着手しないこと。

2.安心・安全な街づくり

①国土交通省、千葉県、空港周辺9市町及び成田国際空港株式会社が合意した「成田空港の更なる機能強化」は、周辺住民に耐え難い航空機騒音をもたらし、平穏な生活を脅かすものです。航空会社も大幅減便するとしているおり、「合意」を白紙に戻し、開港時の飛行時間などの合意をもとに関係住民の理解と合意を得たものにすること。

②県道の歩道整備や音響信号機、点字ブロック、横断歩道の設置などを進め、とりわけ、通学路の安全対策を急ぐこと。

③「信号機設置指針」に合致している箇所へは、優先的に信号機の設置を進め、設置数を抜本的に引き上げること。

④生活道路整備や県営住宅の増設・修繕などを促進すること。

⑤老朽化している橋梁やトンネルなどの状況を把握し、その改修を計画的かつ着実に推進すること。

⑥北総線、東葉高速線、千原線の高すぎる運賃引き下げを運営会社に求めること。

⑦利用者、障害者の利便性と安全性を大きく後退させる「駅無人化」をやめるとともに、駅ホームドア設置促進を鉄道各社に申し入れること。

⑧市町村が実施しているコミュニティバスやデマンドタクシー(乗合バス)への県補助を行うこと。

三、気候危機打開に貢献する千葉県に

世界の平均気温の上昇を産業革命前に比して1.5度までに抑え込むため、温室効果ガス排出を2030年までに2010年比で45%削減し、2050年までに実質ゼロにできるかどうかに人類の未来がかかっていますが、日本政府の2030年削減目標は42%(2010比)と低く、大量のCO2をだす石炭火力や原発にしがみき、内外から厳しく批判されています。こうしたもとで、温室効果ガス排出全国ワースト1位の千葉県のとりくみが問われています。

1.原発ゼロ、再生可能な自然エネルギーの普及

①条例を制定し、排出規制を積極的に進め、県内の発電や製鉄などの事業所に、排出抑制計画と排出量を適時公表させること。

②住宅への太陽光パネル設置補助金を拡充し、設置者本人への直接交付となるよう制度を改善すること。

③公的施設への太陽光パネル設置を推進すること。

④自然環境保全と両立しないメガソーラーではなく、地域の特性にあった太陽光発電や、小水力、風力エネルギーの利活用をはかること。

⑤温室効果ガス排出削減の積極的な目標を政府に求めるとともに、県の低すぎる2030年削減目標を大幅に引上げ、「県2050年ゼロ宣言」を実効あるものにすること。

⑥原発の即時ゼロ、再稼働中止を国に強く求めること。とりわけ隣接県(茨城)にある老朽化した東海第2原発の再稼働中止を強く求めること。

2.豊かな自然を守る

①産業廃棄物処分場、残土処分場の設置は、立地規制を強化し、地元住民の合意を大原則にすること。そのための条例改正・制定を行うこと。

②県外からの大量に搬入される建設残土は、その安全性のチェックが極めて不十分であり厳しく制限すること。

③再生土埋立現場から有害物質が検出されることがないよう、「再生土等埋立て条例」は埋立て処分を禁止する内容に改正すること。

④三番瀬の自然環境を保全し、「再生」の名による埋め立ては行わないこと。

⑤三番瀬および盤洲干潟のラムサール条約登録に全力をつくすこと。

⑥ハクビシンなど有害鳥獣による住宅被害に対する県の財政支援を行うこと。

四、ジェンダー平等、だれも自分らしく生きられる千葉県

 コロナ危機のもと、非正規労働の女性の多くが職を失い、DV被害が急増し、自殺が増加するなど、女性はさまざまな犠牲を強いられています、子ども、少女たちへの虐待・性被害相談も急増しています。日本は「男女賃金格差の縮小」も「選択的夫婦別姓への法改正」も、国連の女性差別撤廃委員会から繰り返し是正勧告を受けており、「ジェンダーギャップ指数2021」は156カ国中120位と、先進国として異常な低位を続けています。
 誰もが性別にかかわらず個人の尊厳を大切にされ、自分らしく生きられる社会へ、国も県も、その責任を果たすことが課せられています。

