2006年9月県議会報告

大増税・負担増から 高齢者、障害者、庶民の暮らしを守って日本共産党県議団が知事へ緊急申し入れ


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 日本共産党県議団は10月20日、堂本暁子知事に対し、負担増から県民の暮らしを守る7項目の緊急要望書を提出し、その実現を求めて交渉しました。

 いま定率減税の半減や各種控除の縮小・廃止による大増税と、これに連動した介護保険料・国保料などの引き上げが、高齢者の生活を根底から脅かしています。また障害者自立支援法による「応益」負担の導入が障害者に耐え難い負担増をもたらし、施設からの退所やサービス利用の手控えなど、深刻な問題が起きています。県がこうした県民生活の急速な悪化の実態を直視して、暮らしを支えるあらゆる努力をつくすよう求めたものです。

 知事は7項目について「どれも緊急のもの」としつつ「問題は財源」と表明。県議団は、そのためにも、必要のない大型開発の浪費をなくし、税制のゆがみを正して超過課税の導入など大企業に応分の負担を求める改革を、と要望しました。

 交渉には、小松実、丸山慎一、小松あつし、みわ由美の4県議と、加藤英雄(柏市)、岡田幸子(市川市)の両予定候補が参加しました。

緊急申し入れの項目

1、高齢者の県民税増税に対する支援措置
2、障害者自立支援法による負担増を軽くする
3、介護保険の利用料負担を軽くする。保険適用を除外された車椅子や介護ベッドを安価で貸し出す
4、子どもの通院助成を小学校入学前まで広げる。難病の子どもの医療費を県独自で助成する
5、市町村国保への県補助金の増額。国保料滞納者からの正規保険証取り上げの是正
6、県立高校の授業料減免制度と奨学金制度の拡充。私学助成の全国平均なみ引上げ
7、失業者、低所得者がヤミ金融被害に遭わぬよう、労働者福祉資金を拡充する



生徒が増えるのに高校つぶし∞車が減るのに巨大な道路は造る≠アのゆがみを正して、暮らしささえる県政に日本共産党が強く主張


 必要のない大型開発事業には湯水のように税金をつぎこみ、県民が必要とする教育や福祉の支出は徹底して削る。異常なゆがみが県政の全体を覆っています。日本共産党はこれに真正面から立ち向かい、転換をかかげて論戦しました。

高校統廃合 教育を歳出減らしの手段にすべきでない

 「生徒が減少する」――これまでの高校統廃合の理由でした。ところが今回は、生徒がこれから増える地域で新たに4校もつぶす、乱暴な計画です。歳出減らしの手段ばかりを考える千葉県行政改革推進委員会が、「高校減らせ」「先生減らせ」と県立高校を標的にし、県教委がその同じレールに乗って高校つぶし計画を具体化しました。そこには教育の見地はまったくありません。

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「初めに統廃合ありき」こんなやり方を改めよ

 高校再編計画では当初、2002年度から11年度までの10年間で15校の高校減らしをかかげていましたが、今回の4校を加えると、17校もの削減となります。しかも、その先もまだ統廃合を進めると宣言しています。まさに「初めに統廃合ありき」。よりよい教育条件の整備をという県民の願いに、まったく逆行するものと言わざるを得ません。



第二湾岸道路建設 「車が増えるから----」県の見通しは破たん

 三番瀬を横切るルートで計画されている第2湾岸道路について、県は「必要な道路」と言い続け、その根拠として、東京〜千葉を結ぶ臨海部の交通量が将来は増えるとする県独自の予測を示してきました。ところが国交省の平成17年度調査で、交通量は逆に減っていることを共産党が三番瀬特別委員会で指摘、建設推進の大前提が破たんしました。

 「千葉県には不要な道路」ときっぱり態度表明すべきだ、共産党は主張しましたが、県はかたくなに拒否しています。

シミュレーションぬきの建設推進は許されない

 なぜ表明できないのか。知事は、首都圏全体にからむ国の計画だから千葉県だけでものは言えない、との態度です。千葉県にとって必要か、不要かの意見すら発信できないような国言いなりでは、知事が日頃から口にする「千葉主権」が泣くではないか、と共産党は追及。知事は「『千葉主権』と道路は別」と答弁しました。責任あるシミュレーションもなしに建設推進に突っ走るなど、許されません。



許せない自・公政治 大増税に抗議殺到

それでも年金ぐらし世帯の苦しみから目をそらす知事

 「去年5900円だった住民税が9倍の5万3000円に増えている」「何かの間違いではないか」。各市役所に1万件、数千件という苦情と抗議が殺到しました。定率減税の半減と各種控除の廃止・縮小――自民・公明の政府が強行した大増税と、これに連動した社会保険料の引き上げ。雪だるま式の負担増が高齢者を襲っています。生活の苦しさをどう認識しているか、共産党が質すと、知事は、少子・高齢化のもとでの税制として「国で十分議論された結果のものと認識しています」と国の制度解説に終始。高齢者の生活実態にはまるで関心を示しませんでした。

こんな時こそ自治体の役割はたせ

 住民の暮らしを守るのが自治体の第一の仕事。国の悪政が暮らしをおびやかす今こそ、自治体は悪政に立ち向かい、暮らしを守ってあらゆる独自の努力をつくすべきだ、日本共産党はつよく主張しました。しかし知事は、「今回の税制改正は、高齢者でも負担能力のある人には負担を求める内容」だと政府の言い分をくりかえし、県としての支援策の必要を最後まで認めようとしませんでした。



