2018年度千葉県予算編成にあたっての要望 2017/11/30)

千葉県知事 森田健作 様
2017年11月30日 日本共産党千葉県委員会
          日本共産党千葉県議会議員団

 安倍晋三首相は、「森友」「加計」疑惑で逃げに終始し、時の権力者により行政がゆがめられ、国政が私物化されたのではという重大疑惑に対する国民の不信は消えていません。
 北朝鮮の核・ミサイル開発への対応では、「対話のための対話は意味がない」と対話否定論に固執し、軍事力行使を含む米国の「すべての選択肢」を支持する立場です。
 暮らしの分野でも安倍政権は、総選挙後、経団連が要求した「国民の痛みを伴う改革」にこたえて、介護保険など社会保障のあらゆる分野で給付削減の大ナタをふるおうとしています。2019年の消費税率10%への増税も計画通りに強行する構えです。
 沖縄での新基地建設強行、原発再稼働など民意に反する異常な強権政治をすすめ、改憲への執念を捨てていません。
 この間、戦争法廃止、立憲主義回復を求める市民と野党の共同が、分断と逆流の動きを乗り越えて発展していることは新しい政治を求める国民の大きな希望と言えます。
 地方政治をめぐって、安倍政権は、地方自治体を支援するどころか、地方財政の削減と企業の儲け先づくりのために、行政サービス切り捨てと公共施設の統廃合を自治体に迫り、政策誘導のために地方交付税制度まで改変するなど、地方自治をふみにじる政策をすすめており、黙過できません。
 こうしたもとで、国の暴走政治に立ち向かい、民意に応えて、平和と県民の命、暮らし、地域経済を守りぬく地方自治体の使命はますます重大となっています。その責務を果たす千葉県政への転換が切実に求められており、そうした立場に立った2018年度県予算編成および県政運営を求めて、以下、要望します。

一、9条改憲と県内での「戦争する国」づくりの動きに反対を
 特定秘密保護法、安保法制=戦争法、共謀罪法の強行など違憲立法を強行した安倍政権は、憲法9条に自衛隊を明記する改憲を企てています。これは、戦力不保持の9条2項を死文化させ、海外での武力行使を無制限に可能にするものです。
 沖縄の米海兵隊新型輸送機オスプレイの定期整備拠点化が強行された木更津駐屯地は、2019年度から陸上自衛隊が導入する同機の整備も予定されています。さらに佐賀空港への配備計画が難航しているもとで木更津駐屯地への「暫定」配備も取りざたされていることは重大です。
 同機は重大事故が相次ぎ、事故率は過去最高の3.27で、海兵隊全体の事故率を上回り、これまでの「安全」説明は覆っています。
 知事は、違憲立法の強行や9条改憲について、「様々な意見がある」「国会で議論」などとのべ、事実上容認する姿勢を示し、オスプレイの木更津駐屯地使用問題でも、安全対策や地元への説明に言及しているものの、同基地使用を前提とした対応になっています。
これらの姿勢は平和と平穏な生活を求める県民の願いに背くものと言わざるを得ません。
1.憲法9条を守る
〃法9条の「改正」に反対するとともに、憲法を生かす政治への転換を求めること。
安保法制=戦争法、特定秘密法、共謀罪の廃止を国に申し入れること。
K鳴鮮問題は、経済制裁強化と一体に「対話による平和的解決」をはかるために知恵
 と力を尽くすよう国に求めること。
げ縄米軍新基地建設反対のたたかいと連帯し、木更津駐屯地のオスプレイ定期整備拠
 点化撤回を強く要求すること。また、陸自オスプレイの木更津駐屯地への「暫定」
 配備に反対し、沖縄をはじめ日本からの全面撤去を国に求めること。
ネ0譴寮鐐菷鑁国の日本政府に対して、核兵器禁止条約への参加を求めること。

