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  【2017年2月県議会】日本共産党 丸山慎一県議 発議案への反対討論(2017/03/01)

 日本共産党を代表して、自民党から提出されている発議案第2号にたいして、反対の立場から討論を行います。
 反対する理由の第一は、選挙区ごとの最大較差が2・44倍という大きなものとなっていることです。これは最小の選挙区の有権者が1票なのに、最大の選挙区の有権者は2票以上持っているのと同じことです。
 憲法14条では「すべて国民は、法の下に平等」と定められており、有権者一人一人が持っている選挙における1票の価値も、当然、憲法の定めに従って平等に決められなければなりません。すべての国民があらゆる選挙で、例外なく一人一票に限定されているのも、投票した票の影響が平等になることが大前提だからです。
 衆議院選挙の場合にはこうした立場から、選挙区画定審議会設置法第三条で、区割り案を作成するときは、「各選挙区の人口のうち、その最も多いものを最も少ないもので除して得た数が二以上とならないようにする」――つまり較差を2倍未満にすることが義務付けられています。
 もちろん、県議会議員選挙の場合、国と地方の性格の違いや公職選挙法で定められている選挙制度の違いもあるため、そのまま引き写すことはできません。しかし、「法の下の平等」という憲法の定めにそって「1票の較差は最小限に抑える」という精神は生かされなければならないと思います。その場合、較差の基準は、2倍未満とすべきであり、1人に2票以上を与えるに等しい較差2倍以上は認められないという考えは、極めて自然なことです。自民党は検討委員会で、「人口の少ない地方の意見も重要だ」と言いましたが、それは政策決定過程などで意見を取り入れる仕組みを作れば十分解決できます。
 問題は、格差を少なくするためにどこまで努力したかにあります。今回の定数検討にあたっても、6つの会派から改定案が出されましたが、自民党以外のすべての会派が較差を2倍未満に抑えています。
 自民党案も、定数1の「いすみ市選挙区」と同じく定数1の「勝浦市・夷隅郡選挙区」を合区して定数2にすれば較差が減ります。総定数を動かすこともなく、実務的にも簡単に較差を少なくすることができます。実際に、自民党内でこの案が検討されたとマスコミで報道されました。ところが、検討委員会に提出された自民党案では合区を見送り二つの選挙区のままとなっています。較差がより少ない案が検討されたのにそれを破棄して2・44倍もの較差を温存するのでは、較差を少なくしようと努力したとは言えません。
 検討委員会でそのことを指摘すると、「市が選挙区の基本だから合区しなかった」と答えました。しかし自民党案でも、「鴨川市選挙区」と「南房総市・安房郡選挙区」は合区しています。一方では「市が基本だから合区しなかった」と言いながら、他方では、市と市を合区する。いかに示威的に選挙区と定数が作られているか、自民党案そのもののなかに表れています。
 出来る努力さえやらないで最大較差が2・44倍にもなる改定案に賛成することはできません。
 2つ目の反対理由は、定数1の選挙区が13カ所も残されていることです。自民党案では選挙区の数が42となっていますが、その3割を占めます。定数1の選挙区は一人しか当選できないため、比較第1党が議席を独占することになり、半分近い民意が切り捨てられます。現に、2015年4月の前回県議会議員選挙の結果を見ると、定数が2以上の26カ所の選挙区の定員は合計75人ですが、のちに自民党に入った議員を含めても、自民党が獲得した議席数は35にしかなりません。議席占有率は46%で半分以下にとどまっています。ところが、20ある定数1の選挙区では、自民党が実に19議席を占めており、占有率は95%、ほぼ独占状態です。これを見ただけでも、いかに定数1の選挙が民意をゆがめるものとなっているかは明らかです。そういう選挙区が13カ所も残されている条例案に賛成できるはずがありません。
 3つ目は、総定数が減らされていることです。自民党案では、95議席となっている現行総定数を1議席減らす案となっていますが、わずか1議席とはいえ、総定数が削減されれば、その分、民意が削られることになります。
 定数検討委員会でも、「議員も身を削るべきだ」という意見が出され、さも住民の声に応えるかのような形で定数削減が持ち出されています。しかし、議会の議席は議員のものではありません。県民が県政の主人公、主権者として、その意思を県政に反映させるための県民のものです。それを減らせば、県民が県政にかかわるパイプが細くなり、住民の声が削られることになります。身を削るというのであれば、年収で1500万円にもなる議員報酬を削減すべきです。報酬を1割カットすれば議員を10人減らしたのと同じ財政効果があります。こうした提案をまったくしないで、「身を削る」という言葉を口実に「議席の削減」を進めることなど、許されるものではありません。
 県政の主権者、主人公は県民です。県民の意思で県政が動かなければなりません。そのためには、県議会の構成が民意を鏡のように映すものでなければならないのは当然のことです。少数意見も含めた民意を正確に反映させるために、それにふさわしい定数を確保すること、定数1の選挙区は極力なくして一つの選挙区の定数をできる限り増やしていくこと、これこそ、民意を反映するための絶対条件です。
 日本共産党は、総定数は95を維持したまま、現行の48選挙区を法律の許す範囲で極力合区して、最大較差1・79倍、定数1の選挙区は一つのみという案を検討委員会に提出しました。こうした方向への努力こそ、いまの千葉県議会に求められていることを指摘して討論を終わります。