2010年度県予算編成にあたっての緊急重点要望(09/11/13)

  2009年11月13日 日本共産党千葉県委員会/日本共産党千葉県議会議員団

 行きづまった政治の根本的な転換を求める国民世論は政権交代を実現させ、いま新しい政治、新しい国づくりに向けた国民的探求が始まっています。新政権によって行われる来年度国家予算編成と諸課題への政策的対応が、選挙に示された民意に真にこたえたものとなるか、非常に重要な局面をむかえています。
 民意の尊重、それに正面からこたえた予算編成と施策の展開、この要請は地方自治体に向かうものでもあり、自民党政権と直結で進められてきた千葉県政に、大胆な軌道修正を迫るものといえます。大企業の利益第一、巨大開発優先のゆがみを正し、今こそ県民が主人公、福祉第一の県政へとカジを切る必要があります。
この大転換を県民の支持のもとに力強くすすめるためにも、県政からあらゆる不正や腐敗を一掃し、県民の信頼をつなぐに足る「清潔で開かれた県政」を、全力でうちたてなければならないと考えます。
 森田県政のもとで編成される最初の新年度予算が、新たな転換の第一歩となることを強く願い、以下のとおり要望いたします。

1.不正経理問題の徹底解明と再発防止に全力をあげる
 千葉県庁で明らかになった30億円にのぼる全国最大規模の不正経理問題は、県民の大きな怒りと不信をよんでいる。この不正経理は、組織的かつ長期にわたり、県庁全体に及んでおり、「長年の慣行」や「自浄作用が働かなかった」で済ませてはならない。この問題の背景にある「隠ぺい体質」にメスを入れることなしに、県民からの信頼回復も、再発防止もあり得ない。また、森田知事が自らの疑惑を曖昧にしたままでは、「膿を出して再出発する」ことはできない。

。横娃娃嫁度以前の過去の分も含めて、すべての歳出を調査し、結果を公表する。
⊂綮覆箚管職員の関与を徹底して解明する。
8什澆硫餬彌萢システムを抜本的に見直し、二度と不正経理を起こさない仕組みを構築する。
ぁ岼稻仝ザ癲廖岷回献金」など森田知事自身の「疑惑」を明らかにする。


2.社会保障費の削減路線に反対し、県民の暮らし、いのち、健康を守りぬく
 自公前政権が推進してきた社会保障費削減路線は、社会的弱者が制度から真っ先に排除され、貧困と格差を拡大し、生活と将来への不安を増大させている。削減から拡充へ、暮らしを支え、生存権を保障する制度にすることが求められている。

々睥霄圓鮑絞未掘∈欷造里覆ど蘆漢と医療切り捨てを押し付ける後期高齢者医療制度の撤廃を国に求めるとともに、県独自の負担軽減策を講じる。
地域医療を担っている県立病院(東金病院、佐原病院、循環器病センター)を充実させ、地域医療センター構想は白紙に戻す。あわせて、医師・看護師確保など地域医療における県の責任を果たす。
L覺峙澣沺⊂児科、産科の医療体制強化を急ぐ。総合(地域)周産期センターの医師体制を充実させ、救急受け入れ拒否などがないよう手立てをとる。
た祁織ぅ鵐侫襯┘鵐兇砲燭い垢詼全な対策をとり、ワクチン接種への助成を行う。
ゲ雜酳欷韻諒欷盈繊ν用料の負担軽減をはかるとともに、特養ホームなど必要な介護施設の整備をすすめる。国に、公費による介護労働者の給与引き上げの継続充実や労働条件改善を求める。
ν弉雜酖戮実態より下がる新認定制度の中止を国に要求する。
Ч駟殞繊弊如坊攜困砲弔覆る県の支援を拡充し、短期保険証、資格証明書の発行中止や国保法第44条にもとづく窓口負担の軽減措置推進を市町村に働きかける。
┥祿下埃立支援法による「応益負担」の廃止および福祉労働者の労働条件改善を国に求めるとともに、県として利用者の負担軽減のための財政支援を行う。
重度心身障害者医療費制度の所得制限や入院給食費負担をやめ、現物給付化を急ぐ。
児童相談所、児童福祉施設を充実・増設する。
憲法が定めた「生存権」を保障する生活保護にふさわしい運用を徹底する。無料低額宿泊施設への指導を強化する。
子どもの医療費助成の所得制限や窓口負担をなくす。助成対象を中学校卒業まで拡げることをめざし、当面、小学校卒業まで完全無料化する。