2.憲法9条の平和原則に沿った県政
(童胸厠篭母ロナルド・レーガンの横須賀母港撤回を求めること。
¬国神社は過去の日本の侵略戦争美化を目的とする特殊な施設であり、同神社への政
 治家の参拝は、自らをその立場に置くことになる。靖国神社に参拝しないこと。
F本が犯した過去の侵略戦争の歴史や被爆の実相を後世に伝える活動を奨励するこ
 と。
じ内の「戦争遺跡」の調査、資料化、保全を県として行うこと。
ソ志野基地のパトリオットミサイル(PAC3)撤去と、同演習場での第一空挺団の
 パラシュート降下訓練の中止を国に求めること。
Σ質躊霖呂簗攅皇鉄霖呂覆票衛隊機による騒音被害の解消の対策を講じること。
法定受託事務である「自衛官募集」関する県の業務は最小限に留めるとともに、小・
 中学生などの職場体験から自衛隊を除くこと。
被爆者と被爆二世、三世の健康を守るために、県独自の支援策を拡充すること。

二、消費税10%増税の中止、格差をただし、くらしの応援を
 安倍首相は、「教育」「子育て」などの切実な願いを逆手にとり、2度も延期した消費税率10%への大増税を国民に押し付けようとしています。2014年4月の8%増税後の41カ月で家計消費が前年同月を上回ったのは、たった4カ月で、37カ月はマイナスです。増税の影響は「一時的」どころか、3年以上経過しても、深刻な消費不況が続いています。こんな時に10%へ大増税すれば、経済もくらしもどん底に突き落とします。

➀庶民を苦しめ、景気を後退させる消費税率10%への引き上げはきっぱり断念するよ
 う国に迫ること。
⊆匆駟歉磴虜盡擦蓮富裕層や大企業の応分の負担によって確保するよう、国に求める
 こと。

三、社会保障の解体を許さず、県民の生存権を守りぬく
 安倍政権は、この5年間で社会保障予算の「自然増」を1兆4600億円も削減し、医療、介護、生活保護など社会保障制度を掘り崩し、国民生活に深刻な打撃を与えています。「自然増削減」以外にも年金額の1兆7000億円削減や年金保険料の値上げをすすめ、これらをあわせた国民が受けた負担増と給付減は、6兆5000億円にものぼります。
 国に年金・医療・介護・福祉を大本から立て直し、憲法25条の定める生存権保障にふさわしい制度への改革を求めるとともに、県民の命、くらし、福祉などを守りぬく県政の役割は重要です。

1.公的年金削減ではなく、老後の生活を支える年金制度へ拡充を
 安倍政権は、「特例水準解消」(2013年〜2015年度)による2.5%削減、「マクロ経済スライド」発動による0.9%削減など年金の連続削減を強行しました。その結果、年金支給水準は、この4年間でマイナス3.4%、1.7兆円も目減りし、さらに2016年には、いわゆる「年金カット法」を押し通し、「マクロ経済スライド」への「キャリーオーバー」の導入や、物価が上昇時でも賃金が下がれば年金額を下げる「賃金マイナススライド」まで強行しました。

(価上昇時でも賃金が下がれば年金額を引き下げ、「マクロ経済スライド」の強化に
 よる年金支給額を抑制する年金の改悪をやめさせること。
株価吊り上げのために、年金積立金をリスクマネーに投入することを中止するよう政
 府に要求すること。
0貭螳幣紊僚蠧盛睥霄圓悗稜金一部支給停止、支給開始年齢のさらなる引き上げ、公
 的年金等控除を含む年金課税見直しをやめるよう国に求めること。
ず把稱歉稠金制度導入を国に求めること。

2.県民の命と健康を守る医療へ
 安倍政権は、都道府県に対して、▽市町村を監視させ、国保料(税)引き上げと滞納者への徴収強化を推進する「国保の都道府県化」(国保の監督)、▽地域医療の再編計画を策定させ、病床削減を促進する「地域医療構想」の導入(病床削減)、▽医療給付効率化をせまる「医療費適正化計画」強化(給付費管理)という3つの権限を集中し、「医療費削減」を強権的に推進しようとしています。