1.働く場での男女平等

①企業に男女別平均賃金の公表、格差是正計画の策定・公表を義務づけるよう、国に求めること。

②労働基準法をはじめとする関係法令に、間接差別の禁止、同一価値労働同一賃金の原則を明記し、差別の是正の指導を関係機関に求めること。

③男女を問わず、単身赴任や長時間通勤を伴う転勤を原則禁止、看護休暇や育児介護休業制度拡充、残業は本人同意原則、不利益禁止など、家族的に責任と働くことが両立できる労働のルールをづくりを国に求めること。県として保育所と学童保育の整備など社会的条件を整えること。

④ハラスメント禁止の法整備と、お茶くみ、メガネ禁止、パンプス・ミニスカートの制服などが、女性のみに課されている職場での慣行をなくす法律の制定を国に求めること。

⑤中小・零細業者における家族の「自家労賃」を経費として認めない所得税法第56条は廃止するよう国に要求すること。

2.多様性が尊重される千葉県

①選択的夫婦別姓制度をただちに導入するよう国に要求すること。

②同性婚を認める民法改正やLGBT平等法の制定を国に求めること。

③真の両性平等と女性の地位向上、女性の社会進出を保障する実効ある「男女共同参画条例」を早期に制定すること。

④「第5次千葉県男女共同参画計画」をジェンダー平等の基本理念を明確にしたものに改めること。

⑤性的少数者(LGBTQ+)が自分らしく生きられる社会をめざし、啓発・啓蒙、教育に力を入れること。また、パートナーシップ制度を設け、公共サービス利用や県営住宅入居にあたって、差別されない措置を講じること。

⑥あらゆる政策に女性の声を反映させるため、幹部職員、各種審議委員などの女性の比率を高める積極的な目標をもち、本気でとりくむこと。

3.痴漢ゼロ、女性に対するあらゆる暴力の根絶

①痴漢被害の実態を調査し、相談窓口の充実、加害根絶のための啓発や加害者更生を推進すること。そのために担当部局を設け、警察や民間事業者とも連携すること。

②DV(ドメスティック・バイオレンス)被害者の保護・自立支援などを強化すること。

③性暴力被害に対応するワンストップ支援センターの機能強化に努めること。

4.リプロダクティブ・ヘルス&ライツ(性と生殖に関する健康と権利)の視点

①子どもの年齢・発達に即した、科学的な「包括的性教育」を公教育に導入すること。

②避妊と中絶は、女性の大切な権利であり、避妊薬と緊急避妊薬を安価で入手しやすくするよう関係機関に働きかけること。

③刑法の自己堕胎罪や、母体保護法の配偶者同意要件の廃止を国に求めること。

④生理用品の恒久的な無償配布、学校など公的施設のトイレへの設置を進めること。

⑤職場や学校等で生理に関する知識や理解を深め、女性が過ごしやすい環境を整えること。

五、憲法9条を生かす千葉県

この間、陸自オスプレイ木更津配備と県内および近隣県の基地での訓練、習志野演習場での日米合同訓練、幕張メッセでの武器見本市などが行われています。憲法9条および非核平和県宣言の立場に立ち、国言いなりに県内基地の強化を容認し、千葉県を海外での日米一体の軍事行動の出撃基地の足場にさせてはなりません。

