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 【2019年2月県議会】日本共産党 みわ由美県議代表質問◆2019/2/18)

 次に、公共事業などのあり方について伺います。昨年は、地震や水害など、災害が多い年となりましたが、千葉県の備えはきわめて不十分です。地震対策では、建物の耐震対策が遅れています。多くの人が集まるような特定建築物のうち耐震基準以下が1600棟も残され、県有施設も36棟含まれています。住宅では約39万戸が未耐震のままです。こうした遅れの解消のために抜本的に手立てを強める必要があると思いますが、いかがでしょうか。
 緊急輸送道路の沿道の建物の耐震対策も遅れています。県では、国道や県道など44路線・合計1420kmを緊急輸送道路に指定していますが、沿道の建物のうち耐震強度が足りないとされるものは約1700棟となっています。しかしこれらの耐震診断や耐震補強の状況がつかめていません。さらに問題なのは、県が指定した緊急輸送道路なのに、特定行政庁の区域は責任と権限が当該自治体にあるとして、まったくつかんでいないことです。県の耐震改修促進計画でも「所管行政庁と連携し、情報共有に努め、指導等が円滑に行われるよう取り組む」とされているのに、これでは話になりません。緊急輸送道路の沿道の建物の耐震状況について特定行政庁と情報を共有し、県として全県的にもれなく掌握すべきではありませんか。お答えください。
 耐震診断を実施しても、それで終わりにはならず、基準を満たしていなければ補強工事が必要になります。広範な地域に被害が広がることを考えれば、建物の所有者の資金力にゆだねるだけでは、県としての役割は果たせません。必要な補強工事にたいして市町村と連携し、財政的に支援すべきだと考えますが、お答えください。
 県民の命に係わる事業が大きく遅れている一方で、不要不急の大規模事業は破格の扱いになっています。その一つが第2湾岸道路です。1月17日、森田知事が直接、石井国土交通大臣に要請して建設が動き出そうとしていますが、これは歴史を逆戻りさせるのと同じことです。いまから20年前、県は、都県境をまたぐ東京湾岸主要6路線の交通量を示して、1997年の45万7000台がおおむね20年後に59万4000台に増えるので第2湾岸道路が必要だと主張していました。しかし、20年過ぎたいま、交通量は逆に38万8000台に減っています。当時の議論を踏まえれば、20年を経過したいま、第2湾岸道路はいらないという結論が出たのではないですか。お答えください。
 それでも県は、湾岸部分は自動車の速度が全県平均より遅くなっているとか、災害対策や経済の活性化をあげて必要だと強弁しています。しかし、湾岸地域は産業や人口が集中している構造になっており、スピードが全県平均を上回ることなどありえません。災害対策も経済活性化も、具体的な数字による根拠はいっさい示されていません。これで必要だというのであれば、どんな道路でも必要だと言い張れることになります。いい加減な根拠で、莫大な税金投入と三番瀬の環境破壊が避けられない巨大道路建設に着手していいはずはないと思いますが、いかがでしょうか。
 三番瀬について県はこれまで、「三番瀬再生基本計画に基づき、自然環境の再生、保全に取り組んでいる」と答弁してきました。保全を前提にした県のこの方針は、これからも変わらないものと考えていますが、念のため認識をお聞かせください。
 あえてこれを聞くのは、第2湾岸道路は、どういうルートをとっても、どういう構造をとっても、浦安側と船橋側の道路用地を生かそうとする限り、三番瀬の自然を根底から破壊することになるからです。三番瀬に影響を与えない第2湾岸道路は、ルートも構造も不可能だと考えますが、お答えください。
 第2湾岸道路の建設は、1兆円規模の事業になるのは明らかです。財源は借金で工面され、返済するのは子や孫の世代です。実際に走れるようになるのは10年後、20年後ですが、そのときに必要なかったとわかっても誰も責任を取る人はいません。将来世代にたいしてあまりにも無責任ではありませんか。お答えください。いまやるべきなのは、将来に莫大な借金を残すことではなく、豊かな自然を残すことです。第2湾岸道路は中止を決断すべきだと思いますが、お答えください。