1)医療費負担の軽減にむけて
|羈悖廓までの通院・入院医療費の窓口完全無料化を早期に実施すること。
難病患者の負担の引き下げを国に求めるとともに、県として、ぜん息など小児慢性特
 定疾患の治療費助成を拡充すること。
70歳から74歳の窓口負担2割への引き上げを元に戻すこと。
ぐ緡妬欷泳_悪による入院食費の負担増、「患者申出診療」(混合診療)、紹介状な
 しの大病院受診追加徴収など患者負担増や保険外診療拡大の撤回を求めること。
ィ沓戯舒幣紊料觚負担引き上げ(原則2割)、高齢者高額療養費自己負担額の現役世
 代同水準への引き上げ、一般病床患者からの居住費徴収、預貯金など資産に応じた入
 院時の食費・居住費の負担増導入、「かかりつけ医」以外の受診追加負担、市販品類
 似薬の公的保険外しなど、新たな医療費負担の中止を国に迫ること。
Ω經高齢者医療制度の速やかな廃止を国に求めるとともに、県独自の負担軽減策を講
 じること。
Г劼箸蠖堂板軼医療費等助成事業を「現物給付」に改めること。

2)「千葉県地域医療構想」を撤回し、安心して必要な医療が受けられる医療体制の整備
”他穏鏝困硫,靴弔韻鬚笋瓠△垢戮討琉緡天で必要なベッド数を確保すること。
⊃芭妬鷭靴糧緩榲な増額を求めること。
8立病院の医師と看護師の確保・養成、夜間救急・小児科・産科の体制強化、総合地
 域周産期医療センターの充実を進めること。医療事故の原因徹底究明と再発防止にと
 りくみ、県民の信頼回復に努めること。
っ楼莪緡鼎鯣菠世気擦晋立病院再編計画は廃止し、県立病院存続と充実をすすめるこ
 と。
ヅ貔虱侫瓮妊カルセンターへの負担を地元周辺市町村へ押しつけることをやめ、広域
 に行われる3次救急に対する県の支援を拡充し、その責任を果たすこと。
Υ埜郢嬪楡校の定員を抜本的に増やし、看護師就学資金貸付制度の増額、貸付枠の大
 幅拡大を行うこと。
Э祁織ぅ鵐侫襯┘鵐兇紡个垢詼全な対策をとり、各種ワクチン接種への助成を行うこ
 と。

3)高すぎる国保料・税の負担軽減へ
 年金生活者や非正規労働者、自営業者など国保加入者の支払い能力を超えた高すぎる保険料(税)が支払い切れず、滞納世帯が増えています。滞納制裁として正規保険証がとりあげられ、生活困窮者の受診抑制、重症化、死亡事例、生計費の差押えなど大きな社会問題となっています。

々駟櫃悗慮補助金を復活し、国保料(税)一世帯1万円の引き下げをめざして県の支
 援を拡充すること。
国保「広域化」のもとでも、払える保険料とするため市町村国保への国庫負担の増額
 を国に求めること。
C惨保険証や資格証明書の発行中止、国保法第44条にもとづく窓口負担の軽減につ
 いて、実効ある制度になるよう市町村に働きかけること。

3.介護保険の負担軽減と充実を
 2014年の介護保険法「改定」により、「要支援1・2」の訪問介護、通所介護が保険給付から外され、市町村の「地域支援事業」に置き換えられました。特養ホーム入所対象は原則「要介護3」以上となり、軽度者(要介護1・2)を施設サービスからはずしました。さらに、介護保険の対象を「要介護3以上」に重点化し、「要支援者」「要介護度1、2」を公的保険から除こうとしています。これが実施されれば、認定者の65%が公的サービスから排除されます。

〕用料「2割負担」(所得160万円以上)、介護施設利用の低所得者への「補足給
 付」(食費・居住費軽減)縮小の撤回を国に要求すること。
高額介護サービス費の負担上限額引き上げ、軽度者生活援助原則自己負担、軽度者福
 祉用具・住宅改修原則自己負担、要介護1・2の通所介護の地域支援事業移行、65
 歳〜74歳および75歳以上の利用料原則2割に反対すること。
市町村「地域支援事業」におけるサービスの後退を食い止めること。
じとして、介護保険料・利用料の本人負担の軽減をはかること。
テ値椒曄璽犒設への県補助金(一床あたり450万円)を維持し、入所待機者解消を
 図ること。
κ欷盈舛琉き上げにつながらないよう公費による介護労働者の労働条件改善を国に求
 めるとともに、県独自の処遇改善策を講じること。

