コロナ禍のもとで生理用品を必要とする人への無償配布を求める緊急要請
千葉県知事 熊谷 俊人 様
千葉県教育委員会教育長 様
2021年4月13日
日本共産党千葉県委員会
日本共産党千葉県議会議員団
コロナ禍のもとで生理用品を必要とする人への無償配布を求める緊急要請書
新型コロナウイルス感染拡大の収束が見通せないなか、いわゆる「生理の貧困」が浮き彫りになっています。この間、雇用状況が悪化し、収入が減少している家庭の児童・生徒や、アルバイトができずに生活が困窮する学生も増えています。
こうしたもと、生活苦によって毎月の生活必需品である生理用品を購入することができず、交換回数を減らしたり、トイレットペーパーを代用するなど深刻な実態が明らかとなっています。生理用品は、健康な生活を送るための必需品であるにもかかわらず、不衛生な状態におかれ、経血で服や椅子を汚すことが不安で登校できない児童・生徒がいることは看過できません。多くの学校で保健室に常備しているとのことですが、必ずしも生理用品の必要な全ての人が気兼ねなく保健室の常備品を使用できるとは限りません。
生理用品の入手が困難なことで、学習権が奪われ、人権が侵害されている事態は、政治の責任で直ちに改めるべきです。
スコットランドでは、あらゆる人に生理用品の無償提供が決まり、ニュージーランドも小・中・高で無償提供を行うとしています。フランスは、大学の寮や保健施設に無償提供する機械を設置し、今後、すべての学生への無償提供をめざします。東京都豊島区、大網白里市、市川市など国内・県内においても防災備蓄用の生理用品を供出した配布がはじまりました。県も災害時用に一定数の生理用品を備蓄しており、同様のとりくみは可能です。
よって、コロナ禍で生活が困窮している生理のある人の健康で衛生的な生活を保障するために、千葉県独自の緊急対策として、以下の事項を要請します。
【要請事項】
1.県の責任において、困窮する若者をはじめ生理のある人に無償配布すること。
2.児童・生徒が安心して通学できるよう、衛生面に配慮しながら、学校の「女子用トイレ」や「誰でもトイレ」の個室に返却不要の生理用品を常備すること。
3.公共施設のトイレなどに衛生面に配慮しながら返却不要の生理用品を置くこと。
4.上記2および3について、十分な周知を行うこと。
以上