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 【2018年2月県議会】日本共産党 加藤英雄県議代表質問◆2018/02/22)

 次にいよいよ4月から実施される国民健康保険の都道府県単位化=広域化について伺います。県の国保運営方針では、「国民健康保険は、日本の社会保障制度の中核である国民皆保険制度を支える重要な基盤」であると、国保は誰もが等しく医療を受ける権利を保障する社会保障の一環であるとの認識が示されています。
 しかし一方で、国保は非正規労働者などの所得の少ない加入者が多く、所得に占める保険料の負担が重いと記され、また加入者の年齢が高く医療費水準が高いなどの、国保が抱える構造的問題も指摘されています。そこで、まず知事の基本的な認識について伺います。
本来、命と健康に直結する医療はお金の心配なく無料で受けられる、これが社会保障としてのあるべき姿だと思うがどうか。国保制度を「社会保障」にふさわしく見直していくことが必要だと思うが、知事はどうお考えか。あわせてお答えください。
 2月6日、県から来年度の標準保険料が示され、県平均の一人当たり保険料は101131円、2年前に比べて791円の引き上げとなりました。県は激変緩和措置を行い、当初保険料が大幅な引き上げとなった市町村の引き上げ幅を縮小しました。しかし、そのための財源は、保険料が引き下げられる市町村などから持ってくる、肩代わりさせるというやり方で行われたため、激変緩和の結果、保険料が引き上げとなった自治体は16から26に増えるという結果となりました。
激変緩和の目的とはいったい何なのか。保険料の引き上げを抑えるためにというのであれば、国の責任で財源措置すべきではありませんか。お答えください。
あわせて、これまで市町村が努力し、何とか高すぎる保険料を抑えようと、一般会計から税金を補填する、いわゆる繰入などについても、県が強引に解消・削減させるようなことがあってはならないと思うがどうか、お答えください。
 4月からの制度開始にあたって、いよいよ実際の保険料負担がどうなるのかが問題です。県が示した標準保険料率によれば、私の住む柏市では、たとえば「所得250万円の40代夫婦2人と子ども2人」の世帯では年間の保険料が45万5千円にもなり、同じ4人家族で所得150万円、保険料が2割軽減される世帯でも、年間31万1千円もの負担となります。所得50万円、保険料5割軽減の70歳夫婦2人世帯でも、年間の保険料は86000円にもなっています。こんな保険料負担で、これが払える保険料と言えるのか。知事の認識を伺います。
 これでは、いったい何のための広域化なのかということになるではありませんか。現に、昨年6月時点で県内の保険料滞納世帯は15万世帯を超えており、あまりにも高すぎる保険料が住民負担の限界を超えているのは明らかです。
このままでは滞納世帯がますます増えることになると思うがどうか、お答えください。
 今後さらに高齢化が進むなかで、所得は減り医療費は増えるという構造的な矛盾が広がることは避けられません。
国が責任を放棄し、市町村に市町村を支えさせるという、いまの広域化の仕組みでは、国保の構造的な矛盾はどうあがいても解決できないと思うが、知事の見解はどうか。
 誰もが「払える保険料」を実現し、社会保障としての国保を維持させていくためには国の財政負担の抜本的拡充が不可欠です。全国知事会では「協会けんぽ」並みに保険料を引き下げるためには少なくとも1兆円の公費拡充が必要だとしていましたが、広域化にあたっては3400億円に留まり、「払える保険料」にするためにはまったく足りません。
 たとえば「総医療費の45%」から「保険給付費の50%」へと国庫負担割合が引き下げられた1984年の水準に戻すだけでも、全県で260億円程度の国庫負担の増額となり、1世帯平均で27000円程度の負担軽減になります。具体的にこれくらいの負担は求めるべきではありませんか。
県は「国に対してさらなる財政基盤の強化を要望している」といいますが、いつまでにどのくらいの「財政基盤の強化」が必要だと思っているのか、お示しいただきたい。
 国待ちにならずに、県独自の支援策も急務となっています。たとえば子どもの医療費助成の現物給付を行っている自治体に国が国保への負担金を減額する、いわゆるペナルティは全県で4億2000万円に上ります。国は来年度から、小学校入学前の幼児分のペナルティの廃止を決定しました。しかし県内ではすべての市町村が中学3年まで医療費助成を行っていますから、小学生、中学生のペナルティ分は、引き続き減額されることになります。その額約2億円です。