3.人間らしく働ける社会めざし、雇用対策を県政の重要課題に
 昨年末の「派遣村」を上回る深刻な事態を引き起こしかねない雇用情勢である。大企業に雇用への社会的責任を果たさせ、人間らしく働けるルールを確立し、安心して働き続けられる社会をつくることがますます重要となっている。雇用政策の転換は、経済と産業のまともな成長と日本社会の安定にとっても避けて通れないものである。

‥佻新診標を原則禁止するなど、労働者派遣法の抜本改正を国に求める。県として大企業に対し、景気悪化を口実にした派遣など非正規労働者の大規模な首切りをやめるよう要求する。また、正社員を減らしてパートや派遣労働、請負に置き換える人件費削減の行き過ぎを改めるよう求める。
▲機璽咼校超箸筺嵬召个り管理職」の一掃で長時間労働をなくし、偽装請負根絶で雇用の拡大と安定をはかる。
青年、失業者を雇用した中小企業への就職奨励助成金や相談体制の充実など、若者の雇用対策を拡充する。
たΧ鳩盈校の統廃合計画を中止し、増設する。県求職者総合支援センター、ジョブカフェを充実する。
ヂ膣覿箸悗隆覿販地補助金は廃止する。県が補助金を出すIPSアルファテクノロジに対し、地元からの正規雇用を拡げるよう指導を強める。
Ω職員削減をやめ、教育、保育、介護、医療、消防、社会教育などの分野で雇用増をはかる。非正規職員を減らし、正規職員として採用する。
Ц職員の給与等減額措置を直ちに解消する。非正規職員の賃金・労働条件を改善する。
╂虱娶の最低賃金の大幅引き上げと、全国一律の最低賃金制度創設を国に求める。

4.中小企業の営業を支援し、地域経済の活性化を
 外需優先・内需切り捨ての「構造改革」路線によって、中小企業と地域経済は疲弊してきた。中小企業は、経済危機のもとで原油・原材料高騰、大企業による「下請けいじめ」、大銀行の「貸し渋り・貸しはがし」で経営難に追い込まれてきた。大企業優先の経済路線から中小企業応援への転換が強く求められている。

 屬舛价羮企業元気戦略」の見直しにあたって、県が支援すべき重点を一部の「果敢に挑戦」できる中小企業中心から、厳しい経済情勢下で苦闘している大多数の中小企業におき、これらの企業が倒産や廃業に追い込まれることのないよう最善をつくす。
雇用維持、信用保証制度の改善・拡充、休業補償、家賃・水光熱費等補助など緊急対策を実施する。
「貸し渋り・貸しはがし防止条例(仮称)」の制定をはかる。
じ共施設の耐震化工事や住宅リフォーム助成を促進するとともに、県の公共事業と官公需の分離・分割や、入札における地元要件を活用して、地元業者への発注を増やす。
シ設労働者の賃金を保障する公契約条例を制定するとともに、建設業退職金共済制度の適正な運用をすすめる。
β膩薪垢量誼畚な出退店をおさえ、地域貢献の社会的責任を果たさせるとともに、商店街支援の予算を大幅に増額する。
Ц共施設を組み合わせた商店街づくりをすすめ、生鮮三品、空き店舗を活用したチャレンジショップ、高齢者のたまり場を確保するなど、誰もが利用しやすい商店街をめざす。

5.農業・漁業の再生と食の安全を
 日本農業を再生させ、食料自給率を高めるために、農業経営を安定して持続できる条件を整備・充実させることが強く求められている。その柱は、再生産が可能な農業収入の保障と、「食料主権」の立場にたった農産物輸入自由化への歯止めである。

’清藩住擦魎雋柑唆箸砲佞気錣靴拡充し、その重点を農業土木から営農支援にうつし、価格補償・所得補償を拡充する。
∧堂阻粛遒魏麋鬚垢襪燭瓩法備蓄米を緊急に買い入れるよう政府に求める。
9颪妨哉神策の抜本的見直しを求め、押しつけをやめるとともに、飼料米、米粉向け生産など水田の総合的利用をすすめる。
ぞ規模農家や兼業農家を排除する「水田・畑作経営所得安定対策」(品目横断対策)の撤回を国に求め、県として家族経営を基本とした多様な形態の営農を支援する。
デ清箸よび漁業の後継者が経営を安定させるまでの間、一定額の支援措置を講じる。
η晴箸よびその共同体(農業生産法人)が自らの耕作することを支援し、営利企業による農地への進出を抑える。
А嵜料主権」を尊重する立場に立って、WTO農業協定の根本見直しを国に要求する。MA米の「義務的」輸入の中止や日本農業に打撃となるFTA(自由貿易協定)・EPA(経済連携協定)に反対する。
乱獲を防ぎ、漁業資源を保全・回復するための休漁・減船にたいする補償を行う。
 漁業・水産加工など産業基盤を強める。
食品の安全に関する検査体制を強化する。BSE対策の全頭検査を維持し、鳥インフルエンザなどの各種感染症の監視体制を強める。
直売所や出荷組合の支援を強め、地場産物の販売を促進する。
学校給食への県産農水産物の使用を大幅に増やすなど県産品の需要を拡大する。

