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 【2017年9月県議会】日本共産党 寺尾さとし議員代表質問への答弁、2回目の質問・答弁、3回目の質問(2017/09/22)

◯寺尾 賢君 それでは再質問をさせていただきます。
 まず、政治姿勢についてですけれども、歴史的な核兵器禁止条約の採択について伺いました。知事は、その意義についても一般的なことをおっしゃられましたけれども、御自身の言葉では全く語られなかった。条約への参加についても国に求めるべきだというふうに言いましたけれども、お答えにはなりませんでした。逆に、日本政府が核兵器の廃絶に向けて現実的で実践的な取り組みを行っていると認識しているというふうにおっしゃられていましたけれども、全くそんなことはないというふうに私は思います。全国では、例えば15を超える県の知事が、速やかな核兵器廃絶を願い、核兵器を禁止し、廃絶する条約を結ぶことを全ての国に求める、いわゆる被爆者国際署名、これに署名をしております。そのうちの1人である鳥取県の知事が何とおっしゃっているかというと、外交は国の専権事項であるということは認めながらも、核兵器廃絶に向けて、日本はやはり唯一の被爆国として主導的立場を本来負うべきだと、こうみずからの立場をはっきりと述べているんですよね。
 知事も、毎年この千葉県庁で行われている県の被爆者友愛会の皆さんによる原爆パネル展にメッセージを寄せられますよね。その中で、企画を通じて県民の皆様が原爆の恐ろしさや悲惨さを改めて感じていただくことで、世界の恒久平和と核兵器の廃絶の実現につながっていくよう心から願っていますと、こうメッセージを寄せていらっしゃいます。これが、国連会議の中でもまさにこうしたことが語られたように、被爆者の皆さんが長年にわたって被爆の実相を世界に訴えてきたことが今回の核兵器禁止条約を実現する上で大きな力になったわけです。知事のこのメッセージの言葉、全く私は同感だというふうに思いますけれども、そうであるならば、つまり、核廃絶を真剣に願うのであれば、核兵器禁止条約に賛同する立場、そして政府に参加を求める立場をはっきりと示すべきではありませんか。再度お答えいただきたいと思います。
 それから、新しい総合計画案についても伺いました。私、いろいろ聞いていましたけれども、結局、「くらし満足度日本一」を掲げながらも、県民の切実な要求に正面から応えるという姿勢はなく、全国最低クラスの医療、福祉の現状はそのまま、従来どおり何があっても巨大開発優先の県政を続けていく計画だということが明らかになりました。安全で豊かなくらしの実現、未来を担う子どもの育成など言葉では掲げていても、現実の施策が追いついていないんです。結果として、それでも仕方がないというふうになっているのが今の状況です。保育所の待機児童数の増加や特養ホームの待機者が一向に解消されないというのはそのあらわれだというふうに思います。
 私が指摘したいのは、県の姿勢にかかわって重大なことは、総合計画の中に掲げている数値目標についてなんです。過去2回の総合計画にもこの数値目標というのは掲げられていましたけれども、いつの間にか1度掲げた目標が消えてしまっています。例えば、救急患者の平均搬送時間、これは前々回の総合計画では2008年の40.7分から2012年に38.7分に減らす目標でした。しかし、前回の計画では逆に43.2分にふえてしまい、昨年度に30分に減らす目標を掲げました。ところが、今回の総合計画ではこの数値目標自体が消えてしまっているんです。これは一体どういうことなのでしょうか。現実には、この平均搬送時間は2015年度で44.6分とさらに長くなっています。千葉県は、搬送先の病院が決まるまでに30分以上かかった件数が2,322件と全国平均の4倍以上、搬送先の病院が決まるまでに4つ以上の医療機関に要請を行った件数も945件で全国平均の3倍以上となっているなど、全国に比べても受け入れ困難事例の件数が多くなっています。搬送時間が長くなる最大の要因というのは、まさにここにあるわけですね。県民の命を支える救急医療体制の整備が急務であるにもかかわらず、総合計画から具体的な数値目標を削るなど、全く理解できません。県は、救急搬送時間にかえて心肺停止状態で見つかった者の1カ月後の生存率、この指標を新たに加えたというふうに言っていますが、これは全く性格も求められる施策も違います。これでは目標達成できないから指標から外したのだと思われても仕方がないと思いますが、はっきりとお答えいただきたいというふうに思います。