 また国保では子どもが生まれた瞬間から均等割分を負担させられます。小学校入学前の幼児分で、均等割の総額は12億円程度で、これが大きな問題になっています。窓口で子どもの医療費負担を軽減したらペナルティが課せられ、子どもが生まれれば均等割で重い保険料負担を強いられる、子育て支援にも逆行するあまりにも理不尽な仕打ちではないでしょうか。
子どもの医療費助成に係るペナルティ分約2億円、小学校入学前までの子どもの均等割の総額12億円、せめてこれくらいは県独自の財政投入を行うべきだと思うがどうか、お答えください。

 次に虐待相談などに対応している児童相談所の体制強化について伺います。昨年、「児童虐待 最多7910件」と報道されるなど、昨年度、児童相談所が対応した虐待の相談件数が、過去最多となっています。その内容は言葉による脅しや子どもの目の前で家族に対し暴力をふるうなどの心理的虐待が半数を占め、続いて殴る蹴るなどの身体的虐待が26%、食事を与えないなどのネグレクトが22%となっています。児童虐待の相談件数は2012年度以降、急増し、その前の2倍以上にまで増加してきています。虐待相談が増加していることについて、知事の現状認識をまず伺います。
 私たちは、昨年度、県内で最も相談件数の多かった柏児童相談所と、市川児童相談所からお話を伺ってきました。柏児童相談所の昨年度の相談件数は1942件で、毎日8件以上の相談が寄せられていたことになります。寄せられた相談すべてについて対応方針を検討する会議を行い対処しているとのことでした。当然緊急を要する案件もあり、調査や家族への調整・援助など、一つの相談への対応は複数回に及ぶことになります。しかも現状でも児童福祉司が受け持っているのが平均80ケースで、厚労省が示す平均の2倍にもなっており、それに新たな案件が加わり、児童福祉司の負担は深刻な事態となっています。
 一昨年、児童福祉法が改正され、県も今年度から5か年で、児童福祉司、児童心理司など210人増員し体制の強化を図るとしています。県は児童指導員などの来年度採用枠を大幅に拡大しました。同時に、すでに児童福祉司の任用資格を持ち、経験もあり、即戦力として力を発揮できる方を採用する選考考査の募集が今年度10人というのはあまりにも少なすぎます、もっと拡大すべきです。あわせてネックになっている「35歳以下」という年齢制限も緩和すべきと思うがどうか、お答えください。
 問題は、児童虐待相談に対し、発生予防、発見、初期対応そして自立に至る切れ目のない支援を行う児童相談所が、その機能を発揮するに相応しい施設になっているかどうかです。柏児童相談所、市川児童相談所ともに、中心的任務である指導、助言などを行う相談スペース、面接室が決定的に不足しています。市川児童相談所は8つの面接室を有していますが、それでも足りずに多目的室や、所長室も使用していると伺いました。柏児童相談所も同様です。知事はこの事態を知っていたのか。それで放置していたとしたら事は重大、どう対応するのか、あわせてお答えください。
 人員増による体制強化は待ったなしの課題です。同時にそれに伴う施設の狭隘化も、いま深刻な問題になってきています。柏児童相談所が現在の施設でスタートしたのが1975年、昭和50年で、当時配置されていた職員は23人でした。現在の職員数は77人、3倍以上になっています。さらに5か年で65人増やすとしていますから、スタート時の6倍以上の規模になります。市川児童相談所は2005年に建て替えを行い、当時の職員は42人体制でしたが、現在は63人、1.5倍になっています。会議室を半分つぶして庶務課を移動しましたがギリギリの状態です、今後、さらに62人も職員を増やすという計画です。これで迅速・的確な対応を行う児童相談所としての機能発揮ができるのか。県の「子どもを虐待から守る基本計画」には、「体制の強化」「専門性の強化」が随所に示されていますが、老朽化や狭隘化に対応する施設整備については「検討する」とされているだけです。では、人員増とあわせ、それに見合う施設整備を具体的にどうするのか、お答えいただきたい。
 5か年の体制強化によって、中央、市川、柏の各児童相談所とも、100人をはるかに上回る巨大な組織体制になることになります。はたしてこれで機能的な組織運営ができるでしょうか。中央、市川、柏の各児童相談所が担当する地域の人口は、いずれも130万人を超える規模となっています。児童相談所運営指針には、かつて、児童相談所の設置数は、人口50万人に最低1か所程度必要であるとされていました。児童虐待相談が急増する中、問題が深刻化する前の早期発見、早期対応を図り、地域におけるきめ細かな援助をしていくためにも、巨大な組織体制や対応する人口規模を見直し、児童相談所の増設を急ぐべきと思うが、どうか、お答えください。