障害者の願いに応えて奮闘 日本共産党

「自立支援法」で耐え難い負担増 県は独自の支援策をつくれ

 障害者の人間らしい生活と社会参加に、福祉施設の利用は欠かせません。それを「受益」とみなして費用の一割を負担させる――このひどい法律で、施設退所や利用日数の削減を余儀なくされる障害者が続出。自立支援どころか自立阻害法だ、県として独自の支援が必要ではないか、と共産党は主張しました。しかし知事は「制度を皆で支える」そのための負担だと言い張り、年収80万円の障害者に月1万5000円の負担は過酷と思わないか、との問いには「答弁を差し控えたい」と、ここでも障害者の苦しみから目をそらしました。

遅れた千葉県の福祉施策の引き上げを急げ

 養護学校では教室不足から、図書室を普通教室に転用する。障害者の雇用についても、県教育庁では法定雇用率2%に対し、実際の雇用率は1.29%で、国から勧告される。“全国初の障害者差別禁止条例制定”とはかけ離れた、千葉県の障害者福祉の著しい遅れ。その引き上げに、県は今こそ真剣に取り組むべきです。

差別禁止条例 より実効あるものにとがんばる

 条例は全会一致で可決されましたが、自民党の注文に県が妥協を重ねた結果、当初の案から大きく後退しました。差別是正の知事勧告に従わない企業名の公表が削除され、障害の範囲が狭められ、実際には差別があっても「合理的な理由」があれば差別と見なさないとする定義のあいまいさも生まれました。共産党はこうした問題点を指摘し、より実効ある条例をと奮闘しました。




みなさんと力をあわせ 切実な願いの実現へ 一歩、一歩 県政を動かして

子どもの通院医療費 小学校入学前の無料化に向けて 共産党の質問に「検討」を約束

 入院への助成から始まった県の乳幼児医療費助成は、県民世論や運動の広がりと共産党の議会質問が結びついて、通院助成へ、そして窓口無料化へと拡充してきました。自民党・公明党の一貫した請願否決を乗り越えての前進でした。この到達点にたって、いま3歳未満の通院助成を小学校入学前まで広げることが急務です。共産党の代表質問に県は、「慎重に検討する」と答えました。

請願が採択 県は直ちに実施を

 今議会には小学校入学前までの拡大を願う請願が2件提出され、どちらも全会一致で採択されました。県はこの結果を尊重して、直ちに実施すべきです。県の制度が前進すれば、いま独自の予算で県の制度に上乗せしている市町村は、その財源でさらに年齢を引き上げることができます。



私学助成 せめて全国平均まで引き上げを

 私学助成のために国から交付される財源を、県が別の目的に転用してしまう――いわゆる「ピンはね」が解消したとはいえ、千葉県では県独自の上乗せがゼロにひとしいため、今年度の生徒一人あたり実質の助成額は全国最下位。せめて全国平均まで引き上げるべきではないか、共産党は主張しました。それに必要な財源は、高校と幼稚園で合計17億6900万円、今の予算を5%増やせばよいことも分かりました。共産党の指摘に、他党からも「それなら出来るじゃないか」の声があがりました。



学校耐震工事 完了期限を初めて言明 日本共産党がくりかえし要求

 9月議会に続いて開かれた決算委員会で県教委は、県立高校の耐震工事について、目標年次を定めて計画的に推進すべきではないかとの共産党の要求に、初めて「10年以内」に完了させると約束しました。

最優先でテンポを早めよ

 県立高校で耐震補強が必要な校舎や体育館は、05年度末で310棟。このうち06年度予算化されたのは11棟で、30年がかりのテンポでした。共産党は、「もっと早めよ」「年次目標をたてよ」と一貫して要求。県は「財政難」を言い立てて拒否してきました。厚い壁が破られました。生徒の命と安全にかかわる課題です。さらに前倒しが必要です。

傍聴席 そんなのあり? 民主党、この態度使い分け

 実際には犯罪行為が行われていなくても、犯罪の合意があったとみなせば、それだけで処罰できる――思想信条や、言論・表現の自由を侵す恐るべき法律「共謀罪」法案を、自民・公明の政府が強行しようとしています。県議会として共謀罪法案に反対する意見書を国にあげてほしい――住民請願が出され、民主党議員は「請願の採択を」と本会議で訴えました。ところが、共産党が請願に応えて共謀罪法案の廃案を求める意見書を提出すると、民主党は一転、自民・公明と一緒になってこれを否決。県民には何と説明??


平和・民主主義まもる一大国民世論を

 憲法と教育基本法の改悪をみずからの「使命」にかかげる安倍内閣。あるメディアが「不安倍増」内閣と書きました。その内閣の閣僚と自民党の政調会長が、日本の核武装について自由な論議が必要だ、などと公然と言い始めています。県議会では、教育基本法改悪やめよ、の意見書を自民・民主・公明が否決しました。まさに日本の平和と民主主義の重大な岐路。歴史の逆行を許さない一大国民運動が必要です。




9月県議会での各党・会派の態度は  ○賛成 ×反対
意見書・請願の趣旨 共産 自民 民主 公明 社民 ネット 水と緑
消費税増税に反対する意見書 × × × × ×
高齢者の医療費負担増の凍結を求める意見書 × × × ×
教育基本法の改悪に反対し、現行法の理念の実現を求める意見書 × × ×
県立高校再編計画第3期実施プログラム案の見直しを求める請願(高教組提出) × × × ×
県立高校再編計画第3期実施プログラム案の撤回を求める請願(新日本婦人の会提出) × × × × ×