1.憲法9条の「改正」に反対するとともに、憲法を生かす政治への転換を求める。

①安保法制=戦争法、特定秘密法、共謀罪の廃止を国に申し入れること。

②唯一の戦争被爆国の日本政府に対して、核兵器禁止条約への参加を求めること。

③北朝鮮をめぐる諸問題や領土問題は、「対話による平和的解決」を国に求めること。

④沖縄米軍新基地建設反対のたたかいと連帯し、米軍へ日本の国内法を適用させるために日米地位協定の抜本改定を求めること。

2.千葉県を「戦争する国」づくりの足場にさせない

①木更津駐屯地への陸自オスプレイ配備を撤回させること。また、米軍オスプレイ定期整備拠点化撤回を強く要求すること。

②幕張メッセなど県有施設で「武器見本市」など違憲の催しを開催させないこと。

③米原子力空母の横須賀母港撤回を求めること。

④日本が犯した過去の侵略戦争の歴史や被爆の実相を後世に伝える活動を奨励すること。

⑤県内の「戦争遺跡」の調査、資料化、保全を県として行うこと。

⑥習志野基地のパトリオットミサイル(PAC3)撤去と、同演習場での第一空挺団のパラシュート降下訓練の中止を国に求め、降下始めでの日米共同訓練に反対すること。

⑦下総基地や木更津基地など自衛隊機による騒音被害の解消の対策を講じること。

⑧法定受託事務である「自衛官募集」に関する県の業務は最小限に留めるとともに、小・中学生などの職場体験から自衛隊を除くこと。

⑨被爆者と被爆二世、三世の健康を守るために、県独自の支援策を拡充すること。

六、県民の声に耳を傾け、県民に開かれた千葉県政

「住民が主人公」の県政を築くことは言うまでもありません。効率化や財政効果のみに着目した「行革」を見直し、営利主義、受益者負担の押しつけをやめるべきです。

1.住民サービス向上と職員が働く意欲がわく職場環境づくり

①新「千葉県総合計画」(原案)で打ち出している北千葉道路など巨大道路建設など、これまでの延長線上にある不要不急な大型公共事業は見直すこと。

②「第2期千葉県地方創生総合戦略」は、「人口減少」のもとで、住民が主体の「地方」「地域」づくりとなるものに改めること。

③原案が示された「千葉県行財政改革指針」および「同行動計画」で、正規職員の増員を明記すること。また「公の施設の見直し」の名による福祉、医療、教育の分野における施設の統廃合は凍結し、再検討すること。

④知事部局、教育庁、公営企業体の職員を抜本的に増員し、時間外勤務の縮減を図り、行政需要に応えられる職員体制へと見直しを図ること。そのために、多忙化による健康被害をもたらし、住民サービスの後退につながる県職員の削減をやめ、必要な職員は正規職員とすること。とりわけ、教員や医師・看護師などは正規雇用で増やすこと。会計年度任用職員など非正規の職員の処遇について正職員と同等にすること。

⑤県職員の過労死ラインを上回る長時間過密労働や常態化している休日出勤を抜本的に改善すること。残業実態に見合う手当をきちんと支給し、違法状態を直ちに解消すること。

⑥施設運営が経済効率優先とならざるを得ない指定管理者制度は、再検討すること。とりわけ、福祉や教育において、入所者・利用者の人命と人権が脅かされることのないよう体制を充実させること。

⑦住民負担やサービス低下を招く水道事業の「広域化」は行わないこと。また、「コンセッション方式」による利益優先の民間業者参入は水道事業の安全・安定性の後退につながるものであり、導入しないこと。

⑧国が国民の情報を厳格に掌握し、徴税強化と社会保障給付抑制を狙ったマイナンバー制度の運用状況を徹底検証し、制度見直し、中止を政府に求めること。

⑨工業県といわれる全国8都府県で導入し、千葉県でも228億円(課税限度額2020年度見込み)の新たな税収が見込める法人事業税超過課税を早急に実施すること。

⑩県行政に関わる情報は積極的に開示し、公文書公開条例の恣意的運用による情報の隠ぺいは決して行わないこと。

以上

左2番目より、小倉忠平党県委員会委員長、加藤英雄県議団長、みわ由美県議、浅野史子党県委員会副委員長、斉藤和子元衆議院議員