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 日本共産党小松実議員の討論

 日本共産党を代表して、今議会に提案された議案21件のうち4議案に反対し、その主なものについて討論を行ないます。

 まず、議案第1号「一般会計補正予算」についてであります。ここには、市町村の消防力強化につながる消防施設強化事業や私立の幼稚園、小中学校に非常通報装置を設置する緊急安全対策事業、信号機の増設のための交通安全施設費の増額など、必要な予算も盛り込まれています。しかし同時に、見過ごせないのは、沼田前県政から引き継がれた、いわゆる「行政改革」に名を借りた人減らしが、とりわけ、住民の命や健康を守り、子どもたちの豊かな成長を保障するという、いわば地方自治体の本来の仕事にかかわる分野での人件費の削減が行なわれているという点であります。

 その一つは、「保健所機能の集約化」などと称して、住民の健康と安全に直結する業務に携わる職員を削減していることです。海匝、茂原、勝浦、市原の四保健所で「生活衛生課」の職員が減らされました。「生活衛生課」というのは、食品衛生業務や食品営業の許可、動物の保護管理や水道の衛生等々、住民生活に密着した多岐にわたる仕事に携わっています。常任委員会の審議でも、県は「できる限り補填をしたいが十分な対応ができていないので、日々雇用職員などで対応している」と、その不十分さを認めているではありませんか。また、船橋、習志野の保健所では、検査課が廃止され、市川保健所に統合されました。食中毒や食品添加物、水質の検査をする担当課が廃止されてしまった保健所で、果たして、食中毒や感染症発生時に、敏速な対応ができるのでしょうか。住民の健康に責任がもてるのでしょうか。はなはだ心もとない話であります。

 二つ目に、「試験・研究機関の見直し」ということで、農林・畜産関係の機関が、大幅に統廃合され、研究員など合わせて28名の職員が削減されていることです。なかでも、家畜衛生研究所を廃止し、中央家畜保健衛生所に統合して、研究員を6名も削減したのは、重大です。ご承知のように今、狂牛病に対する検査・研究の万全の対策が求められていますが、日本初の狂牛病感染牛の発見は、まさにこの家畜保健衛生所の病理生化学課の仕事だったではありませんか。
 さらに、今回狂牛病の検査を担当した県内3ヶ所ある「食肉衛生検査所」の検査課も、2ヵ所が廃止、東総食肉衛生検査所1ヶ所に統合され、職員も減らされています。
 財政難を理由に、行革の名を借りて、こうした県民の命と健康、安全に直結する分野を縮小し続けることは、断じて許されません。

 三つ目は、高校や養護学校の用務員・介助員の民間への業務委託がさらに進められていることです。教育問題が深刻さを増しているときに、学校職員の教育的役割をも顧みず、財政の効率化のみを優先して、教育の場にパート労働、アルバイトを導入する。こんなことでどうして子どもたちに顔向けができましょうか。
 民間への業務委託という点では、議案第6号「病院事業会計補正予算」にも、病歴をはじめとする重要な個人情報を扱う、県立病院のレセプト関係事務を外部委託する予算が計上されています。公務員には、地方公務員法で守秘義務が課せられていますが、委託企業からの派遣社員には法的規制がありません。個人情報の保護が叫ばれている今、これでは県立病院への信頼感が損なわれる惧れがあります。
 以上、指摘をして議案第1号、及び第6号に反対いたします。

 次に、議案第12号「県税条例の一部を改正する条例」についてです。私どもは、いわゆるグリーン化税制に伴う自動車税関係の改正、窒素酸化物や粒子状物質対策としての自動車取得税関係の改正については、異議を唱えるものではありません。しかし、個人投資家の市場参入を促すために、一年以上所有した上場株式を譲渡して得た所得から100万円の控除をしようという、個人県民税の改正は、いわゆる資産家をあまりにも優遇するものであり、認められません。

 次に、請願ついてであります。請願第103号は、長期の不況のもとで、暮らしを圧迫している、高すぎる国民健康保険料の減免措置や国庫負担率の復元、増額、滞納者への実情に配慮した対応等を求めるものであります。国民健康保険法の改正により、保険料滞納世帯への制裁措置が強化され、正規の保険証を取り上げたうえで、医療費の全額を本人が立替払いしなければならない資格証明書を発行するという事態が激増しています。しかし、滞納者のほとんどは、生活苦のなかで払いたくても払えないというのが実情であり、厚生労働省でさえ、そうした滞納者への機械的対応を戒めているではありませんか。安易な資格証明書の発行にストップをかけ、住民の命と健康を守る立場に立つのは当然であり、請願は、採択すべきであります。

 次に、請願第105号は、障害者の施設入所や通所待機者をなくすために施設を増設することをはじめ、障害者福祉の充実を求めるものであります。千葉県の施設入所、通所の待機者は今、知的障害者・身体障害者合わせて一千名を超えており、常任委員会の審議でも、当局は「解消の見通しが立っていない」ことを明らかにいたしました。この際、請願を採択し、待機者解消への議会の意思を表明し、障害者やそのご家族の願いに応えるべきであります。

 最後に、請願第108号、第109号、第110号は、いずれも、この深刻な不況を打開し、中小業者の極限状況ともいうべき経営危機を打開するために、消費税の大増税計画をやめ、税率を3%に戻すこと、中小企業対策の予算を増額すること、金融面での特別の対策をとることなどを求めるものであります。中小企業・中小業者が、日本経済、地域経済の重要な担い手であるというのは、論を待たないところであり、国や自治体が、その位置付けにふさわしい予算と体制を組むのは、当然のことであります。また、その深刻な経営危機を当面、救済するための特別の措置をとるのは、雇用を含めた地域経済のみならず、地域社会の健全な発展のためにも必要なことであります。さらに、不況の根本的な打開のためには、何と言っても、経済の6割を占める個人消費の活性化が不可欠であり、消費税率の当面の引き下げが緊急に求められています。
 大銀行やゼネコンなど、大企業への莫大な税金投入が、不況打開に少しも役立たず、巨額の借金を残しただけだったという過去の経過を真摯に反省し、今こそ政治は、真に有効な経済・財政政策への転換の道に踏み出す勇気を持つべきであります。これら請願の採択を強く主張し、討論を終わります。