2016年度千葉県予算編成にあたっての要望書 2015/11/19)

2016年度千葉県予算編成にあたっての緊急・重点要望

千葉県知事 森田健作 様
2015年11月19日 日本共産党千葉県委員会
日本共産党千葉県議会議員団

 安倍自公政権が世論を踏みにじって強行した安保法制(戦争法)は、憲法9条に真っ向から背き、自衛隊の海外での武力行使に道を開き、日本の平和と国民の命を危険にさらすものである。この違憲立法は廃止し、我が国の政治に立憲主義と民主主義を取り戻すことは喫緊の課題となっている。
 さらに安倍政権は、原発再稼働、沖縄新基地建設、消費税大増税、TPP(環太平洋連携協定)などを推進し、暴走政治を加速させている。この間、国民の消費や企業投資もの思うように伸びておらず、経済政策(アベノミクス)の行きづまりは明らかである。
 首相は、今後3年間の経済政策の目標として「新3本の矢」を持ち出し、「アベノミクスの第2ステージ」「ニッポン1億総活躍プラン」としている。「希望を生み出す強い経済」「夢をつむぐ子育て支援」「安心につながる社会保障」をめざし、「国内総生産(GDP)600兆円」などの目標を掲げているが、その実現のための政策も裏付けない。いまやるべき経済政策は、家計応援の政治への転換である。
 「経済財政運営と改革の基本方針2015」(骨太の方針)に盛り込まれた「地方創生」や「まち・ひと・しごと創生基本方針2015」(地方創生基本方針)は、全体として社会保障と地方財政のいっそうの削減、公的サービスの産業化、民間開放路線を押し進めようとしている。
 もはや民意、国民生活を省みない安倍政権の暴走政治は一刻の猶予も許されない。
 こんにち、国の暴走政治に立ち向かい、民意に応えて県民の命と暮らし、平和を守りぬく地方自治体の使命はますます重大となっている。その責務を果たす千葉県政への転換が切実に求められており、そうした立場に立った2016年度県予算編成および県政運営を求め、以下、要望するものである。

一、緊急要求
1.戦争法(安保法制)廃止、オスプレイの木更津基地整備拠点化を許さない
 憲法9条を蹂躙し、日本の若者が「殺し殺される」戦争法を廃止させ、「海外で戦争する国」づくりの具体化である県内基地の強化に反対する世論を高めることが重要である。
 併せて、政府に対して、軍事対軍事から憲法を生かして世界とアジアの平和に貢献する平和外交戦略への転換を迫ることが求められている。
 知事は、戦争法について事実上「合憲」との立場を表明し、オスプレイの木更津基地使用問題も、同基地使用を前提とした対応になっている。これは平和と平穏な生活を求める県民の願いとは程遠いものと言わざるを得ない。

\鐐菲’兒澆よび「集団的自衛権行使容認」の閣議決定撤回を国に申し入れること。

沖縄米軍新基地建設反対のたたかいと連帯し、木更津駐屯地のオスプレイ整備拠点化と  配備、訓練に断固反対すること。また、日本国内でのオスプレイの訓練に反対し、沖縄  をはじめ日本からの全面撤去を国に求めること。
成田空港開港時の「取極書」(1972年4月15日)を厳守し、同空港の軍事的利用を  認めないこと。あわせてイラク特措法に基づき海外派遣された自衛隊による同空港利用  の実態を明らかにさせること。
だ虱婢舛侶鎧的利用を拒否すること。

2.2017年4月の消費税10%引き上げの中止
 消費税8%増税は低所得者と中小・零細業者を直撃し、個人消費を冷え込ませ、地域経済をさらに疲弊させた。2014年度の日本のGDP(国内総生産)は全体でマイナスであり、税率10%が強行されれば、暮らしと日本経済がますます破壊されることは疑いようがない。しかも安倍内閣は法人実効税率を毎年引き下げ、数年で20%台にする方針である。消費税増税は、所得が落ち込んでいる国民の負担を増やして、空前の利益をあげている大企業への法人税負担軽減による税収減の穴埋めに過ぎない。

