臨時医療施設の拡充などを緊急要望しました
日本共産党千葉県議団は新型コロナウイルスの爆発的な感染拡大のもと、自宅療養者の急変・死亡が相次いでいることをうけ、臨時医療施設の拡充など医療管理の強化を緊急に要望しました。
【申し入れ全文】
千葉県知事 熊谷俊人 様
2021年8月19日
日本共産党千葉県議会議員団
コロナ「感染爆発」による病床ひっ迫の打開へ、臨時医療施設の拡充を求める緊急要望
新型コロナの新規感染が急増し、県内の新規感染者は1000人を超える日が続き、2 000人に迫る「感染爆発」となり、3度目の「緊急事態宣言」は9月12日まで延長された。病床ひっ迫で入院先が見つからず、救急車による搬送に長時間を要したり、自宅待機中に急変し亡くなる人もでている。柏市で感染した自宅療養中の30代妊婦が急変し、救急車を呼んだものの搬送先が見つからず自宅で早産し、その後、赤ちゃんが死亡したことは、関係者や県民に強い衝撃を与えている。
県の資料(8月16日時点)によれば、確保病床数の占有率は76.1%に上り、うち重症者用病床は73.4%に達する。ホテルの稼働率は43.3%である。また、自宅療養は7781人におよび、入院・ホテル療養調整中は1217人にもなっている。
知事も「医療提供体制は大変厳しい」と危機感を示しているように、事実上、満床状態と云える。まさに「助かる命が助けられない」極めて深刻かつ重大な事態が進行しており、その打開は一刻の猶予も許されない。
コロナ患者を受け入れている重点医療機関は、県からの要請に応えて、一般病床を縮小してでもコロナ患者用病床を確保すべく必死に努力しているが、それにも限りがある。
昨年4月、2020年度補正予算(第2号)において、30億円を計上して「爆発的な感染拡大が発生した場合の病床不足に備え、臨時の医療施設の整備」を進め、1000床を確保するとしていた。現在は、文字通り、その爆発的な感染が発生している状況であるが、この間、県立がんセンター内に48床を確保しているに過ぎず、まったく足りない。コロナ禍、全ての県民の命を守りぬくという断固たる決意で、あらゆる手立てを講じ、必要な医療提供を確保するよう、以下の事項を強く要望するものである。
【要望事項】
1.感染拡大地域を中心に、県内自治体とも協力し、複数の臨時医療施設を早期に開設し、医療資源を効率的に集中して1000床分を稼働すること。
2.医療機能を強化した宿泊療養施設(ホテル)を大規模に確保するとともに、やむを得ず自宅療養する場合でも往診や訪問看護をきちんと実施すること。
3.コロナ患者受け入れ医療機関に対する財政的支援を拡充すること。
4.コロナ患者受け入れの有無に関わらず、すべての医療機関への減収補てんを行うこと。
以上