 次に教育問題について、初めに私学助成に関して伺います。
 知事のもとで策定された総合計画には、「学校の経営の健全性を高め」るとする学校への支援、経常費補助の拡充と、同時に「私立学校に在籍する幼児児童生徒及び保護者の経済的負担の軽減等を図る」ことも盛り込まれています。
そこで、まず私立学校における保護者の経済的負担の現状について、知事はどのような認識をお持ちなのか、お聞かせください。
 千葉県私立学校教職員組合連合、千葉私教連が行ったアンケートには、私学に通う生徒たちの思いが綴られています。「私の家はシングルマザーで子どもも3人いて、母だけでは大変なので教育予算を増額してください」「母と二人で生活保護で暮らしています。生活が苦しいのが現状です。教育予算を増額していただきたいです」という母子世帯の生徒の声。さらに「父が病気で入院していて、弟も小さいからもう少しお金を出してほしい」などなど。実態の深刻さを浮き彫りにしています。知事は、これらの教育費負担軽減を願う生徒たちの声をどう受け止められますか、お答えください。
 いまや近隣では、経常費補助などの学校への支援にとどまらず、授業料や施設整備費などの減免、保護者負担の軽減策を拡充するなど、経常費補助から学費補助が流れとなってきています。
 埼玉県ではどうか。昨年度から年収500万円未満世帯の授業料と施設整備費など、いわゆる学費を全額無償にする支援を始めました。しかし千葉県には施設整備費を減免する仕組みがありません。現に、生活保護世帯であっても、年間24万円を超える施設整備費の負担がのしかかってくる、低所得者には冷たい制度となっています。知事、千葉でも施設整備費の減免制度を創設し低所得者の負担軽減へ踏み出すべきではありませんか、お答えください。
 東京都では、今年度から、年収760万円未満世帯の授業料、442,000円を全額無償にする授業料軽減助成に踏み出しました。しかし県の授業料減免は年収350万円未満の世帯までにとどまったままです。
 そこで問題となっているのが、東京都に住んでいて千葉県内の私立学校に通う生徒との格差です。東京に近い市川市にある私立高校では、東京からの通学者が46%、半数近くを占めていますが、東京から通う生徒は、年収760万円未満世帯まで授業料は実質ゼロで負担はありません。しかし千葉県内の生徒の授業料無償化は年収350万円未満世帯までですから、同じ学校で、同じ条件で学んでいるのに、授業料負担でこれだけの格差がうまれてしまっている、こんなことがあっていいのか。知事は、この事態をどう認識していますか。教育の機会均等を逸脱した事態でありただちに解決すべきです。千葉県でも東京都並みに、授業料の無償化を拡充すべきです、お答えください。
 次に昨年打ち出された、県立学校改革推進プラン・第4次実施プログラムについて、とりわけ高校統廃合の問題について伺います。
 実施年度を2021年度とし、君津高校と上総高校を統合し、全日制の佐倉南校は廃止し三部制高校へと移行するとしています。さらに今回初めて定時制課程の統廃合計画が打ち出され、行徳高校定時制は船橋高校へ統合し、佐倉東高校の定時制を廃止し三部制高校にする佐倉南高校へ統合するというものです。
 昨年、年末に説明会が行われ、私も君津会場と佐倉会場での説明会に参加しましたが、いずれも予定時間が延長され紛糾した説明会となりました。参加者の多くの意見は「なぜ統廃合するのか」「今までの教育をどう評価しているのか」「根拠を示せ」「撤回しろ」など、今回の一方的な統廃合計画への批判が集中したものとなりました。
教育長は、今回の説明会での意見や声をどう受け止めているのか。地元や関係者の納得と合意が得られたとの認識なのか、お答えいただきたい。
 とりわけ反対の声が大きかったのは、定時制課程の統廃合でした。昨年、行徳高校の定時制同窓会から県教委へ、学校の存続を求める要望書が届けられています。そこには卒業生の手記が添えられ、ある卒業生は「私は中学時代いじめにより、自宅に引きこもり不登校児でした」と自らを振り返り、「高校の必要性を感じ、勇気を振り絞って入学しました。…4年間の学校生活は自分の人生にとってかけがえのないものです」「本校だからできる教育に多くの生徒が救われているのです」と結んでいます。教育長はこれらの声をどう受け止めているのか、率直な感想をお聞かせください。