 次に、関連して医療問題、国民健康保険と地域医療構想について伺います。
 国保については繰り返しこの場でも伺ってきましたけれども、今国が進めている広域化の最大の問題というのは、所得が低く医療費が高いという国保の構造問題に手をつけずに、県を司令塔に市町村同士を助け合わせるという仕組みです。高過ぎる保険料を引き下げるためには、全体の予算が足りないんですから、どこかを下げれば必ずどこかが上がるということになります。激変緩和措置は、まさにそうした仕組みです。しかも、これは期限つきです。保険料収納率のさらなる引き上げが必要だというふうに言っても、既にこの間、県内の市町村は毎年収納率を向上させ、昨年度で約90%と6年前に比べて4%も向上しています。今納められない世帯の多くというのは、払いたくても払えない世帯です。それでも広域化を行えば、払える保険料水準にまで引き下げることができる、構造問題を解決できるということであれば、1問目でも言いましたけれども、その根拠をはっきりと示していただきたいと思います。
 今のままでは、払いたくても払えない人たちから無理やり保険料を取り立て、さらに追い詰めていくことになります。答弁でも、県は個々の状況に応じたきめ細やかな納付相談の実施、こういうことを掲げていますけれども、資格証明書や短期保険証の活用、これを私たちはやめるべきだというふうに考えていますが、きめ細やかな納付相談の実施というのであれば、少なくとも給与や年金が銀行口座に振り込まれた瞬間に全額を差し押さえるとか、本人の支払い能力を超えているのに分割納付の支払いが滞ったら給与差し押さえの承諾書を書かせる、こういう全国で問題になっている異常な取り立てを行うことは、これは県として許さないと、この立場ははっきりと断言できますか。お答えいただきたいと思います。
 地域医療構想については、あくまで自主的な取り組みが基本だと。地域の医療機関の意見を聞きながら進めていくというふうに言いますけれども、しかし、それではうまくいかなことがわかっているから、知事の権限が定められたのではありませんか。そもそも地域医療構想は国が勝手に決めた推計値や計算方法を押しつけて出されたものです。2015年の内閣官房専門調査会の試算では、機能分化をせずに高齢化を織り込んだ場合の2025年の必要ベッド数が約152万床だというふうになっていて、各県の地域医療構想で示された119万床より33万床も多くなっています。本来必要なベッド数というのはこれぐらいの数になるのが当然なんです。もともと国が推計した病床数よりも33万床も少なくなる構想というのは一体どんな構想なのか。これで地域の医療需要を満たせると思っているのか。国がこうだというのではなくて、県自身の考えを示していただきたいというふうに思います。
 最後に、石炭火力の問題について伺いますけれども、千葉県内での石炭火力発電所の建設計画、きっぱりと断念を求めるべきではないかと伺いましたけれども、相変わらずそうはおっしゃらず事業者任せの姿勢を示しました。しかし、電力部門では2005年度から2013年度の間に8,500トンもCO2の排出量をふやしています。事業者任せ、業界任せでは排出削減が進まないことがはっきりしているからこそ、環境省や兵庫県知事からは厳しい意見が出されているのではありませんか。待ったなしというのであれば、この事業の見直し、はっきりと求めるべきだというふうに思います。それとも、そんなつもりは全くないというのでしょうか。ここも再度お答えいただきたいと思います。
 以上で2問目の質問を終わります。

