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 【2010年9月県議会】日本共産党 みわ由美議員 代表質問 1回目の質問への答弁(9月7日)

答弁者 坂本森男副知事
 私からは医療保険制度につきまして、後期高齢者医療制度の一部についてお答え申し上げます。
 後期高齢者医療制度を廃止して、新しい制度についての国民的な議論を起こすよう国に求めるべきではないかとの御質問です。国では、高齢者医療制度改革会議を設置して後期高齢者医療制度廃止後の新たな制度について検討を行っており、広く国民の意見を聞きながら本年末までに具体的な内容を取りまとめ、来年の通常国会に関連法案を提出することといたしております。県といたしましては、今後、国の動向を注視するとともに、国に対して財源の明確化など必要な要望を行ってまいりたいと考えております。
 後期高齢者医療広域連合に対して、正規保険証の取り上げはやめるよう求めるとともに、最低限、来年1月の更新時にも短期保険証を郵送し、無保険の高齢者を1人もつくらないよう働きかけるべきではないかとの御質問でございます。市町村では、面談によりまして滞納者の納付相談等を進め、来年1月の更新時までには新たな被保険者証、もしくは短期被保険者証を交付する予定であると聞いております。
 年齢で差別するような制度は絶対にあってはならないと考えるが、どう認識しているのかとの御質問でございます。後期高齢者医療制度にかわる新たな医療保険制度については、医療費が増大していく中で、高齢者の医療をいかに支えていくのかという点を踏まえて十分な議論を行っていくことが必要と考えております。
 一般会計からの国保への繰り入れの解消・解決を図るためには、広域化ではなく市町村国保への財政的な支援を強化する以外にないと思うが、どうかとの御質問でございます。国では、今後の医療保険制度について、将来、地域保険として一元的運用を図る観点から、市町村国保の運営に関し都道府県単位による広域化を推進することが必要であるとしております。一方、広域化する場合には、市町村による保険料の格差や財政状況の相違など解決すべき課題も多いと認識しております。それらを踏まえ、国保の広域化について市町村の意見を十分聞きながら、今後、当面の方針を取りまとめてまいりたいと考えております。
 低収納率に対するペナルティーを無条件に解消するよう国に求めるべきではないかとの御質問でございます。保険料収納率が低い場合の国交付金の減額措置は、保険料の徴収努力について保険者間の公平性を保つ観点から講じられた措置と認識しております。市町村国保の広域化に向けて、都道府県は広域化等支援方針を策定できるとされておりますが、国はその中で保険者規模別の目標収納率を設定し、その達成状況等に対して県が技術的助言や勧告等をすることを盛り込む場合は、低収納率に対する減額措置の適用を除外することとしております。その点を含めまして、県では市町村の意見を十分聞きながら、広域化に係る当面の方針を取りまとめてまいりたいと考えております。
 後期高齢者医療制度や国保の広域化には反対すべきだと思うが、どうかとの御質問です。国の高齢者医療制度改革会議は中間取りまとめの中で、新たな高齢者医療制度においては、被雇用者として働いている方や被扶養者を除いて高齢者は市町村国保に加入し、高齢者部分の財政運営は都道府県単位で行うこととしております。市町村国保の都道府県単位の広域化は国保財政安定化の1つの解決策となり得ますが、全国知事会では医療保険全体への影響を踏まえた十分な議論や国の財政責任の明確化などを求めているところでございます。また、具体的な運営方法等について不明な点も多いことなどから、今後、国が責任を持って適切な制度設計を行うことが必要であると考えております。
 続いて、環境問題についてお答え申し上げます。
 柏廃材処理センターについて、これまで問題を起こしてきた業者に対する県の対応としては無責任な対応ではないか、また、業者に改善計画を守らせるのは県の責務ではないかとの御質問についてはあわせてお答え申し上げます。これまでも、県では適宜立入検査等を行いまして、廃棄物処理法に違反する行為があれば改善を命ずるなど、法令にのっとりまして適正に対応してまいりました。今後も引き続き適正な処理を行うよう、事業者に対しまして指導してまいりたいと考えております。
 県の環境行政が、住民の不安を増大させ、自治体からも不信を突きつけられているが、これをどう受けとめるのかという御質問です。付近住民から健康被害についての苦情が寄せられていること、また、野田市からも事業者に対する調査・指導を徹底するよう依頼があったことなどから、現在、立入検査を実施したり、大気環境に関する調査を行っているところでございます。