 もうひとつは八ッ場ダムです。間もなく完成し、今年の秋にも湛水試験が始まりますが、家屋の移転予定は470世帯中94世帯で、現地では広大な造成地がそのまま広がっています。ダム建設の総事業費は1986年の2110億円から4600億円と倍になり、現在は5320億円になりました。当然、千葉県や水道局の負担も増えています。今後、地滑り対策などでさらに事業費が増える可能性が指摘されていますが、これ以上、負担が増えないと言い切れるのでしょうか。伺います。
 県水道局は、2024年に1日最大給水量が113万4600立方メートルになるとの推計値を根拠に八ッ場ダムに参画してきました。しかし、この15年間、105万立方メートルを超えたことがありません。これでなぜ八ッ場ダムが必要だと言えるのでしょうか。お答え下さい。自治体の最大の役割は、住民福祉の増進です。公共事業の目的もそうでなければならないと思いますが、知事の認識を伺います。

 次に、いわゆる「働き方改革」について伺います。2016年9月、千葉県と労働局、経営者や労働団体が、「ちば『働き方改革』共同宣言」を行いました。しかし実態はどうか、
2つの問題でお聞きします。1つめは、建設労働者の賃金についてです。県内の建設労働者は国調査で、15年前の7割台まで約7万人も減り、特に29歳以下は5万4000人から2万3000人へ4割台に減りました。知事、住生活やインフラ整備を支え災害対策を担う建設業で、若い技能労働者が激減している実態をどう認識していますか。お答え下さい。
 建設労働者確保のためには、低い賃金の大幅引き上げが求められており、県発注の公共工事は県の責任で改善すべきです。国も6年連続、公共工事の設計労務単価を引上げ、県も上げてきましたが、それが実際に労働者の賃金に反映されていません。
 お手元の千葉土建一般労働組合による5061名の公共工事における賃金実態、上の表をご覧ください。県公共工事設計労務単価の全職種平均は2万5455円、ところが実際の労働者の賃金は平均1万6867円と県単価の6割台、特に防水とび工は5割台、半分程度の低さです。知事、これが実態です。どう認識していますか。なぜ県が設計労務単価を引き上げているのに、労働者の賃金はこんなに低いのか。ハッキリとご答弁下さい。
 しかも県は、こうした実態を指摘しても認めず、県による調査も拒否し続け、元請けに指導している、の一点張り。しかしすでに神奈川県では、6年前から公共事業の契約時に賃金実態調査を依頼し、協力を得られた企業については下請けまで調査し、結果は毎年公表しています。やる気になれば出来るではありませんか。神奈川県のように、まず建設労働者の賃金実態調査の仕組みをつくり、実施に踏みきるべきです。お答え頂きたい。
 そもそも、公共事業とは何か。県民の税金で公共のために行われる事業です。元請けだけでなく現場で働く建設労働者にも適正な賃金と工期をきちんと保障してこそ、工事の質も確保できます。発注者の県が、最後まで責任を持つべきです。だからこそ野田市や我孫子市では、公契約条例を制定して、例えば野田市では、建設労働者の賃金を設計労務単価の85%以上とすると下限も決め、賃金の改善と公共事業の質確保に取り組んでいます。知事、今こそ県公契約条例を制定し、適正な賃金と工期、工事の質を、県の責任で確保し、建設現場で働く技能労働者を育成すべきです。答弁を求めます。
 また労働時間の短縮と両立できる賃金確保も重要です。政府は、週休2日の推進で、長時間労働の是正や休日確保に向けた環境整備が必要と、去年3月建設業における働き方改革の推進を呼びかけました。国は、週休2日制による労働者の収入減を防ぐため、元請けに対する労務費に、休みに応じて、不充分ながらも上乗せをしています。
 ところが県の週休二日制モデル事業では、労務費に一切上乗せせず、その結果、、休日は別の現場で働いたという労働者がいます。知事、改めるべきです。労務費にも必要な上乗せをして発注し、公共事業からまず労働時間短縮を進めながら、生活できる賃金を確保する、これが県の責任です。お答え下さい。
