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 2月議会を終えて

 2月県議会は5期20年におよぶ沼田知事の任期最後の議会となりました。日本共産党は県議会唯一の野党として、沼田県政20年が県民生活に何をもたらしたかを事実にもとづいて分析し、真っ正面から論戦しました。知事が巨大開発の「成果」を誇り、「21世紀は千葉の時代」などと自画自賛していることをきびしく告発、逆に沼田県政が、(1)巨大開発の結果としての不良資産と借金の山(2)福祉・教育全国最下位クラスの固定化(3)地域経済の衰退と雇用力の減退(4)自然と環境の破壊と汚染、という4つの「負の遺産」を県民にもたらしたことを浮きぼりにしました。とりわけ巨大開発の破綻やゆきづまりという、否定しようのない現実からあくまで目をそむけ続ける知事に対して、メッセなどに関する知事自身の過去の答弁を紹介しつつ「知事の辞書に『反省』の文字はないのか」と迫ったことは、他党の沼田県政礼讃発言と対照をなすものでした。
 知事退任にともない新年度予算は「骨格予算」として提案されましたが、県民生活関連部門の一律カットなどの反面、巨大開発部門は満額計上されるなど、「骨格」の基準はきわめて恣意的で、歪んだものであることを追及しました。必要な経費を計上せずに財源を浮かせて、それを「健全財政」などと呼べるのか、日本共産党のこの指摘は問題の中心をきびしくついたものです。県債残高は急増し、公債費は2、3年後にピークをむかえ2千億円をこえることが委員会審議で明らかになりました。健全財政どころではありません。しかも2000年度最終の2月補正では、またしても政府追随の「経済対策」として、財源を借金に依存しながら、公共事業などを200億円余も追加計上しています。この中には、政府の公共事業見直しで「中止」がきまった大利根地区土地改良事業費の増額も含まれています。まさに財政秩序の喪失、あとは野となれ山となれ、と言うほかない財政運営です。
 地方自治の原則である「住民自治」に対する県の姿勢が問われる問題として、海上町などへの産廃処分場計画に対する対応を追及しました。不許可を願う請願を自民党などが次つぎ否決して地ならしをしたうえで、県がいよいよ許可を下ろす姿勢を明確にしつつあるなかで、あらためて地方自治とは何かを問うたものです。しかし知事は、社会全体としての処分場の必要性という一般論にすりかえて許可を正当化したばかりか、不法投棄されても告発しない住民に非があるかのごとき答弁をおこないました。議会閉会後、県は正式に許可をおろしました。とうてい許せるものではありません。
 県の開発事業の破綻が、また新たな形で浮かびあがりつつあります。リゾート地域における民間特定施設建設に対する県税を優遇する不均一課税条例の期限延長の議案が可決されましたが、最初の制定いらい12年間、この条例の適用を受けた事業は一件もないことが判明。事業はまったく進んでいませんでした。区画整理では、県が施工する木更津市の金田西地区で、先行取得した用地の除草などの管理費がすでに2000万円に達していることや、松戸市での組合施工事業のゆきづまりを救済するための組合に対する新たな国・県補助が検討されていること、なども明らかになりました。
 自民党や一部マスコミが、教育現場への「日の丸」「君が代」強制のキャンペーンを張っています。これまで生徒会などの自主性を尊重して卒業式などへの強制をしてこなかった7つの県立高校の校長に対して、県教委がついに「職務命令」を発したことは重大事件です。日本共産党は職務命令やめよの決議案を提出、本会議で趣旨説明をおこなって、この強制が憲法に反し、子どもの権利条約に反し、政府の国会答弁や県教育長自身の議会答弁にも反すること等々を具体的に指摘して論陣をはりました。自民、公明、民主などがこれを否決したことは、民主教育の擁護という点で重大な汚点を残したものと言わなければなりません。
 KSD疑惑が大きな問題となるなかで、共産、民主、自民の三党がそれぞれに意見書案を提出、委員会で議論が交わされました。この事件の本質が、自民党という政党による中小企業の汗の結晶への寄生にあることをわが党はするどく告発、企業・団体献金の禁止が急務であることを主張しました。論議のなかで自民党の県連政調会長が、自民党豊明支部などというのは「架空だ」と発言したことはきわめて重大な意味をもつものです。
 県民運動の様々な発展が議会を動かし、県政を動かしつつまります。重度障害者の医療費を現在の償還払いから窓口無料の現物給付方式に変えてほしいと願う請願は、これまで一貫して自民党が否決してきましたが、今回はじめて「継続」あつかいとなりました。乳幼児医療費助成についてと同様、県が現物給付方式の採用を正式に検討する段階に入ったことを示すものです。財政難を理由とする暮らしや教育分野の切り捨てのなかで、県単による教員配置が前年より18人増加したこと、非常勤講師の配置についての改善がすすんだことも重要な成果です。また、体温調節の困難な子どもたちがかよう養護学校の教室にクーラーがない、という異常な遅れについて、日本共産党は関係団体と協力して繰り返し県に要求してきましたが、新年度、47教室分の設計委託料1100万円が予算計上されました。県が策定する予定の男女共同参画基本計画に業者婦人の実態を反映してほしいと願う方々のねばりづよい声が行政に反映し、県の担当課との話し合いの場も設定されるまでに前進しています。
 「日の丸」「君が代」問題を論議した文教常任委員会で、わが党委員が要請した他委員への資料配布を、委員長が拒否したことは、委員長の職権濫用という他なく、委員会の民主的運営をそこなう由々しい問題と言わなければなりません。また常任委員会の正式議事録が未だに作成されず、簡易要点筆記に止まっていることは、千葉県議会の著しい遅れを示すものです。これらの改善をはかるため、議会内外をむすんで世論をたかめつつ、継続的な要求をすすめてゆきます。
日本共産党千葉県議会議員団