2006年2月県議会報告

子どもの難病、国民健康保険、耐震工事など県民の命と安全を守る予算へ転換を

日本共産党


小泉内閣の庶民増税と社会保障の相次ぐ改悪が県民生活を直撃。こんなときだからこそ、暮らしを守る県予算に、と日本共産党は転換を主張しました。

医療・福祉・教育こそ最優先に

子どもの難病への医療費助成
 昨年、県独自の医療費助成制度が廃止され、3万人もの難病の子どもたちの助成が打ち切られました。家族から助成制度復活を求める切実な声があがり、県医師会も県に要望書を出しましたが、県は今年度も制度を廃止したままです。

国民健康保険
 保険料滞納者から正規の保険証を取り上げる、その数は千葉県が全国一です。滞納の根本には高すぎる保険料があります。しかし県は、関東近県で最低だった独自の補助金を6300万円から4100万円へとさらに減額し、今年度限りで廃止します。

耐震工事
 その多くが広域避難所でもある県立学校の耐震補強工事は、待ったなしです。工事が必要な242棟のうち、今年度の着手はわずか11棟。国も今後10年間でおおむね耐震化を完了させるとしているのに、県は完了にむけた計画すらたてません。

巨大開発の浪費にメスを入れよ

 つくばエクスプレス沿線開発に89億円、八ツ場(やんば)ダムには他の水道事業体を含め32億円、東京外環道路など巨大道路に180億円、さらに成田新高速鉄道と北千葉道路など空港関連で81億円……。今年度も大型公共事業に県民のお金がつぎ込まれ、県財政を圧迫している姿は改まりません。

大企業に甘い税制は改めよ

 「財源不足」「財政危機」を繰り返す県。ところが知事は、日本共産党が一貫して要求している、大企業の法人事業税への「超過課税」の実施を、かたくなに拒み続けています。

 超過課税は、標準税率に上乗せした税率で課税するもので、法律でも認められ、他の工業県はほとんどが実施しています。もし千葉県が法律の限度いっぱいに課税すれば、年間240億円の増収になります。

 県内の大企業は、この間に実施された減税で過去9年間に2600億円も税負担が軽減されました(表)。その大企業への課税は拒否しながら、県は08年度から「みどり新税」なる新たな庶民課税を実施しようとしています。こんな逆立ちしたやり方は許されません。

1998年・1999年度税制改正による法人二税の軽減額     (単位億円)
98年度(平10) 99年度(平11) 00年度(平12) 01年度(平13) 02年度(平14)
10.6 71.8 350 360 290
03年度(平15) 04年度(平16) 05年度(平17) 06年度(平18)
310 350 450 470

240億円あれば…こんなことができます

◆小児慢性特定疾患(難病の子ども)医療費助成制度の復活

 15億円

◆就学前まで入・通院医療費無料化を拡充するために

 25億円
◆特養ホーム建設費(定員100人)一箇所  10億円
◆保育所建設費(定員100人)一箇所  3億円
◆県立学校耐震化(06年度11箇所分)  23億円



こんなにちがう 看板と実態 堂本県政を厳しく告発

日本共産党

 いわゆる「障害者差別禁止条例」を提案しながら、他方で県みずから明らかな障害者差別を続ける。一方で「ごはんをよく噛んで食べよう」と県民に“食育”を啓発しながら、他方で高校生に5分間しか昼食時間を与えない。堂本県政の「看板」と実態が、あまりにもかけ離れている、2月議会で日本共産党はきびしく追及しました。

養護学校 図書室、玄関ホールまで教室に

障害者差別禁止条例に共産党は賛成

 2月議会に提出された「障害のある人もない人もともに暮らしやすい千葉県づくり条例」(障害者差別禁止条例)は、障害者への「不利益な取り扱い」をなくそう、障害のない人との実質的な平等を確保するための「合理的配慮の欠如」も差別だ、とうたっています。日本共産党はその趣旨に賛成し、条例の成立を主張しました。

県自身による差別を放置してよいのか

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養護学校の実情を調査する浅野ふみ子参院選挙区予定候補と党県議団

 知事が本気で障害者差別をなくそうと考えるなら、県行政の各分野に深刻な差別をなぜ放置したままなのか。日本共産党は、障害児の教育現場、卒業後の進路選択、働き場所の確保など、さまざまな角度から告発しました。

 県立養護学校では教室不足が深刻で、障害の種類も程度も異なる別々のクラスの子どもたちを、一つの教室に集めて授業をしています。図書室をつぶし、玄関ホールを仕切って、教室に転用している学校もあります。体温調節できない生徒が、冷房設備のない教室に放置されています。条例の趣旨に明らかに反する差別そのものです。直ちに改善すべきだ、とつよく求めました。