 2つめは、違法な働かせ方を止めさせる問題についてです。県内でも学費を補うために働く学生バイトで、違法な状態が強いられています。私は昨年末、「ブラック企業をなくす東葛の会」などが実施した「東葛派遣村・何でも相談会」に参加しました。コンビニで働くある女子高生は、「店指定の靴代を給与から天引きされ、5時間の約束が9時間も働かされている。休みたい時は自分で代わりを探せと言われ26日連続で働いた。残業代は一切支払われていない」と、給与明細を示しての悲痛な訴えでした。県の労働相談でも賃金未払いなど違法な相談例があり、これらは氷山の一角と言わざるを得ません。
 京都府では、同様の実態が広がるなか一昨年3月、労働局と府と市が連携して、「京都ブラック対策協議会」を立ち上げ、「学生アルバイトの実態等に関するアンケート調査」を実施しました。目的は、ブラックバイトを根絶し、適正な就労環境を実現して、学業に支障が生じることがないように、というもので、その結果を受けて、経営者協会等に是正を申し入れ、新たに京都府「ブラックバイト相談窓口」も設け、本格的な取り組みをスタートさせています。知事、早急に京都府の取り組みに学び、「千葉ブラック対策協議会」の設置や、「実態調査」の実施、「ブラック相談窓口」の開設など、千葉県から違法な働かせ方を一掃させるために、今こそ全力を挙げるべきですが、どうか。答弁を求めます。     

 次に国民健康保険について伺います。高すぎる国保料が医療保険制度としての持続性を揺るがしています。昨年6月県内の国保料滞納世帯数は14万を超え、全加入世帯の15%を超えています。最大の要因は「所得は低いのに保険料は一番高い」という国保の構造問題です。例えば私が住む松戸市では、年収400万円の4人世帯の保険料負担は協会けんぽでは19万7800円なのに、国保では34万7408円と1.7倍です。知事、同じ年収、同じ世帯構成にもかかわらず、国保であるだけで協会けんぽの1.7倍もの保険料負担を強いられるのはあまりにも異常だと思うが、基本的な認識を伺います。
 今年度から国保が都道府県単位化され国から3400億円の公費拡充がされましたが、保険料率で明確に引き下げたのは9自治体のみで多くの自治体では保険料の引き下げにつながっていません。全国知事会は2014年、「協会けんぽ並みの保険料負担率まで引き下げるには約1兆円が必要」「協会けんぽを一つの目安にしながら可能な限り引き下げを行ってほしい」と抜本的な公費負担増を求めています。3400億円ではまったく足りないことは明らかです。あらためてこの立場に立ち、知事もいっしょになって求めた1兆円の公費負担増により「協会けんぽ並みの保険料」を目指すべきです。お答え下さい。
 国保では、とりわけ他の医療保険にはない均等割・平等割が重い負担となっています。子どもが一人生まれるごとに保険料の負担が増えるなどというのは現在の「人頭税」であり、子育て支援にも逆行しているではありませんか。1兆円の公費負担増を実現し、医療分、後期高齢者支援金分の均等割・平等割がなくなれば、たとえば先ほどの4人世帯では松戸市で22万7408円と協会けんぽ並みの保険料にすることができます。保険料の引き下げでは特に均等割・平等割を廃止し、所得に応じた保険料にしていくべきだと思いますが、認識をお聞かせください。
 高すぎる保険料とあわせ大きな問題となっているのが保険料を払えず滞納している世帯への資格証明書の発行、いわゆる保険証の取り上げです。昨年6月、県内の資格証明書の交付世帯数は1万140世帯に上っています。現場ではどんな実態が起こっているか。滞納世帯の4割近くに資格証明書を発行している木更津市では、保険料を30万円滞納し資格証明書になっていた40代のシングルマザーの方が、胸にしこり腫瘍ができ痛みが出てきたことで受診したいと市の窓口に短期保険証の発行を求めましたが、応じてもらえませんでした。国の通知では、医療の必要が生じ、なおかつ自己負担金が払えない場合は「特別の事情」に準ずる、として短期証を発行することとなっているのに、「国の通知は関係ない。滞納を一掃しなければ短期保険証は発行できない」と突っぱねられたのです。こうした対応については、県も「事実だとすればふさわしくない」と認めています。