 希望者への医師による面談や診断、徹底した立入検査など、地元住民が求めている緊急対策を講ずるべきではないかとの御質問でございます。現在、健康被害調査や当該事業所への立入検査など、地元住民の皆さんの御意見をお聞きしながら実施いたしているところでございます。
 許可手続さえ整っていれば何の問題もないということなのか、また、県の毅然とした厳しい対処が求められていると思うが、どうかとの御質問についてはあわせてお答え申し上げます。当該会社の他の法律に係る運営上の問題に対しては認識しているところではございますが、県といたしましては、廃棄物処理法に基づく許可権者としまして、法に定めるところに従いまして厳正かつ適正に対応してまいりたいと考えております。
 富津市田倉の管理型最終処分場建設について、最高裁判決の重みをどう受けとめたのかとの御質問でございます。裁判は、住民が事業者を相手に安定型の最終処分場建設差しとめを求めて提起されたものでございます。最高裁の判決は、処分場の展開検査では有害物質の除去は困難であり、安定5品目以外の産業廃棄物が混入することは不可避である。このため、廃棄物に触れた雨水が地下に浸透し、住民が使用している井戸水を汚染する蓋然性が認められ、住民の生命、身体を害する危険性がある。このことから、事業者に対して処分場の建設、使用、操業の差しとめを行った東京高裁の判決を支持したものでございます。県といたしましては、安定型最終処分場について、法の定める基準に従って許可事務を進める上で大きな課題が示されたものと受けとめております。
 計画を断念するよう業者を指導すべきではないかとの御質問でございます。事業者からは、管理型の最終処分場建設計画について口頭で問い合わせはございましたが、まだ事前協議の具体的な相談はなく、内容は示されておりません。いずれにしましても、今後、事業者から申請の手続がなされれば、県の指導要綱や法令の定めるところにのっとり適正に、厳正に対応していくこととなります。
 地域職業訓練センターについてお答え申し上げます。
 地域職業訓練センターの役割について、県はどう認識しているかとの御質問でございます。雇用状況が厳しい中、企業ニーズに沿ったスキルアップを図る職業訓練は重要なものと認識しており、高等技術専門校や民間の専修学校等を活用した職業訓練の充実を図り、雇用に結びつくよう努めているところでございます。地域職業訓練センターは、国が施設を設置し、地元自治体が運営を行っておりますが、パソコン講座や簿記などの資格取得のほか、陶芸入門や日曜大工等の趣味や教養の講座も実施されるなどさまざまな目的で活用されているのが実情でございます。
 県として国に改めて見直しを要求すると同時に、県独自の支援を検討すべきと思うが、どうかとの御質問でございますが、地域職業訓練センター事業は、国の事業見直しの中で廃止が決定されたものであり、松戸地域職業訓練センターについては、その敷地を所有している松戸市に対して、国から施設の譲渡について無償とすることが示されております。現在、松戸市では施設の譲渡の有無をも含め、今後のあり方について総合的に検討していると聞いております。

答弁者 鬼澤佳弘教育長
 私からは公共事業のあり方についての御質問のうち学校の耐震化についての3問及び教育問題についての御質問のうち、知事から答弁いたしましたもの以外の5問についてお答えいたします。
 まず、子供たちが学び、生活する場である学校の耐震化がおくれているが、どう考えているのかとの御質問ですが、学校施設は児童・生徒が1日の大半を過ごすとともに、非常災害時には地域住民の避難場所としての役割も果たしますことから、耐震性の確保は大変重要であると考えております。このため県立学校については、可能な限り前倒しで改修を実施するとともに、市町村に対しても小・中学校の早期改修の働きかけを行っているところであり、今後も積極的に耐震化を進めてまいります。
 次に、千葉県としても、市町村に対し、小・中学校の耐震化に係る補助金等の財政支援に直ちに取り組むべきではないかとの御質問ですが、県では、地震防災対策特別措置法の改正により補助率の引き上げが行われている国の補助制度等を活用しながら、耐震化の推進が図られるよう市町村に働きかけております。また、国庫補助の充実や単価の引き上げ等について国に要望しているところでございます。なお、独自の財政支援を行っている他の多くの都県と同様、本県でも公立小・中学校の耐震診断に係る経費の補助を平成8年度から、他県に先駆け実施していたところであり、現時点では耐震診断実施率99%を超える成果を得ております。