聴覚障害の県職員に、手話通訳もなし

 聴覚障害をもつ職員が会議や研修に出ても、手話通訳もつけてもらえず、職員としての能力向上の道を閉ざされています。障害のない人との実質的平等を妨げる「合理的配慮の欠如」そのものです。知事のお膝もとの県庁職場がこれで、どうして県民に向かって啓発できるでしょうか。是正をつよく要求しました。

無理な高校統廃合で昼食時間わずか5分間

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県教育委作成の冊子

 県の歳出減らしだけを目的とした高校統廃合の結果、教育現場にさまざまなゆがみが生まれています。

 市原市の鶴舞商業高校と市原園芸高校の無理な統合で、授業を受けるために生徒は二つの校舎をバスで往き来することを強いられ、昼食時間はわずか5分程度に削られました。

 その一方で県は、「いきいきちばっ子」という児童むけパンフレットで、「お家の方へ、ゆっくりたくさん噛むために、食事時間を5分間多くかけるようにしてください」とよびかけています。こんな矛盾した話はありません。共産党の追及に県は、「生徒がより余裕をもてる時間設定となるよう学校と相談する」と改善を約束せざるを得ませんでした。

「施設から地域へ」 やっぱり追い出し

 県はこの間、「施設から地域へ」の名で、県立福祉施設に入所している障害者などを次々と退所させてきました。県立知的障害者施設「袖ケ浦福祉センター」では、この2年間に102人が退所。そのうち31人は別の施設に入っていました。県はその事実もつかんでいませんでした。これを見れば、「施設から地域へ」とは、県施設から追い出して県が福祉から手を引いていくのが目的ではないか、まさに「施設から施設へ」ではないか、共産党は県のまやかしをきびしく追及しました。

企業誘致 たった一社に県が50億円 地元雇用ゼロ

 茂原市に誘致した大企業に、県は50億円も補助金をだします。「地元雇用がすすむ」「地域経済が活性化する」これがうたい文句でした。ところがこの5月の開業にあたり、同社による地元雇用はゼロ。事前の約束だったハローワークへの求人も出ていません。

 条例によれば、県は同社に地元雇用の予定など計画書の提出を要求できるのに、その要求すら県はしていません。大企業言いなりは目に余ります。



滞納9ヶ月で退学 授業料徴収要綱は撤回を 日本共産党が要求

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県教育委員会に撤回を求める日本共産党県議団

 県立高校の授業料を7ヶ月滞納したら出席停止、9ヶ月で退学。とんでもない授業料取り立ての要綱を県教委がスタートさせました。滞納にはさまざまな社会的事情が反映し、リストラなど経済困難が大きな理由をしめています。生徒の全生活と向き合い、勉学を励ますべき教育の場に、およそふさわしくないやり方だ、日本共産党は強く抗議し、要綱の撤回を求めました。



「知らなかった」「存じません」 答弁で連発する知事の無責任

 いわゆる「国民保護計画」にもとづく県内初の避難訓練(旧富浦町)で、想定されたのは「テロリストの上陸」。しかも授業中の小学校児童が動員されました。戦後の平和教育をくつがえす、全国に例のない暴挙です。ところが千葉県国民保護対策本部長である知事は、そんな想定だったとは「知らなかった」と答弁。

 聴覚障害の県職員が会議や研修に参加しても、手話通訳もつけてもらえない「合理的配慮の欠如」についても知事は、「存じません」。障害者差別禁止条例の提出にあたり、県庁職場の声も聞いていません。

 県政をになう責任ある態度といえるでしょうか。



知事 自民党県連大会に出席 「本当はあなたと私は同じなのよ」

 2月県議会で自民党は、堂本知事が提案した男女共同参画センター条例案を否決し、「障害のある人もない人も共に暮らしやすい千葉県づくり条例案」(障害者差別禁止条例)を「継続審査」とし、棚上げにしました。

 日本共産党は、「男女共同参画事業の充実が求められている」「県自身が必要な予算措置をふくめて障害者への差別根絶の先頭にたち、大きな一歩をふみだすことは当然だ」とのべ、採択を主張しました。

 知事は、議会が閉会した翌日、自民党県連大会に初めて出席し、マスコミの取材に対して「自民党とは女性施策も含めてほとんど同じ考え方」(朝日3/26付)「本当はあなたと同じなのよ、と自民党に言いたい」(読売3/26付)とのべています。

 たしかに、予算をはじめ、県政の基本にかかわるすべての議案に自民党は賛成してきており、文字通り、堂本県政を支える「与党」そのものです。



公務員を減らせ≠フ大合唱ですが… 日本共産党はこう考えます

グラフ 国は「小さな政府」の掛け声のもと、公務員の大幅削減をすすめています。千葉県でも国言いなりに「職員減らし」が行われ、2003年度(平成15)〜2005年度(平成17年)に1261人が削減されました、さらに今後5年間で2000人を超える人員を減らす計画です。