ことは命に関わります。知事、すぐに是正をさせるべきではないですか。
 県内では木更津市のような自治体がある一方で、昨年6月時点で資格証明書を1世帯も交付していない自治体が8自治体あります。昨年度の保険料収納率を見ると、木更津市が88%なのに対して資格証明書の交付ゼロの鎌ヶ谷市は91%です。資格証明書に収納率を向上させる効果がないことははっきりしており、もはや発行そのものをやめるべきです。各自治体の資格証明書の交付状況を調査するとともに、国の通知の立場をあらためて徹底すべきではありませんか。お答え下さい。
 先日公表された新年度標準保険料の算定結果では、一人あたり標準保険料は2016年度と比較して5.6%、5575円もの引き上げとなりました。都道府県単位化にあたっての国と地方の協議のなかでも「現状でも重い国民健康保険の保険料負担をこれ以上増やさない仕組みを構築する必要がある」と言ってきたにもかかわらず、大幅な保険料の引き上げなど許されません。ところが県は国保運営方針で一般会計からの法定外繰入の削減・解消を掲げ、保険料引き上げに拍車をかけようとしています。そこで伺います。少なくとも国による抜本的な公費負担増がない限り、一般会計からの法定外繰入の削減・解消という方針は撤回すべきだと思いますがどうでしょうか。どの市町村でもこれ以上の保険料引き上げがされないよう手立てを尽くすべきだと思いますがお答えください。

 次に、公共交通の充実を求め、コミュニティバスについて伺います。県内でも高齢化や
運転免許返上、鉄道や路線バス182路線が廃止されるなど、住民の移動する権利が脅か
されています。私の住む松戸市八ヶ崎では、新駅が出来ると言われながら出来ず、最近開
通した大きな道路でも新たな路線バスは走らず、住民らは「ミニバスを走らせる会」を結
成し、町会と共に約4000筆の署名を集め、市長に再三要望してきました。
 市は、ここを含め13の交通不便地域を公表しましたが、コミバスの試行運転は1地域
だけ。今、上矢切、新松戸、幸田、栗ヶ沢、常盤平地域等からも、買物に行けない、高齢者が引きこもりがちで外出し辛いなどの訴えが相次ぎ、暮らしや地域経済に影響が出ています。知事、この実態をどう認識しますか。コミュニティバスなど公共交通の充実で改善すべきではありませんか。お答えください。
 県内では、40市町が独自にコミバスを、18市町がデマンドタクシーを走らせていま
すが、財政事情が苦しく県に財政支援を求めている自治体もあります。関東では、埼玉、茨城、栃木、群馬、山梨、東京など殆どの県が、市町村の運営するコミバスに補助を出し、県も一体で公共交通の充実に努力しています。ところが千葉県は、いつまでたっても助言アドバイスだけ。知事、県内の市町村が運営するコミバスに補助し、財政支援に踏みきるべきです。答弁を求めます。
 最後に関連して、松戸市のコミバスが、JR馬橋駅東口に乗り入れできない問題、県道
の拡幅について、伺います。コミバスは、一昨年オープンした松戸市立総合医療センター、県立病院並みの役割を担う公立病院と、JR馬橋駅東口商店街、JR北松戸駅を回っています。問題は、馬橋駅に通じる一般県道馬橋停車場線が、幅7メートルでまともな歩道もなく狭くて危険なため、コミバスが通行出来ず、駅乗り入れもできないことです。
 そのため駅から遠く離れたバス停から、危険な県道を歩かなければならず、困り果てた利用者からは、隣のJR北松戸駅までわざわざ遠回りしている、との苦情が寄せられ続けています。実はこの県道は、約60年前に松戸市が都市計画決定し民間による再開発を計画していたが頓挫し、市が3年前にも、採算見込めず再開発は難しい、と結論を出した場所です。知事、これ以上、バスも通れず、通学路で交通事故も多発する危険な県道馬橋停車場線を放置することは、許されないではありませんか。早急に松戸市と協議を進め、住民の意向を踏まえ、県道の拡幅や、JR馬橋駅ロータリー拡幅など、バス乗り入れができるよう、早急に改善すべきです。お答え下さい。
 
以上