 次に、県立高校の耐震化のおくれ解消に直ちに取り組むべきではないかとの御質問ですが、県立高校の校舎、体育館等につきましては、千葉県耐震改修促進計画と同計画に基づくプログラムに沿って、平成27年度までに改修を行うことを目指しております。現在、緊急度の高いものから優先的に整備しているところであり、特別支援学校や倒壊の危険性が高いとされるIs値0.3未満の高等学校の建物につきましては、本年度で改修が完了する予定でございます。今後も厳しい財政状況の中ではありますが、安全で安心な学校づくりは優先的に取り組むべき喫緊の課題であることから、計画的に改修を進めてまいります。
 次に、教育問題についての御質問にお答えいたします。
 まず、松戸南高校の全日制廃止について、教育環境の整備を行わなかった責任をどう感じているのかとの御質問ですが、松戸南高校は、生徒の多様なライフスタイルや学習歴などに応じたやり直しのきく学校として、平成18年度に三部制定時制と全日制の併置という形で開校いたしました。開校に当たりまして、施設整備につきましては定時制夜間部のための食堂棟やグラウンドの照明など必要な整備を行い、さらに運営上の必要性や緊急性を踏まえ、カウンセリング室の冷房化や今年度設置予定のエレベーターなど、その充実に努めております。また、多様な生徒の状況を踏まえ、生徒みずからが悩みなどを相談する相手を選べるパーソナルチューター制の導入や養護教諭の複数配置などきめ細かな教育相談体制を整えるとともに、併置という特殊性から、体育館や特別教室等につきましては時間割を工夫して効率的に使用するなど、学校運営が円滑に進められるよう努めてきたところでございます。
 次に、保護者・生徒の意見も聞かず松戸南高校の全日制廃止を打ち出したやり方について、どのように受けとめているのかとの御質問ですが、松戸南高校の全日制の募集停止は、再編計画の評価や魅力ある高等学校づくり検討委員会からの報告、地域フォーラムや地元教育委員会、中学校など地域や学校関係者の意見を踏まえた上で、多様な生徒に対し手厚いサポートをする学校として、ニーズが急増する三部制定時制の充実を図るために行うものでございます。保護者、生徒に対しましては、PTA総会や生徒集会等のさまざまな機会をとらえて魅力ある高等学校づくり検討委員会における三部制定時制の充実に関する協議状況等について説明を行ってきたところでございまして、引き続き募集停止となる平成24年度までの間、在校生、保護者、中学生などの関係者や県民に対して十分な説明・周知を行ってまいります。
 次に、県立高校再編問題についてでございますけれども、4組8校の統合により教育内容の低下を招くような実態をつくり、どう魅力ある高校にするのかとの御質問でございますが、統合は学校の活力を維持し、生徒が夢の実現に向け生き生きと活動できるよう、一層魅力ある高等学校づくりを目指すものでございます。今回の4組8校の統合も、これに基づいて実施するものであり、既に統合校の新しい校名も決定され、来年4月のスタートに向けて順調に準備が進んでおります。なお、統合する8校につきましては、統合後の4校が現在の学級数を引き継ぐため、募集定員に変化はありませんが、今後も募集定員につきましては、中学校卒業予定者数の推移や過去の実績などを勘案するとともに、地域の実情等も十分考慮した上で適切に設定してまいります。
 次に、都市部で1学年9学級という不適正な規模の学校をつくり、その責任は重大であると考えるが、どうかとの御質問ですが、県教育委員会では、長期的展望に立って学校規模や配置の適正化など高校再編を計画的に実施してきており、学級数につきましては、教育課程の柔軟な編成や活力ある教育活動を展開するため、都市部の適正規模を、従来から原則として1学年6から8学級としております。しかしながら、本年度は都市部における一時的な生徒急増に対応するため、12校で9学級募集としたところですが、来年度は各学区や学校の状況を総合的に勘案した結果、9学級募集を3校としたところでございます。
 最後に、新たな再編計画に着手しているが、これ以上、特に都市部での統廃合や全日制の縮小はあってはならないと考えるが、どうかとの御質問でございますが、県教育委員会では、今後の県立学校改革の進め方について、より具体的な議論を深めるため、県立学校改革推進プラン策定懇談会をことし5月に設置いたしました。また、懇談会には都市部と郡部の違いなど、本県の多様な地域性に合った高校のあり方につきまして協議する地域協議会を併設し、新たな計画の策定に着手したところでございます。今後は、この懇談会等での議論をもとに、各方面から幅広い御意見もいただきながら計画を策定し、活力ある県立高校づくりに向け、学校規模及び配置の適正化に努めてまいります。