‐暖饑韮隠亜鸛税を断念するよう国に要求すること。
∪府・与党が議論している一部品目の軽減税率は、現行税率を引き下げるものではなく、  増税を覆い隠すものに過ぎないことを国に物申すこと。
もっぱら大企業が恩恵をうける法人税減税に反対し、赤字の中小企業に重くのしかかる  外形標準課税の拡大をやめるよう国に求めること。

3.TPP(環太平洋連携協定)調印に反対し、農林水産業、食の安全などを守る
 安倍政権が「大筋合意」したTPPは、焦点となっていた農林水産物の分野で日本が大幅に譲歩し、国会決議違反、国益に反するものである。全容の公開とともに協定書の作成作業から撤退し、調印を中止させることが急務となっている。

。圍丕亳鮠弔亡悗垢訌瓦討両霾鵑鯆鷆,垢襪茲国に求めること。
■圍丕仍臆辰砲茲襯灰瓠¬邵據果実、イモ類、花き等への影響を調査・試算し、千葉県  農業が受けるTPPの影響の全体像を明らかにすること。

4.千葉県版「人口ビジョン」「総合戦略」の抜本的に見直す
 政府がすすめる「地方創生」と一体的にすすめる「総合戦略」は、2020年東京オリンピック・パラリンピック開催を「千載一遇のチャンス」とし、圏央道、外環道、北千葉道路などの巨大道路建設促進や、工業団地整備と外資系を含む企業呼び込み等の問題点が含まれている。また、「地方創生」とは異質な「道徳教育の推進」などが含まれている。

\虱娶の現状と県民の切実な要求を土台にしたものに抜本的につくりかえること。


5.マイナンバー(社会保障・税番号)の本格運用に反対すること。
 国が情報を一元管理するマイナンバーは、番号通知における様々な事故が相次いでおり、厳重管理が必要な個人の情報漏えいや国民監視の疑念が消えていない。住民票を移動していない施設入所の高齢者や震災避難者、DV被害から逃れている人など自分の番号を受け取ることすらできない人も少なくなく、自治体の負担も大変である。

.泪ぅ淵鵐弌疾度の凍結を求めること。

二、重点要求

1.社会保障の解体を許さず、県民の生存権を守りぬく
 消費税増税は「社会保障につかう」「制度維持のため」など言い分は完全に破たんしている。この間、社会保障の分野が軒並み切り捨てられているもとで、「骨太の方針2015」は、社会保障費の自然増抑制を明記し、毎年3千億円から5千億円もの大幅削減が始まっている。昨年強行された「医療・介護総合法」による深刻な矛盾も噴出している。しかも財務省は、2020年度までに実施する医療、介護、年金、生活保護など64項目もの大改悪案を示していることは重大である。

(1)県民の命と健康を守る医療へ
1)医療費負担の軽減
|羈悖廓までの通院・入院医療費の窓口完全無料化を早期に実施すること。
難病患者の負担の引き下げを国に求めるとともに、県として、ぜん息など小児慢性特定  疾患の治療費助成を拡充すること。
70歳から74歳の窓口負担2割への引き上げを元に戻し、75歳以上の患者負担引き  上げの中止を国に求めること。
じ經高齢者医療制度の速やかな廃止を国に求めるとともに、県独自の負担軽減策を講じ  ること。
セ堡良蔑犹薬の公的保険外しに反対し、入院給食(一般病床)の患者負担額値上げの撤  回を求めること。

