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 【2012年6月県議会】日本共産党 丸山慎一議員 議案と請願への討論 (7月6月)

 日本共産党を代表して、本議会に提出されている議案と請願に対する討論を行います。
 初めに、議案第1号、射撃場設置管理条例の制定についてです。
 この議案に関して、6月18日付けで地元の五つの町会の会長さんたちが、県知事に抗議書を提出しています。内容は、「昨年7月ライフル射撃場の防音改修工事をすることで地元住民の合意を取り付けた」という新聞報道について、「検討の基礎となる資料すら提出されておらず、同意などしていない。全く事実に反する内容を一方的に報道し、関連する条例案を6月定例議会に提出したことは、地元町会を無視した暴挙であり、悪意すら感じる」と、厳しい抗議の声をあげ、「飛散した鉛散弾はすべて撤去すること」、「ライフル射撃場は完全な防音対策をすること」などを求めています。
 これにたいして県は、地元説明会などを開いていますが、納得は得られていません。
 県が条例をつくり施行していく上で、住民の理解と納得を得ることは最低限の県の責務であり、それを抜きに、県行政を進めることは絶対にあってはなりません。とりわけ今回の問題は、鉛汚染と騒音という住民生活に直結する事柄であり、住民合意は不可欠のはずです。その大前提を欠いた条例制定を強引に議決することは許されるものではなく、議案第1号には反対いたします。

 次に議案第9号、県税条例の改定についてです。
 内容は、国が決めた復興増税にもとづいて、2014年度からの10年間、県民税の均等割りを500円増額するもので、増税額は148億円にもなります。
 その一方で国は、法人税率を30%から25・5%に減税しました。法人税は、黒字の企業が、そのもうけの中から支払う税金です。それを減税して、いまでさえ内部留保を増やし続けている大企業のもうけを増やしてあげようなどということを、震災からの復興や原発事故の後始末など、お金がいくらあっても足りないときに、なぜ、やる必要があるのでしょうか。
 大企業には、行き過ぎた減税をやりながら、県民に多額の増税を負わせるのは話があべこべであり、到底、納得できるものではありません。

 次に、議案第12号、生涯大学校設置管理条例の改定についてです。
 「高齢者の生きがいの高揚に資する」という従来の設置目的に、「地域における活動の担い手となることを促進する」という内容が付け加えられましたが、これに反対するものではありません。
 しかし、再編される内容は、いくつかの問題を含んでいます。
 一つは、新たに設置されることになった地域活動専攻科が、千葉市にある京葉学園だけにしか開設されないことです。地域活動専攻科は、「指導者として必要な知識の学習」が目的で、地域で活動のリーダーになってもらうためのものです。それが、全県で1カ所では、あまりにも少なすぎます。常任委員会では、「全県的な交流ができるように1カ所にした」と答えましたが、それは、別に交流するような企画を持てばすむ話であり、理由としてなりたちません。
 二つ目は、授業料が大きく引き上げられ、陶芸コースは年間54000円にもなることです。生涯大学校は高齢者福祉のために県が設置しているもので、お金のある無しで差別されず、誰もが入学できるものでなければなりません。授業料の大幅引き上げは、福祉を目的にした施設にふさわしくありません。
 三つ目は、経過措置が不十分で、県民の要望に応えていないことです。
 今議会に、生涯大学校の学友会から陳情が出されていますが、その内容は、昨年度と今年度の入学者は、陶芸科目の総時間数について大きな問題が生じるというものです。
 陶芸科は、2年間の一般課程が終了したあと、ほぼ全員が2年間の専攻課程に進んでいましたが、今回の改定で、専攻課程が廃止され、一般課程だけで終了せざるを得なくなりました。陳情では、「学習の成果を地域活動に役立てた社会参加による生きがいの高揚という生涯大学校の設置の趣旨に沿った学習の成果を得ることが困難になる」と指摘しています。これに対して県は、改善の検討はしたものの結果として、要望にはまったく応えられていません。
 以上、3点を指摘して議案第12号に反対するとともに、一刻も早く見直しを行うことを強く求めるものです。
 
 次は議案第16号、臨港地区構築物規制条例の改定についてです。
 今回の改定は、工業港区において建設することができる構築物として、船舶役務用施設、廃棄物処理施設、港湾環境整備施設、港湾厚生施設の4つを加えようとするものですが、なかでも問題になるのが廃棄物処理施設です。常任委員会で担当課は、「リサイクル施設と理解している」などと答えましたが、港湾法で廃棄物処理施設とは、「廃棄物埋立護岸、廃棄物受入施設、廃棄物焼却施設、廃棄物破砕施設、廃油処理施設、その他の廃棄物の処理のための施設」とされており、規制がなくなれば、なんでも造れることになります。しかも廃棄物関連施設の監視などは環境担当部局の事務であり、港の問題なのに、港湾管理者として責任あるチェックができなくなります。こうした廃棄物処理施設の設置に関する無制限ともいえる規制緩和が、将来に禍根を残すことになるのは明らかであり、認めることはできません。

 次に継続審査になっている請願第18号、19号についてです。
 これらの請願はともに、夷隅地域の県立高校統廃合計画について、高校の存続を求めるもので、2月議会の文教常任委員会では自民党の委員から、「今ここで決定して、何が何でも27年度には廃校にして統合大原にしますということではなくて、少なくとも24年度1年間ぐらいはかけて検討してもらいたい」という意見が出され、継続審査となりました。県教委自身も、請願が継続審査となったのは、統廃合をしないという選択肢も含めて今後の検討にゆだねたものだとの認識を示していました。ところが、議会が3月16日に継続審査を議決したのに、ほんの5日後の21日の教育委員会議で3高校の統合を決めてしまいました。これ以上の議会軽視があるでしょうか。
 統合そのものについても、6月29日には、いすみ市長を始め、市議会議員や学校関係者、女性の会、農協や漁協の代表理事、商工会長などの連名で教育長あての要望書が出され、その中には、「高校教育は、地域の人材を育てるためのみならず、将来の日本を担う若者を育てる大切な場であります。私たちは、教育は万人等しく与えられるべきものであって、一部の地域の優秀な人材教育だけが教育ではないと思います。過疎地であればこそ、血の通った人材教育が必要と思います」との切なる思いが書かれています。
 こうした願いに応えるためにも、二つの請願はともに採択すべきです。

 最後に、請願第43号、重度心身障害者(児)医療費助成の窓口無料化を求める請願について、一言述べさせていただきます。
 本請願には、医師会など多数の団体から賛同が寄せられ、紹介議員にはすべての会派が名を連ね、健康福祉常任委員会では全会一致で採択すべきものとなりました。障害者やその家族のみなさんからは、喜びの声が寄せられています。県においては、早急にこの請願に応えるとともに、一部自己負担の導入や所得制限の強化など、制度を後退させるようなことのないよう求めるものです。

 以上で討論を終わります。