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 【2016年12月議会】日本共産党 岡田幸子県議 カジノ反対意見書趣旨説明(20106/12/20)

 日本共産党の岡田幸子です。今月15日未明、再延長された国会で成立した「特定複合観光施設区域の整備の推進に関する法律」、いわゆる「カジノ解禁推進法」の撤回を強く要求し、発議案第15号「カジノ解禁に反対し、撤回を求める意見書」への議員各位の賛同を求めて趣旨説明を行います。

 第一に強調したいのは、反対や慎重審議を求める多くの世論を無視して、カジノ解禁推進法をはじめ、環太平洋連携協定・TPP承認と関連法、年金カット法などを次々と強行した安倍政権と自民、公明、維新の、その責任は極めて重大だということです。
 安倍首相は国会審議で「わが党においては、結党以来、強行採決をしようと考えたことはない」と繰り返しましたが、しかし、その実態は正反対ではありませんか。会期延長を2度も行い、野党側の追及にまともに説明さえせず、国会のルールさえ踏み破って、最後は「数の力」だけで押し切る強権政治そのものでした。
 TPPの審議で出された資料は真っ黒で、農業、食の安全、医療、雇用など国民生活を壊す問題点を追及されてもまともに答えませんでした。米国のトランプ次期大統領が「離脱」を表明し、TPPの発効が事実上不可能なのに会期を延長して押し通しました。
 年金カット法は、物価・賃金スライドとマクロ経済スライドの見直しで際限なく年金を削除し、現役世代の将来の年金水準も低下させます。首相は「私が述べたことを理解していないなら、こんな議論、何時間やっても同じだ」と言い放ち、同法案は、衆議院厚生労働委員会での審議はわずか19時間、参考人質疑の直後に、与野党の合意もなく一方的に採決しました。
 カジノ解禁推進法にいたっては、異常極まるやり方です。延長国会のどさくさに紛れて審議入りさせ、衆議院の審議はわずか5時間33分、参議院でも会期を延長してまで強行しました。おごる首相と与党に、国民はもちろん、全国紙、地方紙もいっせいに批判しています。
 読売新聞、「人の不幸を踏み台にするのか。」朝日新聞、「危うい賭博への暴走、『数の力』を振り回すな。」毎日新聞、「唐突な採決に反対する。再考の府も審議放棄か。」日本経済新聞、「懸念解消を先送りするな。」愛媛新聞、「議論尽くさぬ拙速は許されない。」信濃毎日新聞、「乱暴すぎる国会運営。」長崎新聞、「負の側面。慎重審議を」、などの論陣を張っています。
 いくら多数の議席だからといって、個々の法案について、国民から白紙委任を与えられたわけではありません。国民の声にいっさい耳を貸さない、暴挙に暴挙を重ねた安倍政権と与党および補完勢力は、強権、暴走の極みという他はありません。断じて許してはなりません。

 第二に強調したいのは「カジノ解禁推進法」がもつ問題点です。カジノとは、賭博です。これまで長きに渡り刑法で禁じられてきた犯罪なのです。日本では、中央競馬会のような特殊法人や一部事務組合など公的主体には、限定的に「公営ギャンブル」として認めてきましたが、しかし今後は、同法により日本の歴史上はじめて、民営賭博として合法化されることになります。
 意見書案でも指摘しているように、我が国の「ギャンブル依存症」は、成人人口の5%近くにもおよび、さらなる深刻化は明らかです。さらに、マネーロンダリング、多重債務、青少年への悪影響、犯罪の誘発や治安悪化、反社会的集団の介入などを引き起こす危険性は避けられません。カジノを解禁したことで、人々に不幸をもたらすようなことは、絶対にあってはなりません。
 推進派は、「厳格な規制」を行う。具体的な方策は「実施法で政府が適切に決める」などと言い逃れしますが、賭博を解禁しておいてギャンブル依存症が増えないことなどあり得ません。様々な、深刻な弊害を生まない保障はないのです。唯一ある方法は、カジノそのもの、民営賭博を解禁しないことです。
 またカジノ推進派は、一貫してカジノが経済成長の起爆剤になるかのように言います。しかし、賭博は新たな価値、モノを生みだすものではありません。人のお金をまきあげるだけではありませんか。これの、どこが経済対策だというのでしょうか。
 一部にIR・統合型リゾートは「観光や雇用にもつながる」という人もいますが、IRの収益の大半はカジノで得た利益、つまり「寺銭」です。この間、アメリカ・ラスベガスと並んでカジノの街と言われたアトランティックシティーでは、カジノ産業の倒産が相次ぎ、雇用や税収が失われています。カジノに依存する街づくりは危険ではないでしょうか。
 最後に、議場にいる全ての議員の皆さんに心から訴えます。カジノ解禁は国を滅ぼしかねない、まさに百害あって一利なしです。これを許せば、取り返しのつかない大きな禍根を残すことになります。
 以上、議員各位の本意見書案への賛同を重ねて求めまして、趣旨説明とします。