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 【2017年6月県議会】日本共産党 みわ由美県議 議案・請願討論(2017/07/12)

 松戸市選出みわ由美です。日本共産党を代表して、議案、請願についての討論を行います。はじめに、議案第1号「一般会計補正予算」についてです。
 今回の補正予算で、保育士給与の引き上げ補助金が計上され、不十分とはいえ貴重な第一歩を踏み出したことは前進です。しかし、見過ごすことができないのは巨大道路建設等、浪費型公共事業を温存し、自治体として本来やるべき県民のくらしや安全を守る仕事が後景に追いやられていることです。
 まず、北千葉道路・圏央道・外環道の巨大道路建設です。3路線の関連で、補正だけでも約26億円が計上され、当初予算と合わせると158億円にものぼります。圏央道や外環道は、周辺の道路整備などを行うアクセス強化事業も展開されており、その規模は総額で9事業520億円にもなり、急ピッチで道路整備が進められています。
 一方で、通学路を中心とする県管理の歩道整備はどうか。歩道の未整備は325kmも残されています。「いつまでに歩道整備を完了させるのか」と聞いても、その目途すら答えられない、あまりにも無責任ではありませんか。通学途中の児童を巻き込んだ交通事故なども多発しており、最優先で整備すべきです。
  さらに問題なのは、今年度、信号機の新設が、わずか40基分しか予算計上されていないことです。これは4年前の半分以下にまで落ち込むということです。毎年各警察署から約千件近い信号機設置要望が寄せられており、警察庁の信号機設置指針を満たしていながら未設置が106箇所もあるというのに、これでどうして県民の命や安全が守れるのか。大幅に予算を拡充し、県民の願いに応えるべきです。
 千葉みなとに2基目の浮桟橋を設置する予算、1億6200万円が計上されています。現状では遊覧船の利用者は1日平均わずか112人、乗組員を運ぶ通船も1日20人程度なのに、なぜ2基目の浮桟橋が必要なのか。その根拠についてのまともな答弁はありませんでした。そもそもこの事業は、バブルの時代に、千葉みなと駅を中心に、商業ビルが建ち並ぶような、バラ色に描いた区画整理事業の一環としてスタートした緑地整備事業であり、バブル期の計画は根本から見直すことが必要です。
 新規の千葉ふるさと投資活用支援事業は、クラウドファンディングを活用して事業を行う中小企業にたいして、県が初期投資費用の一部を補助しようというものです。
 クラウドファンディングは、事業発案者がインターネットを介して、不特定多数の個人から少額の資金を調達する仕組みですが、株式投資と同じようにリスクを伴います。初期投資資金の調達であれば、県の制度融資の一つである「事業資金」などが使えます。
 あえて、県民にリスクを課す必要などはなく、本来、金融機関が担う事柄に、地方自治体がかかわるべきではありません。以上指摘し、議案第一号に反対します。
 次に議案第11号は、特別支援学校などの児童生徒に関する条例の改正ですが、個人番号、いわゆるマイナンバーの利用に関するものです。今年7月からマイナンバーは自治体間での連携が可能になりましたが、あらゆる個人情報を紐付けして、プライバシ一の侵害も懸念されるなど、この制度には憲法違反ともいうべき重大な問題が含まれています。
 また、議案第12号は、がん対策に関する条例改正ですが、住民基本台帳法に基づき、住基ネットを利用するものです。この住基ネットは、かねてから個人情報の流出の危険性や、その被害の重大さが指摘されているものです。よって、両議案に反対します。
 次に、請願についてです。請願第63号は、本議会に対し、「所得税法第56条廃止の意見書提出」を求めるものです。
 地域経済の担い手である中小零細業者の営業は、家族全体の労働によって支えられていますが、日本では依然として所得税法第56条で、事業主の配偶者とその親族への対価の支払いは必要経費に算入しない」などとされ、社会的経済的にも自立できないばかりか後継者不足にもつながる大問題を引き起こしています。配偶者の多くは女性であり、2016年には、国連女性差別撤廃委員会からも日本政府に対し是正勧告が出され、今や、全国では宮城・三重など8県が、県内でも佐倉・勝浦・八千代など8市町村議会が、全国では約3割近い483自治体が、既に採択しています。当然、本議会でも、採択すべきです。
 次に請願第64号は、県教育委員会に対し、今年初めて行われる、道徳教科書採択に関し、県内各市町村教育委員会の自主性を尊重し、教科書採択における公正、公開などを求めるものです。
 本来、道徳教育とはどうあるべきなのか。教育全般を通して、憲法で謳われた人権が守られ平和で自由平等な社会を実現できる人格形成をめざしてなされるべきであり、それだけに道徳の教科化は重大な問題を含んでいると言わざるをえません。その教科書の採択は言うまでもなく、慎重、公正に、市民、教員に開かれた「公開」の場でおこなわれるべきであり、本請願の採択を求めます。
 最後に請願第65号は、本議会に対し、「核兵器禁止条約を支持し、署名し、批准するよう、日本政府に意見書提出を求める」ものです。
 ご承知のように、国連会議は7日、核兵器禁止条約を、加盟193か国の約3分の2となる122か国の圧倒的多数の賛成で、採択しました。人類史上初の核兵器禁止条約の採択は、我が国の被爆者を始め「核兵器のない世界」を求める世界各国と市民社会の多年にわたる共同の取組が結実した、文字通りの歴史的な壮挙です。これにより今後、核兵器廃絶へ大きな力を発揮することが期待されています。
 ところが日本政府は、この会議を欠席し、条約にサインしないことを表明するなど、唯一の戦争被爆国としての責任も果たさないばかりか、被爆者や国内外に深い失望を与え、厳しい批判にさらされています。
 こうした歴史的な大きな変化の中で、今こそ、千葉県議会が、本請願を採択し、被爆者と国内外からの期待に応え、核兵器廃絶への決意を示そうではありませんか。そのことを強く訴え、以上で、討論を終わります。