2005年6月県議会報告

堂本県政2期目 オール与党体制でスタート
福祉・教育・防災重点に 予算の使いみち改めよ

日本共産党

 知事選挙後、最初の定例議会となった6月議会。日本共産党は、県民への新たな増税に向かう県の動きを告発するとともに、補正予算および県の財政運営のゆがみをきびしく指摘しつつ、県民のくらしを守れ、福祉切捨てやめよ、浪費をなくし予算の使い道を改めよ、と主張して知事と論戦しました。
 知事選挙のあと「野党」をかかげた自民党が、知事提出の全議案に賛成。とくに副知事2名の選任議案への賛成では、知事との「裏取引では」との疑惑も指摘されました。
 この結果、第二期堂本県政は、知事選挙で堂本知事を支持した民主、公明、社民、ネットに自民党を加えた、文字通り日本共産党を除く「オール与党」県政として始動しました。




小児ぜんそく 県補助廃止 3万人をこえる難病の子どもへの医療費助成打ち切り

影響は重大 「毎月の薬代が6000円にも」

 国が「子どもの難病(小児慢性特定疾患)」への医療費助成制度を変更しました。県はそれを理由に、県独自におこなっていた医療費助成を廃止。この冷たい当初予算に、自民、民主、公明、ネットが賛成しました。
 その結果、ほとんどの小児ぜんそくの子どもが助成打ち切りとなり、医療費が家計の重い負担に。「毎月の薬代が6000円もかかり大変だ」など、怒りの声がわきあがっています。
 県が制度を廃止したことで、これまで独自の助成制度を続けてきた千葉市(政令市)は制度が後退し、船橋市(中核市)への影響も、予断を許しません。

小児ぜんそく医療費助成受給者数

2004年
(平成16)
千葉県(千葉市、船橋市除く) 26,687
千葉市(政令市) 7,021
船橋市(中核市) 3,422
全県合計 37,7130


激減
2005年
(平成17)
205
3,917
3,528
7,650


県単独の助成制度の検討を 全会一致で決議あがる

 日本共産党は2月県議会で「県独自の助成制度を維持」するよう主張。この6月県議会でも、大きな影響をうけている県民の実態を示し、「県の制度の復活」を強く求めました。しかし県は「ここまで厳しくなるとは思わなかった」と、見通しの甘さを認めつつ、6月補正予算でなんら対策を講じていません。そこで、県に独自制度の検討を求める決議が全会一致で採択されました。



一刻を争う県立学校耐震工事 「財政難」理由に計画すらたてないとは

 災害時には地域住民の避難場所となる県立学校体育館。84棟が補強工事未実施で、改修の年次計画もありません。日本共産党は「今のペースでは数十年かかる。期限を設けた改修計画が必要だ」と迫りましたが、知事は「財政難」を理由に、計画づくりすら拒否。子どもや地域住民の安全にかかわる最優先課題のはずなのに。

避難場所である県立学校(127校)
体育館の耐震工事実施状況
グラフ



憲法9条 守れと言えない 堂本知事

 自民・公明と民主党が改憲を競い合い、憲法9条は重大な局面をむかえています。日本共産党は知事に「9条は変える必要はないと考えるか、変えるべきだと考えるか」と質問。しかし知事は「表明する必要はない」との答弁。憲法について自分の考えを表明できない知事でよいのでしょうか。




ムダ遣い、大企業減税そのままに 庶民には新たな増税を検討
これでよいのか、財政運営

 当初予算での八ツ場ダムやつくばエクスプレス沿線開発。6月補正予算では北千葉道路建設や、破たんした区画整理事業の用地買収。大型公共事業の浪費は止まりません。
 そのうえ、ほとんどの工業県で実施している大企業の法人事業税への超過課税実施に背を向け、年間80億円もの財源を放棄。減税政策の恩恵とリストラで収益を増やす大企業から税をとらずに、「みどり新税」などと称して、全県民への増税(県民税均等割引き上げ)を検討しています。やることがあべこべです。




私学助成 県民と私学関係者の運動が国からの助成金ピンハネを正す

 県が国からの財源を他に流用するという異常事態が、ようやく高校と幼稚園について正されました。これは県民と私学関係者の強い要求と運動が実ったものです。議会では日本共産党が一貫して追及。私学助成の拡充を求める決議を全会一致で採択させました。

それでも高校は全国45番目 せめて全国平均に引き上げよ

 多くの県が国基準に県独自の補助を上乗せしていますが、千葉県は独自の上乗せはゼロ。その結果、高校では、生徒一人当たり、全国平均より約3万円も低く、45番目。小・中学校では財源の流用がいまだに続いています。
 日本共産党はせめて全国平均に引き上げるべきだと、強く主張しました。しかし県は「財政危機」をもちだして背を向けています。

高校生一人当たり私学助成(2005年予算・円)
グラフ
(千葉県私教連調べ)

生徒への授業料直接補助の実施を

 長引く不況と深刻な雇用不安など、経済的理由で学業を途中で断念する私立高校生が増えています。日本共産党は、愛知県(生徒一人当たり11万4810円)や埼玉県(同7万3113円)のように、生徒への授業料直接補助を実施するよう求めました。


JFE公害問題 住民参加の「公害防止協議会」日本共産党が設置を提案

写真
県に申し入れる日本共産党県議団

 高アルカリ水、猛毒のシアン化合物、六価クロムのたれ流し、観測データの書き換えと虚偽報告…。JFE(旧川鉄)が引き起こした違法行為、県・千葉市との公害防止協定違反は、過去に例を見ない悪質なものです。
 会社の責任と同時に行政の姿勢・責任も厳しく問われます。日本共産党は、神戸製鋼との間で公害防止協定を結んでいる兵庫県加古川市が「行政だけでは監視が難しい」と、住民を主体にした「公害防止協議会」をつくり、成果をあげている事例を紹介。「千葉県も住民が参加した公害防止協議会をつくるべき」と提案しました。

協定違反繰り返す企業に県は毅然とした姿勢を

 この提案に県は「企業が自主的にとりくむことが重要」と答えるばかり。背信行為を繰り返す企業にあくまで甘い姿勢をさらけだしました。これでは環境は守れません。



県議報酬「12%」維持を主張

 自民党は県議報酬の減額率を現行の12%から6%に縮小(事実上の増額)する条例案を6月県議会最終日に提出。
 日本共産党は、県の財政難に直接責任のない教員や警察官を含む一般職員に給与削減の延長を押しつけておいて、議員が「自分たちの報酬だけは削減率を緩和しよう」などとの提案を県民はとうてい納得しないと批判、12%の削減を維持すべきだと主張して、反対しました。




県民の切実な願いに各党・会派は  ○賛成 ×反対
意見書・決議・請願の趣旨 共産 自民 民主 公明 社民 ネット 水と緑
小泉首相の靖国参拝中止を求める決議 × × × ×
庶民増税を実施しないよう求める意見書
(配偶者控除、給与所得控除の見直し中止)
× × × × ×
障害者の福祉・医療サービスの充実を求める意見書(「応益負担」導入や施設利用食費自己負担、家族費用負担の中止) × × × ×
改悪された介護保険法の実施凍結を求める意見書(軽度者家事援助サービス排除、施設入所者ホテルコスト・食費全額徴収の中止) × × × ×
生産と流通を混乱させている「米改革」を中止し、政府は米の安定的な生産・流通に責任を持つこと(請願) × × × × × ×