2)「千葉県地域医療構想」を撤回し、安心して必要な医療が受けられる医療体制の整備を
”他穏鏝困硫,靴弔韻鬚笋瓠△垢戮討琉緡天で必要なベッド数を確保すること。
医療の安心・安全を脅かす診療報酬の「マイナス改定」に反対し、抜本的な増額を求め  ること。
8立病院の医師と看護師の確保・養成、夜間救急・小児科・産科の体制強化、総合地域  周産期医療センターの充実を進めること。
っ楼莪緡鼎鯣菠世気擦晋立病院再編計画は廃止し、県立病院存続と充実をすすめること。
ヅ貔虱侫瓮妊カルセンターへの負担を地元周辺市町村へ押しつけることをやめ、広域に  行われる3次救急に対する県の支援を拡充し、その責任を果たすこと。

Υ埜郢嬪楡校の定員を抜本的に増やし、看護師就学資金貸付制度の増額、貸付枠の大幅  拡大を行うこと。
Э祁織ぅ鵐侫襯┘鵐兇紡个垢詼全な対策をとり、各種ワクチン接種への助成を行うこと。

3)高すぎる国保料・税の負担軽減
々駟櫃悗慮補助金を復活し、国保料(税)一世帯1万円の引き下げをめざして県の支援  を拡充すること。
国保の広域化を撤回し、市町村国保への国庫負担の増額を国に求めること。
C惨保険証や資格証明書の発行の中止、国保法第44条にもとづく窓口負担の軽減につ  いて、実効ある制度になるよう市町村に働きかけること。

(2)介護保険の負担軽減と充実を
^貭蟒蠧声圓陵用料2倍増や特養ホーム利用者負担軽減措置大幅縮小、過去最大規模の  介護報酬引き下げの撤回を国に求めること。
⇒彁抉腓遼問介護、通所介護サービス外しや、要介護2以下の特養ホーム締め出しの撤  回を求めること。市町村総合事業におけるサービスの後退を食い止めること。
8として、介護保険料・利用料の本人負担の軽減をはかること。
て値椒曄璽犒設への県補助金(一床あたり450万円)を維持し、入所待機者解消を図  ること。
ジ費による介護労働者の労働条件改善を国に求めること。

(3)生存権を保障する生活保護制度を
\験菠欷遒凌柔舛よび受給する権利を守り、相談者に対する窓口での対応を抜本的に改  善すること。
∪験萇渊や住宅扶助、冬期加算の引下げ、後発医薬品押しつけの撤回と、一定期限での  保護打ち切り導入などに反対すること。
ケースワーカーを増員し、基準を大きく超えている担当世帯数を減らすこと。
ぬ砧祖螻杤蒜饅蝓脱法ハウスへの指導・対策を強化すること。
グ緡甜給券交付や生活福祉資金貸付制度の充実など、困窮者の暮らしを支援すること。

(4)生活を支えられる年金制度を
’蕊婀間の延長や支給開始年齢の引き上げに反対すること。
▲泪ロ経済スライドによる支給額切り下げに反対すること。
8的年金等控除の縮小など課税強化に反対すること。

(5)保育における公的責任を果たす
〇劼匹盪勸蕕匿契度のもとで、県の支援を強め、鉄道高架下、空き店舗利用、「賃貸型」など保育環境の悪化を招かないようにすること。
認可保育所を増設し、待機児童を解消するとともに、人的配置を大幅に拡充すること。職員の劣悪な労働条件改善をはかること。
3愼己欅蕕梁腟模・過密化を解消するとともに、指導員の労働条件を改善すること。
ぢ身する児童虐待を防止するため、児童相談所や児童養護施設の不十分な職員体制を早急に改善すること。子どもの命を第一に守るため、児童相談所のマニュアルの徹底・実行、市町村との緊密な連携、市町村任せにしない県の責任ある対策を実施すること。
セ童養護施設の拡充をはかること。

(6)障害者(児)への支援拡充
―電擔歓半祿下圈併)医療費は窓口完全無料にし、65歳以上で新たに重度障害になった人の対象除外をやめること。
各種障害者施設への待機者解消は施設の増設ですすめること。
施設等の職員の待遇改善や研修の充実をはかり、入所者・利用者の命と人権を守ること。
ぢ汽浦福祉センターの「3年間集中期間」は撤回し、一人ひとりにふさわしい処遇を徹  底すること。

