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 【2010年9月県議会】日本共産党 岡田幸子議員 反対討論(9月17日)

 日本共産党を代表して、常任委員長報告に反対する主な議案と請願について討論を行います。
 初めに、議案第1号、平成22年度一般会計補正予算についてです。
 今回の補正は、私立高校、授業料減免予算が増額されるなど県民要求を反映した部分もありますが、見過ごすことのできないものもいくつかあります。
 その1つが「道徳教育推進プロジェクト事業」です。この事業は、2050万円をかけて、道徳教育の教材としてDVDを作成し、私学を含めた各中学校と高等学校に配布するというものです。
 子どもたちが、「人間の生命や互いの人格の尊重、真実と正義を愛する心と、暴力を許さない勇気」といった、民主的な社会の形成者にふさわしい市民道徳を身につけることは大切なことです。そのためには、一人ひとりの子どもたちが、日々の生活の中で、家族や友人、先生など多くの人々との関わりを深め、様々な社会的体験を積み重ねることが必要です。
 とりわけ、学校教育においては、何よりも、現場の先生の自主的な、創意ある取り組みによって、子どもたちがお互いに相手の良さを発見でき、一緒に共感したり、考えあったりできる環境をつくることが重要です。
 今回提案のDVD作成は、行政が、どの子にも同じ映像を見せて「あなたは、こういう人になりなさい」と、子どもたちの心を鋳型にはめ込み、官製の徳目を一律に押し付けるようなことになるのではないでしょうか。そういうやり方では、子どもたちが、必要な市民道徳を、身につけられないと考えます。
 いま千葉県がやるべきことは、過度の競争教育を是正し、必要な正規教員を確保して、先生の多忙化を解消し、少人数学級を拡げるなど、教育条件の整備を進めることにこそあることを、改めて指摘するものです。
 いま一つは、巨大開発優先の浪費です。わが党は、これまでも指摘してきましたが、今回の補正でも、北千葉道路の予算の財源が、国の補助事業から地域活力基盤創造交付金に振り替えられ、3億1千万円の増額となっています。また、工業団地整備検討事業および企業立地等意向調査事業の予算として、3500万円が計上されています。これは、新たな工業団地の整備を行おうとするものですが、今でさえ、工業団地は有り余っており、その処分に汲々としている現状です。新たな負の遺産となることは明らかです。不況で県民が苦しんでいる最中、こういうものに県の財政をつぎ込むのではなく、暮らしを支えるあらゆる手立てを取ることが県の一番の仕事ではありませんか。よって、議案第1号には反対をします。

 次に、議案第11号、風俗営業、等の規制及び業務の適正化等に関する法律施行条例の一部を改正する条例の制定についてです。これは、出会い喫茶等の規制を千葉県青少年健全育成条例から、風俗営業の条例へ変更するものです。この内容を見ると、今年の6月の調査でも、千葉県の規制のゆるさが歴然としています。出会い喫茶について、各県の規制を見てみれば、設置場所については、半分以上の24道府県が全域禁止にしているのに、千葉県は商業地域への出店には規制がありません。また、営業時間についても、県警の資料によれば、千葉県以外の自治体が全て午前0時から日の出まで営業禁止としているのに、千葉県だけが午前1時まで営業可能のままです。千葉県だけが、よその県より営業時間が長い、その理由も「今現在営業している業者に配慮して」のことだというのですから、ひどいものです。出会い喫茶は、事実上の売春、買春の温床になると同時に、女性の人権を著しく阻害するものです。この規制が極めて甘い千葉県の条例は、絶対に許せるものではなく、規制を厳しくしていくことこそが必要です。よって、議案第11号には反対します。
 次に、議案第14号、権利の放棄についてです。これは、県が株式会社かずさアカデミアパークに対して、有していた権利を放棄するものです。これによって、貸付金16億円、金銭債権7億9千万円、工事負担金440万円、合計約24億3千万円もの債権が放棄されます。今回の債権放棄分と35億円の出資金を合わせれば、合計60億円もの損失をこうむることになります。
 日本共産党は、この本会議場で、当初より一貫して、かずさ構想そのものの無謀さと計画の危うさを指摘し、ずさんな県費投入を批判してきました。にもかかわらず、県は一切耳を傾けず、「アクアラインが通れば企業が来る」などと言い続け、突っ走ってきました。そして、今また、反省を示さないばかりか、謝罪もなしに、県民に膨大なツケを負担させています。断じて認めることはできません。よって、議案第14号に反対します。
 最後に、請願についてです。請願第135号は、保育に関して最低基準の維持改善と待機児解消、定員増実現のために、国に対して、財源の責任を果たすこと、また規制緩和をしないことを求めるものです。現在、国は、企業参入のための規制緩和を進めたり、最低基準を廃止するなど、保育の公的責任を大きく後退させる方向に向かっています。それを「地域主権」などという言葉で進めようとしているのですから、とんでもないことだと言わざるを得ません。それでなくても、政府は、OECDから「質の高い就学前教育と保育に対する公的支出を増やすこと」という勧告を今年6月に受けたばかりです。これは諸外国にくらべて、保育等への公的支出が際立って低いからに他なりません。子どもたちが健やかに育つ環境を維持するために、財源の責任を国が果たすことが何よりも急がれることです。よって、本議会としても、国に保育の質を下げないよう要請するべきです。本請願の採択を主張して、討論を終わります。