 行財政のムダを省くことは必要なことですが、国民生活に欠かせない公共サービスや安心・安全は、しっかりと保障されなければなりません。図をご覧下さい。現在、日本の公務員は欧米各国と比べて、はるかに少ない人数で公務、公共サービスを担っています。

 削減の対象は、労働基準監督署やハローワーク、食品安全検査、気象台などの国家公務員と、学校の教員、消防士、保健所、保育士などの地方公務員です。これらが手薄になれば、市民の命と安全、暮らしが脅かされてしまいます。

 無駄な公共事業をやめ、天下りや談合を一掃して、暮らしを守るサービスを充実させることこそ、国民が望む行政改革ではないでしょうか。みなさんはどうお考えですか。




みなさんと力をあわせ実現しました

日本共産党

私学助成 ピンハネやめさせ、さらに前へ

 千葉県では、国からきた私学助成のお金を県がピンハネして他に流用してしまうことが、大きな問題でした。日本共産党は一貫してその是正を求め、県民運動とむすんで奮闘。04年9月議会では、県にたいし私学助成の拡充を求める決議を、他の会派にも呼びかけて、全会一致で採択させました。

 昨年の知事選挙でも私学助成は大きな争点となり、選挙後の6月補正で県はようやく、高校と幼稚園についてピンハネを是正しました。新年度予算では、わずかながら県独自の助成を上乗せしました。これは大きな成果です。

 しかし小・中学校では依然ピンハネが続き、高校への助成単価も全国最下位水準であることなど、大きな課題が残っています。引き続き皆さんとともに全力をつくします。

乳幼児医療費 入院 就学前まで一日目から

 千葉県では、3歳から小学校入学前までの子どもの医療費助成は、現在は7日以上入院した場合だけですが、8月からは入院1日目から助成されることになりました。大きな改善です。

 千葉県の乳幼児医療費助成制度は、入院だけを対象に、それも日数制限つきという不十分な内容でスタートしました。それを、通院まで拡大させ、入院の日数制限を取り除き、病院窓口での本人立替払いのない窓口無料化方式にさせる等々、次々と充実させてきたのは、十数年にわたる県民のねばり強い運動と、日本共産党の議会での奮闘でした。

 共産党県議団は、県内全市町村へのアンケート調査を独自に実施し、大分県はじめ全国の先進自治体にくり返し調査に出かけ、県医師会など関係団体と懇談を重ね、制度拡充をしぶる県の言い分を一つひとつ突き崩して、前進させてきました。自民党や公明党などが請願に反対し、県民の願いに背を向けるのを厳しく批判し、たたかってきました。

乳幼児医療費助成の拡充を求める請願
(○は賛成した党派 ●は賛成しなかった党派)

共産 自民 民主 公明 社民 ネット 水と緑
03年12月県議会
04年 2月県議会
04年 6月県議会 ●*
04年 9月県議会
05年 2月県議会
05年 6月県議会 ●*
05年12月県議会
請願の主旨… (1)200円の自己負担をなくし、窓口完全無料化。
(2)通院助成対象を就学前まで拡大。
(3)3歳からの入院を1日目から助成。の3項目。
ネットの*印… (2)と(3)の項目は賛成

 日本共産党は、山武地域の医療体制確保に関する決議、「思いやり予算」特別協定の延長に反対する意見書、国民投票法案の国会提出に反対する意見書、自立支援法の実施にともなう障害者の負担軽減を求める意見書、改定介護保険法の実施にあたり利用者と小規模事業者の負担軽減を求める意見書、小児慢性特定疾患への助成制度の拡充を求める意見書、医療の大改悪に反対する意見書、安全性が未確認な米国産牛肉の輸入再開を絶対に行わないよう求める意見書、教育基本法の改悪に反対する意見書など提出しました。



県民の切実な願いに 各党・会派は  ○賛成 ×反対 △継続審査
意見書・請願の趣旨 共産 自民 民主 公明 社民 ネット 水と緑
山武地域の医療体制確保に関する決議
(深刻な常勤医師不足に県はあらゆる努力を)
× × × ×
国民投票法案の国会提出に反対する意見書 × × × ×
教育基本法の改悪に反対する意見書 × × ×
(請願)高校統廃合を前提とする「県立高等学校再編計画」を実施しないこと。「再編計画第3期プログラム」の策定を中止すること。 × × ×
(請願)障害者自立支援法に基づくサービス利用者負担の軽減制度を(自治体独自の支援策) × × ×