(7)指定管理者制度の抜本的な再検討
 福祉や教育の施設運営が経済効率優先とならざるを得ない指定管理者制度の再検討を行い、入所者・利用者の人命と人権が尊重される体制を充実させること。

(8)生活困窮者への福祉としての住まいの確保
 岾丙垢班郎ぁ廚広がる中で、住まいを失うことのないよう、県営住宅を増設すること。
家賃減免制度の周知を徹底し、その利用を居住者に積極的によびかけること。

2.憲法をふまえ主権者としての人格形成を柱にした豊かな成長を保障する教育へ
 県教育庁主導による県立中学校の歴史、公民の育鵬社版教科書の採択、実教出版高校日本史教科書排除の圧力など学校現場に対する上からの露骨な圧力、介入は異常である。
 「日本は正しい戦争をした」などと子どもたちに植付けることは単に教育問題に留まらず、日本の存立に係わる重大な問題である。
 昨今、学校教育の現場は、基礎学力向上、いじめ対応、「こどもの貧困」、教員の多忙化など様々な困難を抱えている。こうしたもとで行政には、どの子も学びが保障される教育条件の整備に全力を尽くすことこそが求められている。

(1)教科書採択に関する県教委による学校現場への介入・干渉をやめる
〇実をねじまげ、過去の日本の侵略戦争を美化したと批判されている教科書の押しつけ  をやめる。
学校現場への特定の教科書排除につながるいっさいの圧力をやめること。
「秘密主義」を改め、教科書採択に関する資料の全面開示、会議の公開及び議事録作成・  公表を行うこと。
ざ軌や保護者らの意向が十分に反映し、かつ真理・真実に基づいた教科書の採択をめざ  すこと。

(2)県教育振興基本計画を撤回し、「教育振興に関する大綱」の抜本見直す
/略戦争美化、憲法否定と結んだ「愛国心」「道徳教育」の押しつけをやめること。

△い犬瓩覆匹量簑蠅如∋劼匹發燭舛量燭鮗蕕襪箸いΥ靄椹兩を最優先に貫くこと。教職  員が精神的にも時間的にもゆとりを持って子どもたちと向き合い、集団による検討・対  応が可能となる体制と環境を整えること。問題の隠ぺいがないようにすること。
18歳選挙権が実施されるもとで、高校生に対しても憲法で保障されている政治活動の  自由は全面的に認めること。

(3)教育予算の増額と学校教育の条件整備、充実
”要な正規教員を確保し、小中高校で30人以下の少人数学級を拡充すること。
定数内教員はすべて正規教員とし、「ハーフタイム」の再任用は、定数枠から外すこと。
H鷯鏘亶峪佞梁垓改善をはかること。
ざ軌の多忙化の実態調査をおこない、本腰を入れて解消策を講じること。
ィ腺味圈奮姐餮貉愼浬手)や用務員などの業務委託は、偽装請負などの問題を引き起こ  し、そもそも学校教育になじまないものであるため、直接雇用へと改善すること。
Ω立高校の統廃合はやめること。
特別支援学校を増設し、必要な人員を配置するなど、教育条件を引き上げること。
夜間高校に通う生徒とって重要な給食の廃止をやめること。

(4)教育費の負担軽減
〇篶高校の経常費助成をさらに引き上げ、授業料減免制度の拡充をはかること。施設整  備費を含む学費全体に対する減免制度を創設すること。
県として給付型奨学金制度を拡充するなど家庭の学費負担軽減に努めること。
私立幼稚園に通う家庭への授業料直接助成制度を新設すること。

(5)私立幼稚園教育の充実
〕鳥の発達年齢に適した教育のため、私立幼稚園の学級定員減をはかること。
∋篶幼稚園の教職員の待遇を改善するため、県として支援を強めること。