◯知事(森田健作君) 核兵器禁止条約についての御質問でございます。
 核兵器の廃絶と世界の恒久平和は世界共通の願いでありますが、そのための方法や取り組みについては、国際的にもさまざまな議論があると理解しております。

◯説明者(岡田就将保健医療担当部長) 私からは総合計画の社会目標を救急隊患者平均搬送時間から心肺停止状態で見つかった者の1カ月後の生存率に変更したことに関する御質問でございますけれども、心肺停止状態で見つかった者の1カ月後の生存率については、本年4月1日より千葉県AEDの使用及び心肺蘇生法の実施の促進に関する条例が施行されたことを踏まえ、今までの搬送時間の短縮に加えて、AEDや心肺蘇生法の普及を図ることにより救命率及び生存率の向上を図ることを目指す社会目標としたことでございます。なお、救急隊患者平均搬送時間につきましても、引き続き減少を目指してまいります。
 続きまして、地域医療構想に関する議論についての御質問でございます。高齢化の進展に伴い増大することが予想される医療ニーズに対応できる医療提供体制の構築は喫緊の課題と認識しております。そこで、地域医療構想では、2次医療圏ごとの2013年度の性・年齢階級別の入院受療率を病床機能区分ごとに算定し、2025年の性・年齢階級別の人口に乗じたものを総和して推計した将来必要な医療機能別の病床数等について示しているものです。地域医療構想の実現に向けては、各地域における調整会議等において丁寧に意見交換をしながら進めてまいりたいと考えております。
 以上です。

◯説明者(飯田浩子健康福祉部長) まず、保険料を払いたくても払えない方への対応、また、市町村における被保険者への対応についての御質問でございます。減免措置など低所得者等にも配慮した保険制度になっていると考えておりますが、払いたくても払えない生活困窮者の方には、それぞれの実態に応じた包括的な支援が重要と考えております。そのため、国保運営方針骨子案に個々の状況に応じたきめ細かい納付相談の実施や生活困窮者担当部局等との連携を盛り込んだところでございます。そして、今後とも市町村に対しましては、被保険者の所得や生活状況など、個々の実態を十分に勘案して適切な取り扱いがなされるよう指導してまいります。
 以上です。

◯説明者(吉添圭介環境生活部長) 私からは石炭火力発電所の新設の問題に関する質問にお答えいたします。
 ばいじんなどの大気汚染に関する問題であれば、直接周辺の県民の健康に影響を及ぼすことになりますので、自治体でしっかり対応する問題でございますが、二酸化炭素は排出場所周辺ではなく地球全体に影響を与えるものです。本県に立地がなくても、一地域に立地をしなくても、ほかのところに立地すれば影響があるものでございます。また、一地域でCO2の排出がふえても、ほかのところで減らせば目標は達成できるということになります。このようなことから、地域ごとに考えることに意味はないものでございます。このようなことから、石炭火力発電所の新設を含めてエネルギー政策は国が広域的な観点から総合的に考えるべき問題であると認識しております。

◯寺尾 賢君 驚きました、今の答弁ね。本当にそれでは、石炭火力発電所の新設に対して千葉県として意見を言う意味なんて全くないですよ。国全体で考えるからこっちはふえてもいいんだという、そういうことを正面から認めた答弁だと思います。本当に重大だと思います、その認識は。
 私は、知事にも核兵器禁止条約について、その意義を伺いました。みずからの言葉で語ってほしいというふうに言いましたけれども、最後まで人ごとのような答弁でした。そんな話を聞きたいのではありません。核兵器廃絶に向けていろんなアプローチがあるとかそういう話じゃなくて、この核兵器禁止条約を踏まえてどういうふうに核兵器廃絶を進めていくのか、そのことで今世界が知恵を絞っているわけですから、知事自身のお考えを聞きたかったと思います。
 私たちは、引き続き幅広い県民の皆さんと力を合わせて運動を広げ、県政を転換させ、そして、直面する総選挙で何としても憲法破壊の安倍政権を終わらせる、その決意を申し上げて質問を終わります。