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 【2019年6月県議会】日本共産党 みわ由美県議 議案・請願討論(2019/06/28)

 松戸市選出日本共産党のみわ由美です。党を代表して議案と請願に対する討論を行います。最初に賛成する議案です。議案第一号一般会計補正予算は、県が、野田市の女児虐待死事件を受け、5月に「緊急対策」をまとめ、それを予算化したものです。児童虐待防止に向けた一定の前進といえます。同時に、この対策だけでは不十分であり早急に解決しなければならないこと、さらなる努力を要する点があります。以下、指摘します。
 第一は、一時保護所の大幅拡充と、児童相談所の抜本的な体制強化です。
 県は補正で、6ケ所ある児童相談所の一時保護所の定員を28人ふやす予定ですが、今年6月1日の県内6カ所の定員超過は、71人にものぼっています。中央、市川、柏の児童相談所一時保護所は、ここ数カ月は、定員の約2倍近くの子どもたちを保護しているため、国の居室面積の最低基準すら満たしていないことを、県も認めました。例えば柏児童相談所では、亡くなった野田市の女児が保護されていた期間は、定員25名に対し最大33名でしたが、今年5月末日の保護児童は50名に達しており、さらに深刻化しています。
 6月7日、柏児童相談所を視察しましたが、8畳の居室に10人の子ども達が寝起きしており、それでも入りきれず、居室からあふれた子どもたちは、プレイルームや学習室で就寝していました。風呂場も足りず、日課では入浴は夕方ですが、それでは全員入れず、朝から入浴していました。個室もなく、プライバシーは守られず、静かに過ごす場所もありません。ある少年は、卓球台で仕切ったスペースに身を寄せていました。これでは十分な個別的ケアは極めて困難です。しかも詰め込み状態により、衛生面でも不安があり、当日も13人が胃腸炎に感染していました。心身ともに傷を負った子どもたち一人一人に、向き合った適切なケアと、健康が守られる施設や環境が、どうしても必要です。
一時保護所の増設にあたり、留意して頂きたいのは、児童相談所の機能を維持する上で必要なスペースはきちんと確保することです。柏児相では、一時保護所をふやすために砂場や遊具もある中庭もなくす話も持ち上がっていますが、しかし、このスペースは、入所した子どもと、その親が一緒に遊ぶなどして、外部からの視線を気にすることなく親子関係を修復する場の一つとなっています。こうしたところをなくしたのでは本末転倒です。
 やはり、一つの児相の中に一時保護所をふやすうえでは、敷地的な制約もありますから、この点からも児童相談所そのものの増設がどうしても必要です。また、県ものべているように、県施設等も積極的に活用して、緊急に、一時保護所を拡充すべきです。
 第二は、教員の大幅増員と少人数学級の拡大です。県は、小学校への非常勤講師35人の増員を盛り込みました。担任が児童への見守り支援をできるよう、授業の一部を代替するということですが、確かに、学校現場にとって増員は支援につながります。
 しかし、そもそも本来必要な教員の未配置問題が依然未解決なもとで、今回の措置で十分とはいえません。県による教職員アンケートでも「児童に向き合う時間が確保できている」と回答したのは54%にとどまり、多忙化の実態は益々深刻となっています。常任委員会でも指摘しましたが、担任は、授業を通じて、子どものわずかな変化を見抜き、見守る努力を重ねています。そうしてこそ虐待の早期発見も可能だと思います。
 正規教員そのものを抜本的に増やし、少人数学級を大幅に拡大することは不可欠です。そのことを強く求めるものです。
 次に、反対する議案についてのべます。
 まず議案第4号、千葉県県税条例等の一部を改正する条例の制定についてです。そもそも今回の改正は、消費税増税を前提としたものであり、それ自体認められません。法人事業税については、地方法人課税の是正措置として、特別法人事業贈与税が創設されるにあたり、法人事業税の税率を引き下げるというものです。消費税増税で地方自治体の税収格差拡大を深刻化させる一方で、本来、地方交付税制度を通じて、国が責任をもって行うべき自治体間の財政調整の責任を、一部の地方自治体に押し付けることは許されません。
 自動車税の措置は、自動車業界の要請に応え、消費税増税前後の需要を平準化することが目的です。よって、反対します。
 次に、議案第5号、使用料手数料条例の一部を改正する条例の制定、議案第9号、千葉県農林総合研究センター新本館建築、第10号ないし第12号の有料道路事業計画変更の議案も10月からの消費税増税が前提となっています。県民負担増は容認できません。これらの議案に反対します。
 最後に、請願についてです。請願第一号は、「消費税率10%への引き上げ中止を求める意見書」の提出を求めるものです。請願者も指摘しているとおり、千葉県商工団体連合会の「営業とくらし実態調査」の結果では、景気悪化のもと回答者の85%が消費税増税に反対と回答し、増税されたら「売上や利益は減少」「廃業も考える」などの訴えが寄せられています。続くインボイス制度の導入にも倒産が一気にふえる、など強い危機感が広がっています。
 内閣府の景気動向指数は、6年5か月ぶりに2カ月連続で「悪化」となりました。景気悪化の局面での増税強行は、愚策という他はありません。首相は「今回いただいたものはすべてお返しする対策を行う」といいますが、しかし、すべて返すくらいなら最初から増税などしなければよいのではありませんか。増税分を「高等教育の無償化」や「幼児教育・保育の無償化」にあてるともいいますが、その対象は極めて限定的です。しかも、その財源を消費税増税に頼ったら、所得の少ない方には負担増のみが押し付けられます。
 政府与党内からも、経済界の人からも、いま10%にすべきでない、との声もあがっています。今からでも消費税増税は中止できます。大企業や富裕層への優遇税制をただすなど消費税に頼らない別の道で財源をつくることができます。よって本請願の採択を求め、討論を終わります。