オリンピック・パラリンピック大会競技を生徒などが観戦する「学校連携観戦支援事業」の中止を申し入れまし…
日本共産党千葉県委員会と同県議団は連名で県知事と県教育庁に、「学校連携観戦支援事業」の中止を緊急に申し入れました。申し入れ全文は以下の通りです。
【申し入れ全文】
オリンピック・パラリンピック大会競技観戦支援事業の中止を求める緊急申し入れ
2021年5月24日
千葉県知事 熊谷俊人 様
千葉県教育長 冨塚昌子 様
日本共産党千葉県委員会/日本共産党千葉県議会議員団
オリンピック・パラリンピック大会競技観戦支援事業の中止を求める緊急申し入れ
7月23日の開会まで2カ月となったオリンピック・パラリンピック東京大会の中止を求める声が大きく広がっている。メディアの世論調査でも「中止」が多数を占めており、新型コロナウイルス感染拡大が深刻化するもとで、コロナ対策と五輪が両立しないことは、誰の目にも明らかである。
にもかかわらず千葉県では、大会組織委員会が特別価格で販売する「学校連携観戦チケット」を購入し、観戦を希望する県内公立・私立の小・中・高等学校、特別支援学校等へ配布する「大会競技観戦支援事業」を進めている。千葉県のチケット最大枠は県内8競技と新国立競技場陸上競技の12万9千枚で、競技場へは公共交通機関を利用する。
しかし、感染拡大の「大波」が繰り返され、より感染力が強いといわれる変異株も増加しているもとで、この時期に児童・生徒に大会を直接観戦する機会を提供することは、子どもたちや、引率者を感染の危険に晒すものである。大会組織委員会は、選手については毎日、関係者は定期的にPCR検査を行うが、観戦者に対する検査は実施せず、マスク、手指消毒など、これまでの感染防止対策の範囲に留まっている。
この間、関係者からは「これでは観戦チケットは、子どもたちの感染チケットになるのではないか」などの厳しい声も寄せられ、予定していた観戦を見送る学校もでている。
また競技によっては終了時刻が22時前後のものもあり、帰宅時間はさらに夜遅くなる。観戦はあくまでも校外学習の一環であり、たとえ希望者による観戦だとしても、教育上、決して好ましいとは言い難い。
そもそも、コロナ禍における東京大会については、①ワクチン接種が間に合わず、日本の接種率(人口比)は大きく遅れている。②インド、南米、ヨーロッパの一部などの感染状況が極めて深刻なためフェアな大会とはならない。③大会組織委員会から看護師500人、スポーツドクター200人、指定病院30の動員協力が要請されており、医療現場の疲弊に拍車をかけることから中止が求められている。IOC(国際オリンピック委員会)がコロナ緊急事態宣言が発令されている場合でも開催する姿勢を明らかにしていることは断じて許されない。日本政府は、主権国家として大会開催の中止を決断し、直ちに関係者と協議すべきである。よって、以下、緊急に申し入れするものである。
【申し入れ事項】
1.オリンピック・パラリンピック大会競技観戦支援事業を中止すること。
2.事前キャンプ、ホストタウンの受け入れに際して、過重な地元負担とならないよう、人材、予算は、コロナ感染防止対策に集中すること。
以上