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 【2011年2月県議会】日本共産党小松実議員 議案討論(2011/3/18)

 日本共産党を代表して、反対する主な議案について、討論を行います。
 はじめに、議案第1号「平成23年度一般会計予算」についてです。新年度予算には、私立高校や幼稚園への経常費助成の増額、高校の授業料減免や入学金補助の対象拡大による予算増、千葉市への補助率改善を含む子どもの医療費助成の増額、特別養護老人ホーム整備予算の増額など、この間のわが党の主張、県民の世論と運動が、一定程度、反映された部分もあります。
 とはいえ、これらも詳細に吟味すれば、必ずしも十分なものとは言えません。たとえば、私立高校の授業料減免予算です。新年度は、4億4千万円と今年度と比べて若干の増額にはなっています。しかし、昨年度から国は、地方交付税にそのための予算を算入するようになりました。新年度は高校生一人当たり7千円、総額3億2千万円が、交付される計算です。したがって、県の負担は、残りの1億2千万円ということになります。減免予算が交付税に算入される前の2008年度の当初予算は、3億円ですから、制度を拡充してもなお、県の負担は逆に減っていることになります。少なくとも、国の財源措置で浮いた分は、困窮世帯の施設設備費など、授業料以外の負担軽減に回すのが筋ではありませんか。
 さらに、深刻なのは、私立幼稚園園舎の耐震化の遅れです。常任委員会で、耐震化率62.4%、なかにはIS値0.3未満という園舎が6棟も残されている現状を指摘して、県独自の補助金等の支援を求めた私に対して、県は、国の補助制度の拡充や経営者の努力を言うのみで、ついに、子どもたちの命と安全に県として責任を負う姿勢を示しませんでした。
 また、知事自身、財団の理事長として「県の芸術文化の顔」だと、その重要な役割を評価しているニューフィル千葉を支える関連予算が削減されていることも大問題です。関連予算の削減は、そのまま楽団員の賃金、労働条件に影響を与えます。今でさえ、楽団員は、固定給わずか月額6万5千円、3年間の期限付きという不安定な雇用形態に置かれていますが、新年度、さらに固定給は6万円に、雇用期限は2年間にと改悪の提案が行われています。
 こうして、子どもたちの教育、命や安全、そして芸術・文化の予算が切り詰められる一方、あいかわらず、巨大事業への浪費が続いています。
 地価の下落、需要の低迷で、見直しが必至のつくばエクスプレス沿線開発には、3つの区画整理事業だけで、111億5千万円もの予算が組まれています。
 また、治水・利水の両面から、必要のないことがはっきりしている八ツ場ダムに、新年度もまた総額24億4千万円が投入されようとしています。
 さらに、第三セクターかずさアカデミアパーク株式会社の破綻で、60億円の損失を県民に押しつけながら、構想それ自体を真剣に見直すこともせず、関連事業に26億円が投入されます。
 道路事業のゆがみは、目を疑うばかりです。暮らしに直結する生活道路予算は、たとえば、舗装道路の修繕について、各地域整備センターからは、465カ所、69億8千万円の要望があるのに、新年度予算は、322カ所、52億6千万円、要望の75%にとどまっています。歩道整備や交差点改良などの交通安全対策は、58億8千万円の要望に対して、48億円、81%に抑えられました。今年度当初予算と比べても、77%への削減であります。一方、外環道、圏央道、北千葉道路の3本の巨大道路建設には、すでにこれまで、2488億円もの県費が投入されてきましたが、新年度も、137億3千万円が注がれます。暮らしの道路より巨大道路を、というのでは、県民の願いに背くことになります。
 以上、指摘して、議案第一号に反対いたします。
 次に、議案第21号、「病院事業会計」についてです。県立東金病院では、今年度また2人の医師が退職し、2005年には、17名いた医師が、ついに12名にまで減ってしまいました。常任委員会で病院局は「将来が決まっている病院については、医師確保が難しい」と述べ、「地域医療の役割を十分果たしている状況にはない。」と、現状を率直に認めています。県の強引な廃止・統合計画が、地域住民の命と健康を不安に陥れています。その予算に賛成するわけにはまいりません。
 次に、議案第51号は、千葉県職員の定数を、知事部局、水道局、企業庁合わせて、230人削減しようというものです。かつて、知事部局1万人といわれた体制は、新年度7004人、7割にまで削減されようとしています。県土整備部では、新年度61名の削減が計画されていますが、そのうち半分は、法令に基づく許認可や指導、道路、公園、都市計画や建築物などの企画、設計、工事監督などに携わる技術職員です。水道局の浄水場などからも、このままでは県が蓄積してきた知識や技術の維持・継承ができない、との深刻な声があがっています。財政の効率化だけをかざして、肝心の県民サービス、自治体行政を空洞化していいのか。このことがいま、真剣に検討されなければならないことを厳しく指摘して、反対いたします。
 最後に、議案第63号、教職員の定数改正条例についてです。県立学校の職員は、全体で23名削減されることになっていますが、問題は全日制の県立高校です。新年度学級数は、10学級増えることになっています。ところが、教職員は60名も削減されます。学級は増えるのに、先生の数が大幅に減る。何故そんなことが起こるのか。高校の統廃合の結果であります。削減の半分以上は、新年度、8つの高校が、4つに統合されることによるものです。子どもたちの教育より、財政効率を優先していいのか、というかねてからの私どもの指摘を裏付けるような教職員定数の改定に賛成するわけにはまいりません。
 以上、縷々指摘してまいりましたが、県民からお預かりした税金は、県民の暮らし第一に使うべきだし、そうしてこそ地方自治体としての本来の役割を発揮することができる、このことを改めて指摘して、討論を終わります。