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 【2010年6月県議会】日本共産党 岡田幸子県議 「不正経理調査特別委員会の再設置」賛成討論(6月22日)

 日本共産党の岡田幸子です。発議案第28号「不正経理調査特別委員会の再設置について」、賛成する立場から討論をいたします。
 長年にわたる県の不正経理問題を、議会としても徹底解明し、再発防止のための確かな手立てを確立することは、県民の負託を受けた県議会の厳粛な責務であります。
 半年間にわたる調査特別委員会の審議を通じて浮き彫りになったことは、こうした大がかりな不正を惹き起こした県庁全体の、組織としてのあり方の問題、いわば県庁組織に巣食った根深い闇の全貌を究明することが、どうしても必要だということでした。この課題はすべて、今後に持ち越されたものです。しかも、「膿を出し切る」「森田県政のもとでは絶対に起こさせない」と豪語し、胸をはった森田知事のその足元から、新たな不正行為が次々と発覚しているのですから、議会が、調査特別委員会を再設置して、本腰を入れて取り組むのは当然のことです。
 第一に、今回報告された公社等外郭団体の不正経理では、取引きのあった60の業者のうち、帳簿の提出に応じたのはわずか20の業者にすぎず、その結果、調査対象金額全体の52・8%、4億5千万円が帳簿を突合できなかった、という不十分きわまるものです。県自身も常任委員会で、再報告を約束せざるを得なかったのですから、なおのこと、議会が調査するのは当然のことです。
 第二に、さらに重大なのが、安房農林振興センターの虚偽報告事件です。これは驚くべき「組織ぐるみの不正行為」そのものです。
報道によれば、同センターの担当者が、3月25日、工事を請け負う建設会社に対し、工事が完了していないにもかかわらず「工事完成通知書」を提出させ、それをもとに、偽りの「完成報告書」を県土整備部に提出する。それにもとづいて3日後に「完了検査」に出向いた県土整備部技術管理課は、未完成部分に気づくと、急遽、予定していた「完了検査」を、完成部分のみを対象とする「出来形検査」に切り替えて、便宜をはかり、偽りに蓋をし、未完成だと言う事実については、上司に報告もしませんでした。
 また、農林振興センターの前基盤整備部長は、技術管理課の検査が「出来形検査」になったことを、つまり、「工事未完成」「虚偽報告書」という重大事態を、上司である所長に報告をしない。さらにその2日後には、現基盤整備部長も事務引継ぎの際、遅延工事があることを伝えられながら、これも、所長に報告をしなかったのです。
 さらに、4月5日、同センターから耕地課への説明では「検査のとき、完成していた擁壁が、雨の影響でずれた」と嘘の説明をする。翌日4月6日、同センターの所長は、ブロックの被災報告を受けて、そこで初めて工事未完成を認識したことになっていますが、しかし、ここでも、未完成の事実を耕地課には連絡をしませんでした。4月9日に、耕地課は、ブロック被災の報告を受け、ようやく、工事の未完成を知り、工事中止を指示するにいたったのです。これが、事件の全容です。
 この問題は個人の問題だとして、これ以上の調査特別委員会の設置を阻もうとする意見もありますが、とんでもないことです。この事業にかかわったすべての職員、すべての役職幹部が、上から下まで、2重3重4重に事実を隠し、見て見ぬふりをし、必要な報告をおこたり、あるいは虚偽報告に加担している。これを組織ぐるみの不正行為と呼ばずして、いったい何でありましょうか。どうしてこれが個人的な問題になるのでしょうか。
 この事件には、県庁組織の根深い隠蔽体質が端的に現れている、と私は考えます。不正経理問題で浮き彫りになった、県庁全体を覆う根深い闇が、別の形をとって表に出てきたと、とらえる必要があります。
 そのときに、県議会がこの問題に正面から立ち向かわなかったとしたなら、「いったい県議会は何をしているのか」、「やる気があるのか」と指弾されるでしょう。議会全体の見識が疑われることでしょう。そんなことが、絶対にあってはならないのです。
 不正経理調査特別委員会を再設置する発議案をぜひとも採択し、引き続き、県民の負託を受けた議会として、不正経理や不適正処理の徹底解明、実効ある再発防止策の立案のために全力を傾けるべきです。採択をつよく主張して、賛成討論といたします。