6.過度の競争教育をあらため、子どもの成長・発達を中心にすえた教育を
 歴代の自民党政権は、教育条件の悪化や「子どもの貧困」をもたらし、教育への国家介入の強化、競争教育のいっそうの押し付けをすすめ、わが国の教育をゆがめてきた。これをとりのぞき、憲法の平和・人権・民主主義の立場に立脚し、子どもの権利条約を生かして、すべての子どもの成長発達を支える教育へと転換することが求められている。

〃法の平和・人権・民主の立場にそった教育を追求し、「愛国心」の強制や「日の丸」「君が代」の教育現場への押し付けをやめる。
学校間の序列化競争をあおり、教育をゆがめる「全国いっせい学力テスト」を行わないよう国に要求する。これまで実施した結果については公表しない。
私学助成を思い切って拡充するとともに、私立高校授業料の助成制度を拡充する。
っ戮譴討い訃人数学級を拡充し、少なくとも新年度から、小・中学校のすべての学年で35人学級を実施する。そのための正規教員を確保する。
ァ峽从囘理由」で高校教育が受けられないことがないように県立高校授業料を無料化し、奨学金制度を拡充する。また定時制高校生への修学支援貸付金制度を復活させる。
Ω立高校の統廃合はやめる。
特別支援学校を増設し、必要な人員を配置するなど、教育条件の引き上げをはかる。
╋軌の多忙化を解消し、子どもとふれあう時間を確保できるようにする。学校現場で起っている「いじめ」「不登校」「暴力行為」等にきめ細かい相談・援助がおこなえる体制を整備する。
定数内教員はすべて正規教員とする。また、時間講師の待遇改善を図る。
学校の耐震化を早期に完了するとともに、老朽化した校舎の改修に取り組む。

7.真の男女平等と女性の地位向上を
 日本では雇用などにおいて、世界でも異常な女性への差別が続いている。女性差別は、人間の平等と尊厳の原則に反し、その能力の発揮を困難にし、わが国の発展をも損なうものである。これをなくし、「両性の平等」を社会に徹底することが重要である。

|暴平等の実現に実効ある県条例を早期に制定する。
雇用におけるあらゆる男女差別の解消に努力する。
仕事と子育てが両立できるよう、育児休暇の拡充、保育所と学童保育の整備など社会的条件を整える。
っ羮零細業者における家族の「自家労賃」を賃金として認めるよう、所得税法の改正を国に要請する。
ィ庁嵌鏗下圓必要とする保護と自立支援が受けられるよう、体制の強化をはかる。


8.生活環境と自然を守るために
 地球温暖化防止は、地球環境と人類の生存にとって緊急かつ重要な課題である。わが国がその責任を果たすために、最大の温室効果ガス排出源である産業界に対し、ヨーロッパなどで実施されているような実効ある措置をとらせることが不可欠である。

_梗叱果ガスを大量に排出している事業所にたいし、排出削減を義務付ける条例を制定するなど、実効ある対策を講じる。
太陽光発電整備への助成制度を創設する。
水質・大気などの検査および公害の監視・取締り体制を強化する。
せ最冑塰‥蟯に断固たる処置をとり、残土条例に住民同意条項や水源地立地規制をもりこむ改正を行う。
サ豎ぞ緜産廃処分場(エコテック)訴訟の上告を取り下げる。鬼泪山国有林の山砂採取を認めない。
産廃処分場や残土処分場が適正に管理されるよう指導を強化し、地域住民の生活と環境を守る。
Щ鞍崟イ離薀爛機璽訃鯡鹽佻燭冒肝呂鬚弔す。第二湾岸道路の建設は中止する。

9.巨大開発を見直し、公共事業の重点を生活基盤の整備に
 歴代の県政は大型公共事業に莫大な血税を投入し、その「負の遺産」がいまなお県財政を圧迫し続けている。不要不急の巨大事業による財政難が県民生活と県職員にしわ寄せされており、ここにメスを入れてこそ、暮らし、福祉、医療、教育を守る自治体本来の責務を果たすことができる。

