質問・発言のTOPへ

 【2016年12月県議会】日本共産党 みわ由美県議 2015年度決算討論(2016/12/20)

 日本共産党を代表し、2015年度の決算認定に反対し、討論を行います。
 昨年度は、安倍政権が憲法違反の安保法(戦争法)を強行し、二年目となった消費税の8%増税や社会保障の大改悪などが、県民生活を直撃しました。格差と貧困が拡大する中、命と暮らしを守るべき自治体本来の役割が果たされたのか、審査に臨みましたが、とてもそうは言えない、と断ぜざるを得ません。以下、反対理由を述べます。
 第一は、県民の最も切実な願いである福祉、医療、教育の遅れが著しく、知事がいう「暮らし満足度日本一」には、程遠いということです。
 知事の公約でもある中学3年生までの子どもの医療費通院助成は、市町村の頑張りで、県内54自治体全てが、中3までの通院助成拡大にふみきりました。しかし県は、昨年度も全く前進無しで、期待を大きく裏切りました。決算で、なぜやらないのか、と質したところ、県は「国と医療機関の動向を見て」とか「意見を聞いている」等と答えましたが、昨年度は、僅か3病院からしか意見を聞いていないことが明らかになり、驚きました。子どもの貧困が広がるなか、県の本気度が問われています。県が実施すれば、さらに市町村が上乗せして18歳高校3年生まで無料にすることが可能です。ただちに決断すべきです。
 教育では、少人数学級拡大の停滞や定時制高校の給食廃止などの大問題とともに、県立高校でも新たな矛盾の広がりが明らかになりました。県が無理な高校統廃合を進めたために、生徒数が増えている都市部でも、県教委が適正規模だという「一学年は8学級」を超える一学年9学級が、昨年度は48学年に増え、今年度もさらに広がっています。「県自ら不適正規模を広げている。いつ、9学級の学年がなくなるのか」と質しましたが、県は、一回目の答弁で「一時的だ」。二回目は「時期は不透明だ」などと、言を左右にする無責任ぶりを露呈しただけで、改善を約束しませんでした。強引な統廃合を反省し、必要な高校増設や少人数学級を検討すべきではありませんか。
 また県立特別支援学校では、スク一ルバスによる通学が片道1時間45分から2時間にも及ぶ学校が7校もあり、県の基準である「一時間半を超えないように」が、ここでも守られていない実態が明らかになりました。学校現場からは、「オムツの必要のない年齢の子にオムツをさせたり、コンビニでトイレを借りたりしている」との訴えがありました。障害者のニ一ズに応えた特別支援教育とはおよそかけ離れており、まさに人権侵害だと言わざるを得ません。しかし県は、改善を約束せず、その後も基準時間を超えるバスを増やしました。
子どもに対する冷たさと、自ら決めた基準を平気で破っても、反省がない、こうした県教委の姿勢をこそ、まず改めるべきと、強く、指摘します。
 反対理由の第二は、その一方で巨大開発の浪費が止まらず、破綻が深刻なのに反省なく突っ走る、かたや暮らし密着型の公共事業や、商店街支援はおざなりだということです。
 例えば、かずさアカデミアパ一クは、30年以上が経過し、関連事業も含めて2300億円を超える県民の税金が投入されていますが、進出した企業の民間研究所用地の稼働面積は、未だに全体の51%、就業人口は当初見込みの僅か7%に過ぎず、惨憺たる実態でした。ホ一ルの委託料の収支も、差し引き総額で、92億円もの大赤字ですが、黒字に転ずる見通しについては、県からまともな答弁は一切なく、粛々と税金投入を続けています。
 また八ッ場ダムの問題でも、既に水余りは明らかですが、工業用水では、昨年度6万3千トンを超える未売水があるのに、県は八ッ場による3万7千トンの水が必要とするなど、全く筋が通りません。県企業庁の「需要見込みに関するアンケ一ト調査」でも、企業自身が、平成30年代に「増える」と答えたのはごく僅かで、40年代は、ゼロ。八ッ場ダム事業からの撤退は当然です。無駄な公共事業は、即刻改めるべきです。
 その一方で、暮らし密着型の公共事業は、どうか。県営住宅は福祉の住宅ですが、県はこの間、管理戸数を減らし、県内の公営住宅の戸数は、人口比で全国46位、下から二番目の少なさです。昨年10月、応募倍率が57倍と県内一高かった松戸市内には、56戸の県営住宅用地がありますが、未着手のままです。
 また、高齢化が進む中いっそう役割が増している商店街への支援は、決算額が2905万円で、一商店会あたり平均4万円の雀の涙。答弁でも、千葉県は、人口千人あたりの商店数は僅か6店舗と、全国46番目の異常な低さになっていることを認めました。商店街支援の大幅増額と、中小業者、農林水産業への支援強化など、県内経済をおおもとから支える施策中心に、転換すべきです。
 反対理由の第三は、こうした逆立ち県政を根本から改めるのが、本当の改革なのに、逆に県は、行政改革だと言って、容赦なく大ナタをふるい、県職員の大幅削減を進めていることです。知事部局では、昨年度も年間最長1004時間にも及ぶ残業で、長時間労働が、職員の健康にも重大な影響をもたらしています。
 長期療養者は知事部局だけでも昨年度は181名となり、そのうち精神性疾患は117名と、過去10年間では最多、現職死亡もいっきに前年の5倍近くとなったことは深刻です。原因は長時間労働にもあるのでは、と質したところ、県も労働環境なども要因の一つだと、認めざるを得ませんでした。
 最後に歳入、財源確保策です。県はまたもや、大企業法人事業税の超過課税を見送りましたが、その理由は「大企業に負担をして頂くことには慎重に」とのことです。大企業の内部留保が膨らみ、社会的責任が叫ばれている今、財界に甘く県民に冷たい、こんな姿勢でいいのでしょうか。
 全国では昨年度、神奈川、大阪、愛知など一都二府五県が実施しており、他県で出来て千葉でできない筈がないではありませんか。昨年度、もし千葉でも実施していれば最大で156億円の財源が確保できていました。それを使えば、31億円かかる中三までの子どもの医療費通院助成、11億円が必要な私立高校の年収250万円未満世帯の施設設備費の全額免除、そして、9億円でできる小学校3年生の35人学級が可能でした。この三つあわせても、超過課税分の三分の一以下の金額です。
 以上、税の使い方を根本から改め、県民の暮らしのための財源をきちんと確保すべきと強く要求し、反対討論と致します。