4.生存権を保障する生活保護制度を
 安倍政権は2013年、生活保護法の「大改定」を行いました。保護申請時における書類提出の義務化や親族への扶養紹介強化などによる申請の「門前払い」を強め、申請権・受給権を侵害し、生活保護の機能を骨抜きにしようとしています。ナショナルミニマムである生活保護基準の切り下げは他の制度の基準にも連動しており、生活保護の後退は国民生活を支える制度の全面的な縮小につながるものです。

\験菠欷遒凌柔舛よび受給する権利を守り、相談者に対する窓口での対応を抜本改善
 すること。
∪験萇渊や住宅扶助、冬期加算の引下げの撤回を国に求めること。
8緘医薬品押しつけや医療扶助給付の減額、母子加算の見直し、一定期限での保護打
 ち切り導入などに反対すること。
に椰佑両況を無視した過度の「就労指導」をやめるとともに、「就労」に応じないこ
 とを理由にした一方的な保護費減額を行わないよう国に要求すること。
ゥ院璽好錙璽ーを増員し、基準を大きく超えている担当世帯数を減らすこと。
μ砧祖螻杤蒜饅蝓脱法ハウスへの指導・対策を強化すること。
О緡甜給券交付や生活福祉資金貸付制度の充実など、困窮者の暮らしを支援するこ
 と。

5.保育の公的責任を果たし、待機児童解消の緊急対策に総力を
 いわゆる「隠れ待機児」「潜在的待機児」も含めて、保育所待機児童解消が緊急かつ切実となっています。2017年度末までの待機児童解消ができず、新たに安倍政権が打ち出した「待機児童解消加速化プラン」は、規制緩和による「詰め込み」や有資格保育士が半分でよい企業主導型保育の推進です。これは、認可保育所の拡充を求める強い願いに背を向け、保育の質を低下させ、子どもたちの健全な発達と成長、子どもたちの命と安全さえも軽視するものと言わざるを得ません。

’Р鎚欅藹蠅鯣緩榲に増設し、速やかに待機児童を解消すること。
∋劼匹盪勸蕕匿契度のもとで、県の支援を強め、鉄道高架下、空き店舗利用、「賃貸
 型」など保育環境の悪化を招かないようにすること。
8の保育士処遇改善策を拡充するとともに、国に保育士の大幅賃上げと職員配置基準
 の抜本的な引き上げを求めること。
こ愼己欅蕕梁腟模・過密化を解消するとともに、指導員の労働条件を改善すること。
ヂ身する児童虐待を防止するため、児童相談所や児童養護施設の不十分な職員体制を
 早急に改善すること。子どもの命を第一に守るため、児童相談所のマニュアルの徹底
 ・実行、市町村との緊密な連携、市町村任せにしない県の責任ある対策を実施する
 こと。
児童養護施設と里親支援の拡充をはかること。

6.障害者(児)への支援拡充を
―電擔歓半祿下圈併)医療費は窓口完全無料にし、65歳以上で新たに重度障害にな
 った人の対象除外をやめること。
各種障害者施設への待機者解消は施設の増設ですすめること。
施設等の職員の待遇改善や研修の充実をはかり、入所者・利用者の命と人権を守るこ
 と。
ぢ汽浦福祉センターの期限を定めた定員削減方針は撤回し、利用者の意向に沿った施
 設の拡充と職員の処遇改善をはかること。

7.生活困窮者、子どもの貧困の解消へ
 岾丙垢班郎ぁ廚広がる中で、住まいを失うことのないよう、県営住宅を増設するこ
 と。
県営住宅家賃減免制度の周知を徹底し、その利用を居住者に積極的によびかけるこ
 と。
「子ども食堂」に対して、県として必要な支援を行うこと。
な貉夘禹匆鰭慂〇禹餠眤濾佞琉稾鷆癲扮簑擽癲防堋Ъなど制度を拡充すること。