,弔ばエクスプレス沿線開発を抜本的に見直す。
▲爛聖箸い鮖澆瓩討曚靴い箸いμ碓佞鮗けとめ、利水、治水の両面で必要のない八ツ場ダムの建設中止を国に要求するとともに、すべての情報公開と地元住民への謝罪、生活支援策を求める。
K明虱嫺始など巨大道路建設は中止し、県道や歩道の整備、交通安全対策など生活道路整備に予算をまわす。
いずさアカデミアパークや幕張メッセに関する県の負担を見直す。
ヌ攅皇填眦沈抄莢萓依事業は根本的に見直す。過大計画となっている下水道事業を見直す。
Ω営住宅の増設と計画的修繕に力を入れる。居住者の意向を無視したUR賃貸住宅の削減計画の中止を国及びURに求める。
不正行為をおこなった業者が県の公共事業を受注することのないよう、入札のあり方を抜本的に見直す。

10.安心安全で暮らしやすい街づくりを
 災害の発生を最小限に抑え、被害の拡大を防止するために、災害に強い街づくりをすすめることは自治体の重要な役目である。

(〇禹楡澆よび個人住宅の耐震対策を促進する。県有施設は年度毎の耐震化計画を立てて実施する。
⊂男氷域化推進計画および無線デジタル化を根本から見直し、消防力整備指針に基づく消防職員増員など体制整備をはかる。
成田空港内の事故防止、航空機騒音対策、落下物防止策を強化する。
だ侈コンビナートなど危険物施設の安全対策を強化する。
ジ共施設をはじめ多数が利用する施設、歩道、駅などのバリアフリー化をすすめる。
λ盟軼監察東葉高速鉄道の運賃大幅引き下げに努力する。

11.地方自治の確立と県民生活を支える財源確保を
 この間、国は、「地方分権」と言いながら、「三位一体改革」による地方財源の大幅削減や市町村合併を押し付けてきた。こうした地方切り捨てをやめさせ、財源を保障して、住民が主人公の地方自治を発展させることが大切である。
‖膣覿箸悗遼/融業税超過課税をただちに実施する。
◆嵜肯售超税」(仮称)は実施しない。
B膣覿箸悗隆覿販地補助金などの優遇措置をやめる。
だ蚤敘室圓寮験莠詑屬鯡技襪靴唇貶的な差し押さえをあらためる。
ッ亙財政に対する国の責任を明確にし、国庫補助負担金の廃止・削減などに反対する。
γ亙財源確保を理由とした消費税増税は求めない。
А崙始特定財源」とされてきた揮発油税などの暫定税率を廃止するとともに、揮発油税などの税率については、環境税の導入をも考慮して検討するよう国に求める。
┨颪膨廠躬業負担金の抜本見直しを求めるとともに、市町村負担金を止める。
市町村合併はあくまでも住民の意思にもとづく判断でおこなう。
道州制導入に反対し、地方自治を守る。
指定管理者施設が不正常な管理運営とならないよう厳しく指導する。

12.憲法9条の改悪を許さず、平和をまもる千葉県へ
 被爆国民を先頭にした世論によって、核兵器廃絶が現実のものとなる可能性が生まれている。これまでの米国の一国覇権主義が破綻し、国連憲章にもとづく国際紛争の平和的・外交的解決の方向が強まっている。こうしたもとで、わが国が憲法9条を生かした自主・自立の平和外交で世界とアジアに貢献し、軍事同盟に縛られない対等平等の日米関係をつくることが求められている。

〃法9条の改悪を許さず、憲法を守る立場を明確にする。
⊆衛隊のインド洋、ソマリア沖などからの速やかな撤退を国に求める。
E豕湾を非核・平和の海にするため、横須賀の米原子力空母母港化の返上を求める。核密約の徹底調査と公表を国に求める。
そ志野基地のパトリオット・ミサイル(PAC3)撤去を国に求める。県独自で騒音調査を行うなど、騒音被害対策をすすめる。
ゼ衛隊の、住宅密集地での演習中止と基地撤去を国に要求する。
国に海上演習の中止と縮小を求め、漁船の安全を保障する航海秩序の強化をはかる。
Ю田空港や千葉港の軍事利用を認めない。
有事法制・国民保護法にもとづく「千葉県国民保護計画」を撤回する。
県内の小・中・高校における「総合的な学習の時間」を使った自衛隊の体験入隊について、実態を調査し、中止する。
核兵器廃絶にむけて、日本政府にイニシアチブを発揮するよう求める。千葉県として、出先機関を含む県庁舎も利用し、原爆被害や千葉県における爆撃被害の実相に関する資料展など、さまざまな平和の事業に取り組む。
被爆者と被爆二世、三世に対し、県独自の支援策を拡充する。

                                     以上