 さらに行徳高校同窓会の要望書では経済的負担についても言及しています。「行徳高校に通学している生徒の大半が自転車・徒歩の通学です」「電車代が払えないものはどうしますか」と記されています。当然、統合されれば、船橋高校までの交通費の負担を余儀なくされることになります。様々な困難を抱えながら学ぶ生徒たちに、さらなる負担を強いるなど、まさに言語道断。教育長はどう考えているのか、お答えいただきたい。
 県立高校の定時制の役割とは何なのか。県の総合計画では「学びのセーフティネット」と位置づけ、教育振興基本計画には「学びへの機会確保を図る」定時制教育を充実させていくことが明記されています。今回の統合対象校である行徳高校のホームページでは、定時制は「学び直しの学校」だと紹介され、少人数によるきめ細かな指導が強調されています。
生徒たちのこの貴重な学びの場、成長の場を奪っていいのか。今回の統廃合のどこに教育的道理があるのか、教育長の明確な答弁を求めます。
 県立学校改革推進プランには、定時制高校の「配置の適正化を図る」と示されているだけです。では、定時制課程の配置の適正化とはいったい何を基準にしているのか。根拠も道理もない、一方的押し付けの統廃合計画は撤回すべきです、あわせてお答えください。
 教育問題の最後に、県立図書館の統合・集約について伺います。先に示された「県立図書館基本構想」では、中央図書館を改築し、西部・東部図書館を統合し1館体制へ集約することが明らかになりました。
 この背景にあるのは、県有施設の縮減を進める「千葉県公共施設等総合管理計画」と、県立図書館の機能集約も検討するとした「公の施設の見直し方針」であり、行財政改革の一環として打ち出されたものと言わざるを得ません。
 経過を見れば、その流れは歴然としています。2011年の「県立図書館の今後の在り方」でも、2015年の教育振興基本計画でも「県立図書館3館体制での機能強化」が示されていました。しかし大きくかじ取りを切り替える要因となったのは、県有施設の統廃合、縮減を進める行財政改革計画でした。現に「基本構想」では、1館集約によって「効率化」が見込まれ、総コストの縮減ができるなどと、あけすけにその財政効果が示されています。教育長、教育、子どもの学習権を行財政改革の対象になどすべきではありません。答弁を求めます。
 「教育立県千葉」、読書県「ちば」というなら、なぜ図書館の集約なのか。県立図書館は単に市町村・学校図書館支援だけでいいのか。「千葉県子どもの読書活動推進計画」では、「県立図書館は…子どもが読書に親しむ機会の提供や読書活動の充実を支援する」などとした県立図書館の果たすべき役割とその重要性が示されています。
真に読書活動を推進するというなら、地域を分担し3館体制での機能強化こそ必要なのではありませんか。お答えください。

 最後に柏市内を流れる、県管理の大堀川の安全対策について伺います。昨年、9月大堀川河口付近の親水護岸で、水遊びをしていた小学生3人が溺れ、2人は近くに居合わせた、釣り人らに救助されましたが、1人の児童がなくなるという痛ましい事故が起こってしまいました。河口付近の両岸には、公園が整備され、「水辺に親しめる」ことを目的に整備されたのが、今回事故が起こった親水護岸です。しかしその河口付近は、手賀沼に汚濁物質の流入を防ぐためにと川底を1.5mも掘り下げ、深みが作られた危険個所ともなっていました。20年前、その川底の掘削を行ったのは当時の県都市河川課でした。それだけに万全の安全対策、注意喚起が求められていたはずです。そこで伺います。知事は河川管理者として、今回の事故の責任をどのように認識しておられるのか。深みのある危険な川であることの周知徹底はどのように行ってきたのか、お答えください。
 二度とこのような悲劇を起こしてはなりません。亡くなられた児童の親族、地域やPTAの代表が柏市議会に提出した「安全対策を求める請願」が全会一致で採択されています。
この親水護岸の安全対策を今後どのようにするのか、また対岸の公園側の護岸の安全対策はどうするのか、具体的にお示しいただきたい。
 ボランティアで公園の清掃などをしている方は、事故当時、この付近は雑草が伸び放題で児童を覆い隠すほどになっていたと言っていました。昨年度、柏土木事務所は管内の河川の護岸や手賀沼の周囲など、岸辺全体で年2回の草刈りを実施したのは、わずか5分の1程度、6割の岸辺では草刈りは行われていませんでした。これで安全な岸辺、土手の管理と言えるでしょうか、河川、湖沼の安全対策上からも、せめてすべての岸辺で年2回の草刈りを実施すべきではありませんか。
そのために河川管理の予算を思い切って増額すべきです、お答えいただきたい。
 以上で、1回目の質問を終わります。